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最凶  作者: なっしー
47/130

047 尋問

46話の続きです。

「うーん…」


私がソファーに寝っ転がっているとマールが声をかけてきた。


「先生、どうしたんですか?」

「うみゅ、最近なんか忙しいなーと思ってな」


何か陰謀というか、不穏な空気を感じる。

もしかしたら…。



次の日、世界樹の古木に行く。


「マール、ちょっと寄るとこがあるから先に図書館に行っていてくれ」

「わかりました。今日は古代魔法のとこに行ってますね」

「うん、すぐに行く。ミクも頼むな」

「マカセテナノ!」


私は上層部に上がって行く。


「ムスターファ!お前かっ」

「一体全体なんの事ですか!」


私は到着早々ムスターファの胸ぐらを掴む。


「最近妙な事件ばかり私の周りで起こっている。なんの差し金だ!」

「いいががりです!私はまだ何もしてません!」

「まだ、だ…、と…?やはりお前ぇー!」

「だから私じゃありませんよ!マジです!」


ふむ、違うようだ。面倒な事件はコイツが関わっていると踏んだのだが…。


「まぁ信じよう。ただ、今後何か起きたらお前の所為だからな!」

「そんな!大体ユキ様の日頃のおこ…」


ドスっ!

皆まで言えずムスターファが股間を手で押さえ床にうずくまっている。口は災いの元である!

私はそのまま図書館に向かう。


「全く、油断も隙もあったものじゃない!」


図書館に行くとマールとミクの話し声が聞こえる。


「あっ、先生!光のトンネルはコレじゃないでしょうか?」

「見つけたか?」


本によるとエルフの古代魔法に海流を利用した結界術が載っていた。おそらくコレだろう!

私は再びムスターファの部屋に行く。


「ユキ様!まだ何かあるんですか!」


ムスターファは股関をガードしながら1歩下がる。


「なに、チョット聞きたいことがあってな」

「…、わかりました。そのかわり座って話してくれませんか?」


やはり警戒しているようだ。まぁ、仕方ない。私はソファーにおとなしく座る。


「帰らずの海域の光のトンネルは誰が作った?」


いきなり核心を聞いてみる。


「帰らずの海域…、ああっ!トリトン族のトンネルですか!懐かしいですね。それ、私です!」

「お前か。じゃあ、海域の魔素もお前のせいか?」

「魔素ですか?いや、あの術でそんな効果は無いはず。作った時もそんな兆候は無かったですよ?」


うーん?私の予定ではコイツの所為でムスターファにツッコミを入れてなんとか解決させるハズだったのだが…。


「光のトンネルで何か起きてるんですか?」


私は詳細をムスターファに話した。


「ふむ、おそらくその魔素は後天的な、他の原因があるかと思われます。ここ100年ですか…。こころあたりはありませんね」

「…、まぁいい。こっちで調べるとしよう」


ムスターファは安堵した表情をした。

やはりコイツはなんか怪しい…。


「言っておくが下手な小細工で私の周りで変な事件は起こすなよ?」

「めっ、滅相も無いです!そんなことはしません!」


一応釘は刺した。コレで妙な事はしないだろう。


「では失礼する」

「…、またお待ちしております」


私は世界樹を後にした。

ムスターファ、痛そう…。

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