第54話 被害補償の協議を始めましたが、魔王城会計官の顔色が悪いです
名作をパク――参考にすれば、名作になるに決まってるじゃない!
第54話 被害補償の協議を始めましたが、魔王城会計官の顔色が悪いです
村への襲撃被害補償協議が始まった。
俺は黙った。
リナも黙った。
アレンも黙った。
ミリアは資料の厚さを見て、少し嫌そうな顔をした。
セイルは静かに目を伏せた。
ガルドは会議室の出口を確認している。
場所は、王都軍務局の第二会議室。
第一会議室は、北方補給路の延長覚書で使われていた。
つまり、戦争を止める書類と、被害を補償する書類が、同じ建物の別室で同時に増えている。
かなり現実的である。
机の上には、村ごとの被害一覧が積まれていた。
焼けた倉庫。
落とされた橋。
奪われた食料。
踏み荒らされた畑。
連れ去られた家畜。
壊された井戸の蓋。
負傷者。
避難民。
行方不明者。
そして、なぜか鍋。
鍋は、またいた。
軍務官が言った。
「本日は、魔王軍による北方村落被害に関する補償協議の第一回です」
アレンが頷いた。
「俺たちは立会人か」
「はい」
「王国側の正式代表ではない」
「はい。ですが、魔王との会談に立ち会い、北方補給路一時停止協定にも関与されていますので」
「つまり、逃げられない」
軍務官は目をそらした。
「かなり重要な立場です」
「言い方を変えたな」
「はい」
アレンはため息をついた。
だが、席を立たなかった。
成長である。
会議室の反対側には、魔王軍側の代表がいた。
ヴォルガ。
兵糧断ちの四天王。
今は補給路監視責任者。
本人はかなり嫌そうだが、役割は役割である。
そして、その隣に座っているのが魔王城会計官だった。
目の下のくまが濃い。
紙束を抱えている。
羽ペンを三本持っている。
腰には小型の算盤のような道具。
顔色は悪い。
かなり悪い。
ミリアが小声で言った。
「前より悪化してない?」
「補償協議だからな」
俺は言った。
「維持費に加えて補償費だ」
リナが心配そうに見た。
「倒れませんかね」
「倒れるかもしれない」
セイルが静かに言った。
「水を用意しておきましょう」
軍務官がすぐ職員に指示した。
水が置かれた。
会計官は小さく頭を下げた。
「助かります」
声も弱い。
だが、目は真剣だった。
ヴォルガが低く言った。
「始めよう。時間を延ばしても、被害は消えない」
アレンがヴォルガを見た。
「それは、魔王軍側の言葉として受け取っていいのか」
「受け取れ」
「補償を逃げる気はないと?」
「少なくとも、私はない」
「魔王は?」
ヴォルガは短く答えた。
「補償協議を認めている」
会計官が青い顔で紙を出した。
「魔王様より、協議開始の追認書です」
俺は受け取った。
文面は短い。
村への被害について、事実確認と補償協議を開始する。
魔王軍に責があるものは、魔王軍の荷として扱う。
魔王
俺は少し黙った。
「魔王、だいぶこちら側の言葉に染まってませんか」
リナが言った。
「荷って書いてありますね」
アレンは複雑そうな顔をした。
「魔王に荷を教えてしまったのか」
「たぶん」
ミリアが笑った。
「魔王が責任を荷扱いしてる」
「悪くはない」
セイルが静かに頷いた。
「背負うべきものとして見ているなら」
ガルドも言った。
「逃げるよりはいい」
会計官は、追認書の下に別紙を広げた。
補償費算定方針案
一、物的被害。
二、人的被害。
三、避難費用。
四、復旧費用。
五、再発防止費用。
六、命令系統調査費。
七、未確定分の一時積立。
俺は思わず頷いた。
「まともです」
会計官は少しだけ救われた顔をした。
「ありがとうございます」
アレンが聞いた。
「まともなのか」
「まともだ」
「でも、被害は金に換えられないものもあるだろう」
「その通りだ」
セイルが頷いた。
「亡くなった方、傷ついた方、恐怖を受けた方。そのすべてを金額だけで扱うことはできません」
「だから、補償は謝罪の代わりではない」
俺は言った。
「被害をなかったことにするものでもない」
会計官は深く頷いた。
「そこは、魔王様からも明記するよう言われています」
会計官は、さらに一枚出した。
補償は、被害の消滅を意味しない。
補償は、責任を金額に閉じ込めるものではない。
ただし、壊れた橋は直さねばならない。
失われた食料は補わねばならない。
怪我人には治療が必要である。
魔王
リナが小さく言った。
「魔王様、かなり現実的ですね」
「維持費で鍛えられている」
俺は言った。
アレンは書面を見て、少し目を伏せた。
「事情があることと、罪が消えることは別」
「そうだ」
「でも、補償する道があるなら、斬らずに済む可能性も増える」
「そうだ」
アレンは深く息を吐いた。
「なら、ちゃんとやるしかないな」
「勇者だからな」
「またか」
「まただ」
協議が始まった。
まず、物的被害。
北方三村。
リーベ村。
カナ村。
ダルト村。
それぞれ被害が違う。
リーベ村は、倉庫一棟と食料。
カナ村は、橋と荷車。
ダルト村は、家屋二棟と畑と家畜。
軍務官が被害一覧を読み上げる。
「リーベ村、共同倉庫一棟焼失。中に保存食、種芋、冬用薪、鍬、予備の鍋」
「鍋」
俺は反応した。
軍務官は頷いた。
「はい。大型鍋二つ、小鍋五つ」
「重要です」
会計官がすぐ書く。
「鍋、復旧対象」
ヴォルガがこちらを見た。
「鍋はそこまでか」
「そこまでだ」
俺は言った。
「炊き出しができなくなる」
セイルも言う。
「避難時には特に重要です」
ヴォルガは黙った。
「理解した」
軍務官が続ける。
「カナ村、石橋一基破損。荷車三台損傷。馬一頭負傷」
ガルドが聞いた。
「橋の規模は」
「村道用の小橋です。荷車は通れますが、軍用大型車は不可」
「なら民生用だな」
「はい」
ヴォルガが資料を見る。
「私の部隊ではない」
アレンが鋭く見る。
「分かるのか」
「橋を落とすなら、完全に落とす。中途半端に割らない」
ミリアが嫌そうな顔をした。
「嫌な職人意識ね」
「破壊工作に雑さは不要だ」
「誇るな」
ヴォルガは淡々としている。
「だが、魔王軍の別部隊である可能性はある。獣の将の配下が通行妨害に使ったかもしれない」
会計官が青い顔で書く。
「命令系統確認、獣の将配下」
「調査期限は?」
俺が聞く。
会計官は即答した。
「十日」
「短いですね」
「長引かせると、補償積立が確定できません」
「切実ですね」
「切実です」
会計官は本当に切実だった。
次。
ダルト村。
ここが重かった。
家屋二棟焼失。
畑の踏み荒らし。
家畜六頭行方不明。
負傷者五名。
うち一名は重傷。
避難民二十四名。
会議室の空気が沈んだ。
鍋や橋の話とは違う。
人が傷ついている。
生活が壊れている。
セイルが静かに目を閉じた。
「重傷者の状態は」
軍務官が答える。
「命は取り留めています。ただし、しばらく働けません」
「治療費と生活支援が必要です」
「はい」
会計官が書く手を止めた。
そして、ゆっくり言った。
「人的被害については、魔王城会計ではなく、魔王直轄補償費として扱うよう指示されています」
アレンが顔を上げる。
「なぜだ」
「通常費用に混ぜるな、と」
会計官は言った。
「橋や倉庫は復旧費。人への被害は、別に扱えと」
セイルが静かに頷いた。
「よい判断です」
俺も頷いた。
「物と人を同じ棚に置かない。かなり重要です」
会計官は少しだけ表情を戻した。
「そう言っていただけると、助かります」
ミリアが言った。
「でも、財源は?」
会計官の顔色が一気に悪化した。
「そこです」
「聞いてはいけなかった?」
「いえ、聞いていただかねば困ります」
会計官は別紙を出した。
魔王城補償費財源案
一、前線遠征費の削減分。
二、補給路破壊停止により浮いた工作費。
三、四天王独立会計の重複発注削減分。
四、飛竜部隊修繕費の一部繰延。
五、魔王城儀礼費の削減。
六、魔王私費。
アレンが止まった。
「魔王私費?」
「はい」
会計官は答えた。
「魔王様の儀礼用外套、夜会用宝飾、玉座装飾更新費などを削ります」
ミリアが少し笑った。
「魔王、外套削られるの?」
「はい」
会計官は真顔だった。
「昨年度から更新希望が出ていましたが、補償費へ回します」
リナが小声で言った。
「魔王様のマントも一枚に?」
アレンがこちらを見る。
「見るな」
「見てない」
「今、マントの話をしただろう」
「リナがした」
「リナ」
リナは目をそらした。
会計官は真面目に続ける。
「魔王様は、補償費を優先すると明言されています」
アレンは少し黙った。
「そうか」
「はい」
「なら、その分は受け取る。ただし、それで許したことにはならない」
「承知しています」
会計官は深く頭を下げた。
「補償は、責任の入口です」
「入口」
アレンが繰り返した。
「出口ではないのか」
「出口にしてはいけません」
俺は言った。
「補償を払ったから終わり、では再発する」
セイルも言った。
「謝罪、復旧、再発防止、被害者への継続支援。それぞれ別です」
ガルドが言う。
「そして、襲った部隊の処理も別だ」
ヴォルガが頷いた。
「そこは魔王軍側で行う」
アレンが聞いた。
「処罰か」
「命令違反なら処罰。命令によるものなら命令者を調べる。命令自体が魔王軍方針だったなら、軍として補償する」
「逃げ道が多いな」
「逃げ道ではない。責任の分岐だ」
俺は頷いた。
「そこは正しい」
アレンは苦い顔をした。
「正しいことと、納得できることは違うな」
「違う」
「でも、必要なんだな」
「必要だ」
アレンは被害一覧を見た。
「村の人は、これを聞いて納得するだろうか」
軍務官が答えた。
「すぐには無理でしょう」
会計官も言った。
「それは承知しています」
セイルが言う。
「だから、代表者だけで終わらせないほうがよいでしょう。村への説明が必要です」
リナが頷いた。
「見える形の復旧も必要ですね」
「そうだ」
俺は書く。
被害補償協議・必要項目
一、被害一覧の確認。
二、命令系統調査。
三、仮補償。
四、本補償。
五、復旧工事。
六、重傷者支援。
七、避難民支援。
八、村への説明会。
九、再発防止策。
十、違反時の連絡窓口。
十一、補償金だけでなく物資補償も検討。
十二、鍋。
アレンが言った。
「十二」
「必要だ」
「分かった」
分かったらしい。
そこはもう早い。
協議の途中、ヴォルガが言った。
「補償は金だけでは足りぬ」
「分かっている」
俺は答えた。
「橋は金を渡しても、すぐには架からない」
「そうだ」
「人手と資材と職人がいる」
「魔王軍側からも出す」
軍務官が身を乗り出す。
「魔王軍の職人を、王国領内に入れるのですか」
「橋を壊した側に、橋を直す技術者もいる」
ヴォルガは淡々と言った。
「監視つきでよい。作業だけさせる」
ミリアが腕を組む。
「魔族の職人と人間の職人が一緒に橋を直すの?」
「そうなるかもしれん」
セイルが静かに言った。
「それは、補償以上の意味を持つかもしれません」
アレンは少し考えた。
「村の人が受け入れるか」
「そこは確認が必要だ」
俺は言った。
「壊した相手の手で直されるのが嫌な人もいる」
「当然だな」
「なら、選択肢を作る。金銭補償。王国職人による復旧。魔王軍資材提供。魔族職人参加。どれを受け入れるか村ごとに確認」
会計官が必死に書いている。
「選択肢が増えると、会計処理が」
「増えます」
「ですよね」
「でも必要です」
「はい」
会計官は水を飲んだ。
本当に倒れそうだった。
リナがそっと追加の水を置いた。
「ありがとうございます」
会計官は弱々しく笑った。
「王国側は優しいですね」
ミリアが言った。
「優しくないわよ。倒れられると協議が止まるから」
「それでも助かります」
会計官は強いのか弱いのか分からない。
たぶん、弱いが折れないタイプだ。
午後になり、仮補償の額と内容が決まった。
リーベ村。
保存食、種芋、薪、鍋の先行補償。
倉庫復旧費は見積もり後。
カナ村。
仮橋資材、荷車修理費、馬の治療費。
命令系統調査待ち。
ダルト村。
重傷者治療費、家屋仮設費、避難民食料、家畜損失仮補償。
畑復旧は季節を見て追加。
すべて仮である。
だが、仮でも出る。
出なければ冬が来る。
軍務官が言った。
「王国側も立替を行います。魔王軍側補償分と後で精算」
会計官が震えた。
「後で精算」
俺は言った。
「精算書は早めに」
「はい」
「項目を揃える」
「はい」
「王国側と魔王側で品目名を統一」
「はい」
「鍋の規格も」
「鍋の規格も」
会計官は真剣に書いた。
アレンが小声で言った。
「魔王軍会計に鍋の規格が入った」
「必要だからな」
「必要なのが、もう分かる」
「かなり成長した」
「褒められている気がしない」
褒めている。
かなり。
夕方。
第一回補償協議は、仮合意で終わった。
北方村落被害補償・第一回仮合意
一、補償は被害の消滅を意味しない。
二、物的被害と人的被害を分けて扱う。
三、人的被害は魔王直轄補償費から支出。
四、緊急生活支援は王国が一部立替。
五、魔王軍側は後日精算。
六、命令系統調査を十日以内に提出。
七、村ごとの説明会を実施。
八、復旧方法は村側の意向を確認。
九、鍋、橋、井戸、倉庫、家畜を個別項目に分ける。
十、次回協議は七日後。
アレンが署名した。
ヴォルガが署名した。
軍務官が署名した。
会計官は、補償費仮枠の別紙に署名した。
手が少し震えていた。
「大丈夫ですか」
リナが聞く。
会計官は答えた。
「大丈夫ではありません」
正直だった。
「ですが、必要です」
セイルが静かに頭を下げた。
「ありがとうございます」
会計官は少し驚いた顔をした。
「敵に礼を?」
セイルは答えた。
「被害を受けた方々のために必要な仕事をしているなら、そこには礼を言います」
会計官は、しばらく黙った。
そして、深く頭を下げた。
「こちらこそ、ありがとうございます」
ヴォルガは何も言わなかった。
だが、少しだけ目を伏せていた。
夜。
宿に戻ると、アレンは黙っていた。
剣の手入れをしていない。
机の上の補償合意書を見ている。
俺は隣に座った。
「重いか」
「ああ」
アレンは答えた。
「魔王軍が補償する。魔王が私費を削る。会計官が青ざめる。ヴォルガが命令系統を調べる」
「ああ」
「それでも、村の家は燃えた」
「ああ」
「怪我人もいる」
「ああ」
「補償しても、元通りにはならない」
「ならない」
アレンは拳を握った。
「それでも、やらないよりはいい」
「そうだ」
「これが、斬らない道なのか」
「その一部だ」
「一部か」
「ああ。斬らないなら、斬らない分だけ他の荷が増える」
アレンは目を閉じた。
「重いな」
「重い」
「だが、持つ」
「勇者だからな」
アレンは少しだけ笑った。
「またか」
「まただ」
その夜、俺は木札に触れた。
「神よ。今回はどうでしたか」
『重い補償だった』
「はい」
『補償は、罪を消す布ではない』
「はい」
『だが、壊れた橋には木材がいる。怪我人には薬がいる。避難民には食料がいる』
「現実ですね」
『責任は、言葉だけでは運べぬ』
「今回の教義ですか」
『採用』
「物と人を同じ棚に置くな、も?」
『採用』
「鍋は?」
『個別項目にせよ』
「そこもですか」
『炊き出しにいる』
「はい」
翌朝。
補償物資の第一便が出た。
保存食。
種芋。
薪。
包帯。
薬。
仮橋用の木材。
荷車の車輪。
井戸蓋の補修材。
鍋。
大型鍋二つ。
小鍋五つ。
リーベ村向けである。
軍務官が見送り、会計官が帳簿を持って見送り、ヴォルガが少し離れて立っていた。
アレンが物資隊を見た。
「斬らないために、荷が動いている」
「そうだ」
「戦わないのに、勇者パーティーが荷物を見送っている」
「かなり勇者らしい」
「本当に?」
「本当に」
リナが言った。
「村の人、少しでも助かるといいですね」
セイルが頷く。
「これで終わりではありませんが、始まりにはなります」
ミリアが会計官を見た。
「倒れないでよ」
会計官は弱々しく笑った。
「倒れると精算が止まりますので」
ガルドが言った。
「それは困る」
「はい」
ヴォルガが物資隊を見ていた。
「橋を守る側で見ると、荷車は遅いな」
俺は言った。
「壊す側の視点で言わないでください」
「守る側の視点だ」
「ならよし」
「だが、ここは護衛を増やしたほうがいい」
「なぜ」
「森が近い。獣の将の配下なら狙う」
アレンが聞いた。
「助言か」
「監視責任者としての報告だ」
「そうか」
アレンはガルドに目を向けた。
ガルドが頷く。
「俺が途中までつく」
「頼む」
ヴォルガが少しだけ言った。
「私の部下も離れて監視する。近づかせはしない」
アレンはヴォルガを見た。
「信用していいのか」
「信用しなくていい。記録しろ」
俺は頷いた。
「それがいい」
ヴォルガは本当に実務側だった。
敵だが、話が通じる。
だから厄介で、だから使える。
こうして俺たちは知った。
被害補償は、金額だけでできているわけではなかった。
被害一覧がいる。
命令系統調査がいる。
仮補償がいる。
本補償がいる。
物的被害と人的被害の切り分けがいる。
村への説明がいる。
復旧方法の選択肢がいる。
王国側の立替がいる。
魔王軍側の精算がいる。
会計官の水がいる。
そして、補償で罪が消えるわけではないという確認がいる。
事情があることと、罪が消えることは別。
補償することと、許されることも別。
だが、壊れた橋を前にして、気持ちだけを語っても渡れない。
燃えた倉庫を前にして、反省だけを述べても冬は越せない。
怪我人には薬がいる。
避難民には食料がいる。
炊き出しには鍋がいる。
だから、補償は必要だった。
冷たい金の話ではない。
責任を、実際に運べる形に分ける作業だった。
魔王城会計官の顔色は悪かった。
ヴォルガは命令系統調査を引き受けた。
アレンは補償合意書に署名した。
王国は立替を決めた。
魔王は外套を削られることになった。
リーベ村へ、鍋が向かった。
物語は、きれいに一区切りを迎えた。
そう。
ここで終わっても、何の問題もない。
俺たちの補償協議は、これからだ。
「謝るだけで橋は直らないんだよ」
第二部・完




