067 改装
マッタリ回です。
トリアイナの温泉は上出来だった。
なのでウチも温泉を作ろう!
「でも、どこに作ります?」
「うーん、温泉ならばやっぱり露天風呂が良いし…」
ウチは世界樹の若木なので大きさを変える改築はできない。ウチの中に温泉とかやっぱり無理か…?
……!
「いや、発想を変えるんだ!」
「どういうことですか?」
「部屋の中に作ろうという発想を捨てるのさ!」
「?」
「つまり、世界樹は高いだろう?上の方はガラ空きじゃないか‼︎」
「お風呂は上に作っちゃうんですか?」
「うん!とりあえず使えそうなスペースがあるか見てくる!」
私は『飛行』で世界樹の外周を回りながら飛ぶ。ん、あそこは…ちょうど車枝になっているところを見つけた。特に剪定しているわけではないのでできたものだが、結構なスペースがある。
降りてみると多少斜めってるけどいい感じだ。周りにある枝を切るとかなりいい展望だ。伐採した枝をサクセスで切って木材としてウッドデッキを作り、風呂は軽く泳げるくらいのスペースにして湯疲れした時用にウッドベットも用意した。
そうなると…その隣に小屋を作り密封性をよくしてお湯用の『高熱』を付与した金属箱から小屋の屋根に管をつけて…ミストサウナも作った。この高さでのぞきをする奴もいないだろう。後は例のごとく源泉から湯を引っ張って完成!
うん、いいんじゃない?排水もできてるし、なんといっても展望露天風呂!
その日の夜はみんなでお風呂に入った。ウチの扉とお風呂場も繋げている。もちろんタマ用の小さい風呂も有る。檜風呂ならぬ世界樹風呂。こんなゼータク私達だけだろう。温泉の効能もあってお肌ツルツルかも♡
「これからは毎日ホッコリだー!」
「ゼータクですね!」
「ミハラシイイノ!」
「ンミュァ!」
「あっ、ちなみに名前は天空風呂ね、またユキ様の湯とかつけられてもヤダし!」
ちょうど空気が冷えているこの時期、温泉は超ゼータクだ!
「サウナもあるよ!」
「お風呂に保冷庫まで作って…!」
「いいじゃない!自宅のお風呂くらいゆったりしようじゃない!ちなみに中身は牛乳とオレンジジュースとシャンパンさ!」
確かにやり過ぎ感もあるが、まぁマッタリ感120%のお風呂、最高だ!
調子に乗って麓の村にも温泉や足湯を作ったのは流石にやり過ぎた気がした。




