内務省国家安全保全局 file1『ウォルター=ハップスのスターシステム』
内務省国家安全保全局監査室室長であるフランク=シュタイナーは政治犯を監視・検挙する局員を監視・懲罰するのが仕事である。仕事に対してやる気はない。
いつものように直属の上司である内務省事務次官補から英雄候補の資料を受け取る。彼の仕事は直接英雄を追うことではないのだが、秘密警察たる局員の名簿は監査室長にも開示されていないので、局員を懲罰するのが仕事とはいえまずは英雄候補を探し出し、それからそれを追う局員を見つけ出さなければならない。
それでも普段ならば英雄についての詳細な資料が渡されるのだが、今回は資料のほとんどを黒塗りにされたものだった。
解っているのはヴェネトロスという地名とウォルター=ハップスという英雄候補のなまえだった。
いつものように直属の上司である内務省事務次官補から英雄候補の資料を受け取る。彼の仕事は直接英雄を追うことではないのだが、秘密警察たる局員の名簿は監査室長にも開示されていないので、局員を懲罰するのが仕事とはいえまずは英雄候補を探し出し、それからそれを追う局員を見つけ出さなければならない。
それでも普段ならば英雄についての詳細な資料が渡されるのだが、今回は資料のほとんどを黒塗りにされたものだった。
解っているのはヴェネトロスという地名とウォルター=ハップスという英雄候補のなまえだった。