046 世界図書館
45話の続きです。
今日も2話掲載です。
この世界では、本は貴重である。
まず活版印刷技術が無く全て写本であること。さらに紙を作るのが難しい。こちらは技術はあるが、それでも作るのは大変手間がかかる。
しかし、世界図書館にある本の数は異常だ!私も、おそらくムスターファすら全ての本を読んだことは無いだろう。そもそも管理すらホビットに任せていてエルフやハイエルフは暇つぶし程度にしか読書をしない。
おそらく世界図書館に関しては私の方が詳しい。
世界樹の古木の中に存在する図書館。円を描くように本棚が環状に並ぶ。一つの本棚は30段あり棚毎に梯子が付いている。一応ジャンル毎に並んでいるがそのジャンルだけで数千冊…。まるで本のジャングルである。
私達はまず図書館の受付へ向かう。
「こんにちは」
「おお、ユキ様!いらっしゃいませ!」
「こんにちは!」
「マール様とミク様も!」
「コンニチハ」
「コレはお土産です!みんなで食べてくださいね」
「これはこれは…。いつもありがとうございます!」
図書館で働いているホビット達に差し入れをして目的地に向かう。今日は歴史と海中での活動録やエルフの古代魔法を調べる。また、紫色のガスについてもだ!
……………。
2人がかりでも、なかなか見つからない。ミクはマールの頭の上で昼寝中である。
「アオ、この世界の歴史に詳しく無いか?」
「うーん、歴史は興味無いから知らないけど、紫色のガスならわかるかも?」
「マジですか!」
「2つ可能性があって、成分にヨウ素を含んでいるか、濃い魔素を含んでいるか、かしら。この間行った海域からはかなり魔素を感じたからおそらく後者ね!」
「流石アオ!…でも、なんでこの間教えてくれなかった?」
「だって聞かれなかったし」
お役所仕事でやんの、コイツ。
まぁ、原因がわかったのだ。良しとしよう。
が、魔素だと?私は呪文を使わないのであまり気にしなかったが…。
魔素…この世界には魔法が存在する。魔法は森羅万象の因果を狂わせ無を有とする。例えば何も無い空間に火を起こし、水を出す。エネルギー法則など無いに等しい。
といっても魔導師や錬金術師もなんの代償も無しに魔法や錬金術を使えるわけでは無い。
一番手っ取り早いのは己の魔力を使うこと。魔方陣を魔力で描き、若しくは既に刻んだ魔方陣に魔力を流すことで魔法を発動することができる。
が、魔力量は個人毎に異なる。多い少ないもあるし、属性も存在する。コレは精霊に好かれやすい魔力ということだ。
次に利用できるのは空気中、水中等に含まれる魔素を取り入れる法方である。コレをスムーズに行うのに呪文、いわゆる『理りの言葉』を用いる。
つまり自身の言葉に魔力を乗せてその魔法をイメージしやすいようなセリフを口から出す。
そうする事で周囲の魔素が反応して魔方陣に魔力が集まるのだ。
ただ、魔素は場所により濃さが異なるので何処でも同じ威力という訳にはいかない。あくまで補助的に使用するものだ。
最近の呪文はテキスト通りで魔法作成者のセリフを踏襲しているので厨二っぽいのが恥ずかしい。私が呪文を唱えない1番の理由だ。本来イメージが固まって入ればどんなセリフでもいいのに…。
しかし、この場所に魔素が濃いというのも変な話である。地上部分には地脈があり魔素もコレに影響される。が、海の場合常に動いていて地脈も存在しない。海流があるとはいえ地脈ほど魔素の流れは無い。
「コレは本格的に調査しなければならないか?」
帰らずの海域…。久方の調査だ。
結局図書館の調べ物は捗らなかった。
説明回ですね。
初評価感謝です。文章はもっと頑張ってわかりやすくしたいです!
評価されるとモチベ上がります!




