041 巡礼
35話の続きです。
「3番マイク、カエシください!」
「10番もお願いします!」
「コントラバス、走り過ぎないで!」
センチュリーの2回目コンサートである。
今日はそのリハーサル。
曲も多くなってきたので専属の楽団を作った。
基本は弦楽器だが、ピアノやパーカッションもある。
流石に生声では楽器に負けそうなので、『拡声』を付与したクリスタルをメンバーにもたす。
コンサートをするホールが少ないのが問題で、音の反響がその場所によって違うのでクリスタルの魔力調整は私がしなければならない。今回はお披露目も兼ねてアクア共和国でのコンサートだ。
アクアにはコロッセオのような声が通る建物は無い。ので旧城を改装した『憩いの公園』ですることにした。ちなみに『皇帝の椅子』は子供達に大人気だ!
リハーサルも終わり私はメンバーに告げる。
「明日は本番だ。初めての遠征コンサートだがこの調子なら大丈夫だろう。今日はゆっくり休むように!」
「「「「ハイ!」」」」
「ユキ様!一緒にお食事はいかがですか?」
「私はまだ会場の調整で忙しい。マールを連れって行ってくれるか?」
「…、わかりました」
『光球』を限定的に光を出してスポットライトにしたり、メンバーの動きに合わせたり、やることは沢山ある。
一通り終わると日付は変わっていた。
部屋に戻るとマールが待っていた。
「どうしたマール?」
「実は…」
どうやらメンバーは皆、私に負担を強いているのを気にしていて、明日のコンサートは私のために大成功させると張り切っているらしい。
確かにコンサートには私の魔法や技術が多く使われている。が、メンバーに気をつかわせるのはプロデューサーとして失格である。
アクアのこともあるし、今後魔法学の講座を開き特殊魔法の普及をするか…。
ちなみにコンサートは大成功!
メンバーも固定のファンも出来てきた。今のところ1番人気はアスナである。さすがだ!
この噂が広まり多くの国がセンチュリーの『巡礼』を希望していると言う…。
概ね予定通りだ。もともと100年王国はあと99年で各国に散りじりになってしまう。が、人気のアイドルが自国に来れば嬉しいだろう。そうして今よりも受け入れをし易くするのも狙いだ。
もちろん他の国でもそれを真似てアイドル育成をするかもしれないが、私が手がけるクオリティは再現出来まい。しかし、いつまでも私だけの技術というのもめんどくさい…。
うみゅ、魔法学講座は本気で取り組むか…!
ユキ様大忙しです。




