086 フランの意思
フランちゃんがお悩みです。
SIDEフラン
もともと、私が暮らしていた世界ではサイボーグ化は当たり前だった。
特に宇宙暮らしの場合放射能や真空や無重力活動もサイボーグの体であれば特段問題はない。
にもかかわらず私の家族は反サイボーグ思想の持ち主であった。科学者としては異端だったのかもしれない。
ユキ様はたまに外出先で戦闘をしているらしい。マールさんもあの可愛さでありながらユキ様の弟子であるとか…。
おそらく、このままでは私は役に立たない。
幸い、この世界へ漂流した時にメンテナンス機器は無事だった。今は普通のサイボーグ体だが、戦闘サイボーグへ換装するのも可能だ。
といってもどんな戦闘をするのかわからないので、ユキ様に相談してみよう。私の知っているのは伝説の『人形使い』みたいに複数のサイボーグ体を同時操作する戦いだけど、この世界では私以外のサイボーグ体は無いので参考にならないし、この世界で銃器は無いようだし…。
工場があれば作れたかもしれないけど…。
銃器もそうだが、この世界ではネットが無いので電脳の存在意義が激減してしまう。
異世界への漂流事故…。おそらく帰還は絶望的だろう。ならば、ココへ来た意味をココで見つけるのだ。
SIDEユキ様
フランが戦闘スタイルに自身の身体を改造したいと相談してきた。
ただのサイボーグならば膝にレールガンを装備したり、目からビームを出したりとか思いっきり趣味に走るのだが…。相手は美少女のフランである。あまり無茶はさせたく無いのだが…。
「今のフランの身体だと、常人の10倍の力が出せるのだろう?」
「ハイ」
美少女の10倍だと…、騎士の3倍といったとこか?
「フランの装備はスタンブレードだけか?」
「ハイ、でもブレードモード以外にもガンモードにもできます」
「ガンモード?」
フランは右脚から銀色のリングを出して今度は取手の
ついた筒のような物に変化させる。
「コレがガンモード?」
「そうです。いわゆる光線銃のスタンガンです」
「サクセスのビームやキルモードみたいには出来ない?」
「ハイ」
うむ、コレでキルモードができれば普通にモンスターなんかは楽勝なのだが…。
「では、フランの強化はまず、自身の身体では無く、ハカセと一緒にそのスタンガンをサクセスのビームモードみたいにすることを優先しようか!」
「わかりました」
うむ、スタンガンでも良いのだが、フランが望む戦闘をしたいのならコレが早道だし、こっちの研究も進むだろう。
さてはて、どうなることやら。




