076 寺子屋
75話の続きです。
私はシグレと相談して村に寺子屋を作ることにした。フランの言葉の学習もあるのだが、村の子供達にも読み書きを教えるためだ。
今までは各家庭に任せていたがフラウが長期休暇中、暇を持て余しているとのことなので教師役はフラウに任せることにした。
始めてから2週間、意外と上手くいっている様だ。
子供達はすぐ飽きるかと思いきやフラウの教え方がいいのか興味津々であるようだ。フランもどんどんこちらのことや言語を学習している様だし、いい傾向だ。ただ、フランは週一でアクアにも顔を出すので私より忙しい様だ。
「フラン、次の休みは何をしたい?」
「この間フラウ先生にこの世界にはドラゴンがいると聞きました。私の世界ではいなかったので見てみたいです!」
「ふむ、ドラゴンか…。なら久々に竜の谷へ行って見るか」
「いいんですか?」
「もちろん!」
「ユキ様!嬉しいです!」
既に通常会話は問題ない。恐るべきフラン。
しかし竜の谷か…この間の件があるからしばらく竜もおとなしいだろう。
「ということで、竜の谷だ」
私達が転移すると私の姿を見た竜が頭を地につける。竜の服従の姿勢である。私が進む方向に左右に竜達が頭を下げて道を作る。しばらく進むと真ん中に竜王がやはり同じ姿勢で訪ねてくる。
「天魔様、本日はどの様なご用件でしょう?」
「いや、ちょっとな。フラン、どうだ?」
「…、聞いてた話だとドラゴンは生物の頂点にいる最強の生き物だって先生は言っていましたけど…?」
「まぁ、普通はそうだな。おい竜王!普通の人間に対する態度を見せてみろ」
「いやしかし…攻撃しません?」
「今日はな!」
「腹いせに後で攻撃しないで下さいね?」
「しない!ってか攻撃する必要はないぞ?態度だけでいい」
「ならば…、ケホン。…GYAAAAAAA‼︎人間ごときが神聖な竜の谷に何の用だー!」
竜王は翼を広げてご丁寧に真上に炎まで吐いてくれた。
「どうだ?」
「すごい迫力ですね!カッコいいです!」
「そうか?」
…、そこでデレるな竜王。
「この子が私の新しい家族のフランだ。マールと同様この子に何かあれば私はキレるから」
「ユキ様のご家族に手を出すことはありませんから!」
「うむ!」
「そういえば話が変わるのですが、水世界の水竜から近々新精霊が生まれるとのことです」
「そうか、わかった。ではな、竜王」
「「「「GAAAA」」」」
「でも、竜よりも強いユキ様が最強なんですね」
「いや、そんなコトは…あるか」
「ユキ様スゴイです!」
しかし新精霊か…。どんな精霊なんだろう?
竜もいい迷惑でした。




