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「勘違いだと最初は思った……でもこれは、ボクの本心だ!」

「……」

「ヘレナ! ボクと付き合って欲しい!」

「……」


私は答えを出すのに躊躇してしまった。

エリス様が……まさか……私と同じ気持ちだったなんて……。

私が黙っていると……エリス様は下を向いた。


「おかしい……よね」

「……え?」

「やっぱり……女が女を好きになるなんて……おかしいよね」

「……」

「ごめん……今の言葉、忘れて……」


エリス様は私の手を放して立ち上がり、馬車へと歩いて行った。

エリス様は……泣いていた。

……私は一体、何をしているのでしょう?

早く……答えを言わなきゃ!


「待ってください!」

「……え?」


エリス様はその場で止まり、私に振り向いた。

泣いているエリス様に向かって、私はエリス様に抱き着いた。


「え……? ヘレナ……?」


私はエリス様を力強く抱いた。

そして、自分の思っていることを口にした。


「私も……エリス様を愛しています!」

「……え?」


その言葉に嘘はない。

私はエリス様を愛している。

それは彼女が女性だからじゃない、彼女だから愛しているんだ。


「私も最初は勘違いだと思っていました……でも、他の男性よりも、エリス様が魅力的だと思いました!」

「……」

「私も……エリス様が好きです!」


私は抱いている力を緩め、エリス様に目線を合わせた。


「なので……付き合っていただけませんか?」


私もエリス様の涙につられ……泣いてしまった。

所謂もらい泣きだった……。

エリス様は涙を流しながら……笑い出した。


「ふふふ……」

「……ふふふ」


私もエリス様につられ……笑った。


「一緒だったんだね、ヘレナ」

「……はい」

「なんだろう……さっきまで悩んでいたのが馬鹿みたいになってきたよ」


私たちは、そのまま笑いあった。


「ヘレナ……」

「エリス様……」


お互い求めているのは一緒だった。

そのまま顔を近づけ……お互いの唇をつなげた。


「……ん」

「ん……」


夕日を背景に、私たちは愛を確かめ合った。

そしてしばらくして……唇が離れた。


「……エリス様」

「……ヘレナ」

「私……エリス様と……ずっと一緒にいたいですわ……」

「……」


エリス様は笑顔で私を見つめているが……若干困った口調でこう言った。


「でも……女同士じゃ、結婚は……」

「……そうですよね」


私たちは、お互いに苦い顔をした。


「あ、そういえば!」

「ど、どうかされたのですか?」


エリス様は何かひらめいたようだった。


「ボク……戸籍上は男のままだ!」

「……え?」

「多分……お父様はそこを変更していないと思う……確証はないけど!」

「では、何故男性の相手を見つけろと……?」

「……何故だろうね、でももしかすると、戸籍を変えるの忘れてるかもしれない!」


エリス様は、私の肩を掴み、訴えかけた。


「ヘレナ!」

「は、はい!」

「しばらく……待っててくれる? 戸籍を確認したら、また連絡するから!」

「……はい!」

「……ありがとう」


エリス様はまた笑顔になり……抱き着いてきた。

エリス様と結婚ができるかもしれない。

そう思うだけで、私は幸せな気分になった。

しかし、大丈夫なのでしょうか……? 不安の方が大きいですね。

……でも、結婚ができなくても、エリス様を愛しているのには変わらない。

私たちは、しばらくの間、抱き合った。



それから数年後……。


「お嬢様、とてもよくお似合いですよ」

「……ありがとう」


私は派手なドレスを身に纏っていた。

これは結婚式で着るものだ。

お相手は勿論……。


「ヘレナ、そろそろ会場だよ」

「はい、お兄様」


私はお兄様にエスコートされ、会場へと向かう。

しばらくすると、扉が開き、私は足を踏み入れた。

会場の前の席の右側にはお父様にお母様がいらっしゃった。

左側には……男爵家の方が座っている。

そして前には、愛しの王子様が……。


「ヘレナ、とてもよく似合っているよ」

「ありがとうございます、エリス様……」


私の王子様は男爵令嬢だ。

女同士とか関係ない、私は彼女を愛している。

永遠に……。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 面白かったです ありがとうございました
[一言] 男装令嬢×ご令嬢いいですわね 伯爵家はお兄様もいるから跡取りの心配もないし幸せに暮らしてほしいもんです
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