↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
49/59

出発

神官の救出に成功したカイン達。

 神官達と共に、俺達はトンネルを通り、冒険者ギルドまで来ていた。トンネルは、冒険者ギルドの職員専用フロアに続いていた。トンネルを出て直ぐ、ギルド長が出迎えてくれた。


「おお、ダニエル。無事でなにより。これで、一応処刑はまぬがれたな。だが、緊急だったから、隠蔽処理は出来ているのか?」


「ああ、それは大丈夫だ。隠蔽魔法は、しっかりとかけてきた。だから、一見、地下牢は異常なしに見える。当分は、地下牢の異変に気付かれないだろう。

 まあ、明日になったら、ワシがいなくなったことに気付き、地下牢の調査が行われるだろう。その時に、ばれてしまうかもしれないな。所詮、隠蔽魔法は、見た目だけを誤魔化すにすぎない。

 ばれたら、この冒険者ギルドまで、正規軍がやって来るだろう。そうなれば、ワシ達の計画は終わりだ。すまないな。ワシが捕まったことで、このようなことになってしまった。」


 神官の言う隠蔽魔法とは、俺達が地下牢に開けた穴を、一見異常がないように見せるという、見た目だけを誤魔化す魔法だ。この魔法も、教会に保管されていたスキルの石板を使用することで取得したらしいのだ。

 ノーランがランクSになったことと、この隠蔽魔法を駆使して、王城の調査をする予定だったらしいのだが、今回の神官を救出したことで、地下牢の入念な調査をされることとなる。その結果、隠蔽魔法が意味をなさなくなるので、神官達の計画が潰れる、というのだ。

 だが、ギルド長達は、計画と神官の命を秤にかけ、神官の命を取った。やはり、神官の命を犠牲にすることは出来なかったのだ。


 しかし、これから神官とギルド長はどうするつもりなのだろう。トンネルは、国家反逆罪の明確な証拠だ。ノーランやハドソン達冒険者は、無関係だと、何とか誤魔化すことは出来るかもしれないが、ギルド長と神官は、絶対に首謀者として捕まる。今度捕まれば、間違いなく即処刑だ。


 俺達は、ここまで状況を知ったからには、無関係だと言うわけにはいかない。クーデターに手を貸す気は全くないが、このまま何もしないのでは、神官とギルド長を見殺しにするのと同じだ。さて、どうしたものか。


 俺達は、どうやって神官とギルド長の命を救うことが出来るのか真剣に考えていたのだが、神官は、自分の命よりも、俺達の古代遺跡の調査の結果のほうが気になっているみたいだ。


「ところで、カイン。話は変わるが、フルーメンの湖の古代遺跡は、どうだった?」


 俺達は、神官が急にそんなことを聞いてくるものだから、拍子抜けしてしまった。今は、それどころではないと言うのに。自分の命を考えろ、と俺達やギルド長は説得したのだが、古代遺跡の調査の結果を聞くまでは、断固として話題を変えようとしなかった。

 だから、俺達は、仕方なく今回の『石板の遺跡』の調査の結果を、明確に伝えることにした。俺達でスキルの石板を使いきってしまったことも、全て伝えることにした。

 もう、こうなってしまっては、神官は貴族の仲間ではないだろうから、石板の使用について咎められることはないだろうと判断したからだ。


 神官は、俺達の説明を聞いて、一番関心を持っていたのは、第5階層での、石碑の内容についてだった。石碑にある、『世界の謎』の真相は、流石の神官でも知らなかったようだ。それにより、いずれ訪れる『7大怪物』の復活。

 この事の対策が、最優先事項であると、神官は言っていた。『7大怪物』が復活してしまえば、クーデターなど何の意味もない。世界の滅亡の危機なのだから。


 その結果、神官は、俺達に同行し、古代遺跡の調査をすることになった。そうすれば、神官の命は、ひとまずは安全になる。合わせて、ギルド長コナーも同行することになった。


 こうして、俺達は、総勢5名で、本格的に世界にある古代遺跡の調査をすることになった。


 まずは、この国の『封印の遺跡』の調査をすることになった。フルーメンの『石板の遺跡』の封印が解かれてしまったからだ。きっと、『封印の遺跡』で、何かあったに違いないからだ。

 『封印の遺跡』は、火山地域にある。以前訪れた『オピドム』の近くだ。ひょっとしたら、ワイルドボアの大量発生も、何か関係あるのかもしれない。


 行き先が決まり、俺達は、直ぐにウルプスを出発した。神官がいなくなったことで、騒ぎになると、ウルプスから出ることが難しくなるからだ。


 だが、問題がある。神官が、大臣に逆らったことは、『ウルプス』全体に知れ渡っている。門の検問にて、神官がいることが分かると、直ちに通報されてしまう。


 だが、アイザックの提案により、一気にこの問題は解決した。俺達3人のステータスは、もう、この世界では突出した強さになっているのだ。だから、『ウルプス』の外壁を飛び越えることなど、造作もない。

 能力値でやや劣るアイザックは単独で、レオナルドはギルド長を抱え、俺は神官を抱え、夜中に一気に外壁を跳躍することで、あまりにも呆気なく、ウルプスの外に出ることができた。


 このことは、俺達で、どんなところにも簡単に侵入できることを意味している。さらに、その気があれば、俺達3人の強さがあれば、いくらでも国を滅ぼすことが出来てしまう。

 そう認識したギルド長と神官は、俺達のことを恐れていような表情で見ていた。


 だが、今はそんなことを気にしてはいられない。古代遺跡の調査が優先なのだから。

 

今回は、出発まで、足早な展開(ほぼダイジェスト風)になりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。