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(分割前の)ダウングレード  作者: 空のかけら
第1章 普通ではなくなっていく話
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7 最強種 ドラゴンになった!

 冷たい水の中で一生涯を閉じた前回と違って、今回は最初から私自身の意識あり、普通に動くことができた。

 最も、最初の記憶が卵の殻の中だったので、一瞬なんだ?と思ったのだけど。


 外から、優しい声が聞こえてきた。


 「愛しい愛しい我が子よ、早くその顔を見せてちょうだい。私はもう待ちきれないの。さぁ、その殻を壊して出ておいで。」


 そんな声に誘われるように、中から殻を壊しはじめたのだけれども…


 この殻、固いな。ヒビも入らない。

 爪で中から削り、しばらくすれば少し休みを繰り返して、外へ出るために掘削作業を繰り返す。


 どれくらいの時間が流れたのか分らないけれど、ヒビが入り始めれば早いもんだ。それまでに掘削技術(?)を鍛練しただけはある。


 ヒビの部分に爪を立てて、思いっきり押し込んでみた…痛い!

 爪が折れるかと思った。


 そこからはまた慎重に削って、自分自身が外に出られたのは結構時間が経ってからだった。

 外にいたのは、お母さんだった。

 最初に見たものが母親だと刷り込まれる鳥みたいなものだが、正真正銘の自らの母親なので、問題なし。


 卵の殻から出ることで、第一関門突破となった。

 殻から出られずに、そのまま死んでしまうのも多いと、後に聞かされた。自らの力で出る必要があり、それを母親が手伝ってはいけないというルールになっているとか。


 生れた場所は、火山の火口に近い場所で、親子にとって住みやすい環境。

 食事も近くの森などへ行けば、ドラゴン2匹でも困らない位の量はある。


 数百年経って、母親も結構老いてきた。

 伴侶をもらい、子供もいる。何不自由のない生活が続いていた、その時にヘマをやってしまった。


 食料調達のテリトリー内に入ってきた人をブレスで焼いてしまったことだ。

 もちろん、消し炭になってしまった。

 それで、人の街でドラゴン討伐隊が組織され、こちらへ向かってきたのだ。


 家族を危険に晒すわけにはいかない。そう思った私は、テリトリーではない森で迎撃をしようとして、森の北側から南側に抜けようとした時に、1人で何かをやっている男を発見。

 討伐隊の連中かと思って、ブレスを浴びせたら、突然ブレスはその男を避けて散っていった。


 その時、気がついた。

 すごい魔力量だということに。

 とっさに命乞いをして、命を取らない代わりに、色々なお手伝いをすることになった。

 魂に共鳴して、私を呼び出すベルを渡し、何かあればベルを鳴らせばすぐに駆けつけると言って、少し親和感を持ちながら、そこを後にした。


 「なんだろう。あの男のことが気にかかる。うーん、うーん。」

 

 妻が、

 「あなた、あなた。それ、ベルに紐付けられているのは、あなたじゃないの?」

 「え?」


 よく見れば、渡したはずのベルがそこにある。

 でも、ベルは男の元にもあるということが分かる。

 なんだろう??


 母親が消える時の言葉がなければ、死ぬまで謎は解けなかったかもしれない。


 あの男は、私の未来の私だった。

 うん、転生した先があれ?なんだね。


 今度、呼ばれたら、色々聞いてみたいな。


 親和感の正体は、これか!


+1とクロスしているお話です。

今後も、こういうのを考えています。

もっと複雑なもの。


ここまでお読み頂きありがとうございます。

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