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最凶  作者: なっしー
44/130

044 光のトンネル

25話の続きです。

今日は2話掲載です。

「ユキ様、折り入ってご相談いたしたいのですが…」


トリトン族のココから通常回線である。


「うむ、わかった。それでは向かうとする。が、どこに行けばいい?」

「それならば3日後、カンゼ皇国の南にある港町で如何でしょう?」


うみゅ、トリトン族の相談か…、以前はクラーケン退治に協力したが、なんだろう…?



私達は3日後にナッシュの街の港にいた。トリトン族は絶滅していると思われているのだが…大丈夫だろうか?

港を散策していると手を振っているココが歩いてきた。


「ユキ様〜!お待たせいたしました!」

「ココ、久しぶりだな!」


トリトン族で美少女であるココは嫌でも目立つ!人目が多くなってきた。


「ココは目立つから少し街から離れようか」

「目立ってるのはユキちゃんも同じなんだけど…、てか、集団で目立っているわよ、貴女達」


ム?アオがツッコミを入れるが…確かによく見れば銀髪で幼さが残るマールは庇護欲(ひごよく)をそそる可愛さがあり、花妖精姿のミクをいつも周りに飛ばしているので人目をひく。

トリトン族であるココはもともと美少女だが、幼さと儚さがありこちらもなかなか…。

まさに春蘭秋菊(しゅんらんしゅうぎく)といったところか。


「モデル体型のユキちゃんが、2人の幼女を連れてるんだから目立つに決まってるじゃない!」

「なん…、だ…、と?」



とりあえず、気をとりなおし街の外へ移動した。


「さて、ココ。何があった?」

「それを説明するのにまずトリアイナに来て頂いてもよろしいですか?」

「トリアイナ?」

「あっ、ごめんなさい。トリトンの村の名前です」

「そうか。ところでトリアイナはどの辺にあるんだ?」

「そうですね、帰らずの海域の深海1000mってトコですね」

「うむ、人の身では普通は行けない場所だな」


人族の場合、200m潜ると視界は無く、水圧で身体の動きは緩慢になる。呼吸も続かない。1000mともなれば人は活動できないだろう。風結界でもちょっと厳しい…。


「それについては大丈夫です。光のトンネルを潜りますから」

「光のトンネル?」



かつてトリトン族は忌嫌われていた。人族と魚人のハーフだったからである。トリトン族は神に安住の地を願うと海神は右手に持つ三股の鉾を海中に投げ入れた。その軌跡をたどるとトリアイナがあったと言う…。

トリトンに伝わる神話だそうだ-…。うみゅ、未知のテクノロジー…、オーパーツか?いや、エルフの技か?今度世界図書館で調べてみるか…。


とりあえず私達はココの先導で光のトンネルを目指すのであった。


長くなりそうなので次話に持ち越します。

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