合宿の晩の追っかけっこ
これは友人の家に週末の夜に数人で集まって夜通しトランプをしたり好きな女の子のことやクダラナイ話をすることをおぼえた頃の話。
夏にはやはり怖い話をするのがお約束。Aが部活の先輩から聞いてきた怖い話があるという。それはその部活が田舎へ合宿に行ったときの話。泊まった宿は小ぎれいだったけど、木造で昔に戦争があった頃からある建物だったらしい。
夕食を食べ風呂にも全員入り終わったが、雑魚寝する広めの部屋にはテレビもなく話にも飽きてきた。おまけにそのときにはなぜか電波も途切れ途切れ。
同室のうちの一人が部屋の中で追いかけっこをしようと言いだした。他にやることもない仲間たちもすぐに賛成した。四人で部屋の四隅に一人ずつ立って一人目が次の角へ走っていき、ヘンなことを言ってから二人目にタッチする。次に二人目は三人目に… と順番にタッチしていく遊びだ。暗い方が面白いだろうと電灯を消して遊び始めた。
『〇〇』 「なにソレ!」 一人目が二人目にタッチ
『△△』 「バカじゃない!」 二人目が三人目にタッチ
『◇◇』 「え~!」 三人目が四人目にタッチ…
『▢▢』 「……」
遊びがけっこう盛り上がって、気がついたら1時間以上たっていたとのことだっだ。
どこが怖い話か分からなかったのでAに聞いたら残念そうな顔をされた。
「よく考えろよ、次の人にヘンなこと言ってタッチすんだぜ。四人目は誰にタッチしたんだ? 初めに一人目がいたところにはいったい誰がいた?」




