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幸運とスキルで転生先でも生き残る  作者: なお
旅立ち

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旅空3

「コレはまた随分と大所帯ですね。動物の群れですか?」


今夜の寝床にしようとして廃墟で火を起こしていたら、気の良さそうな行商人が笑顔で話しかけながら、ヌッと現れた。


「ええ、道中で拾った奴らも多いですが。そちらも今晩はここで?良ければ一緒に宿営しませんか?」

「ご相伴しても良いですか?明かりが見えたもので少し見にきたのですが、助かりますよ」


今から野営の準備は大変ですからと、喜んで乗ってくる。犬達が気に入った棒を拾ってくる側から、ありがたく頂戴して、火にくべていく。お駄賃とスキンシップで、薪をとりに行かせることをお勉強させていく。


クロちゃんと仔犬隊は馬車の特等席で休んでいたが、クロちゃんは闖入者に反応していたが、俺が対応した事で興味を無くした。

授乳を終えたみたいなので、この子らは俺が面倒見とくからゆっくりしてなね。

そう言い置いて、ご飯と水を用意して、仔犬達を誘拐する。


「それにしても行商さんもなかなか凄いですね。ウチの子らに勘付かれず、ここに来れるなんて、なかなかの隠密ぶりですよ。犬達は耳も鼻も効くってのに。特にこの子らの母犬は出産後で敏感になってるってのに、純粋に驚きですよ」


仔犬の丸々としたお腹をくすぐりながら、イタズラを続けていると、夜闇からクロちゃんがノッソリ出てきて、俺の手から仔犬を奪い返して消えていった。最後の仔が盗られた時、代わりにクロちゃんを一撫でしてあげる。

隠密能力なら、こっちもこっちで、凄いんだけどね。闇の精霊を使える魔犬なんですよ?闇に溶ける様に隠れられるのだ。

しかもすっごく賢いし、撫でると毛並みが癖になる。可愛い仔犬達のママってのも高得点。非の打ち所がないな!


「こんな旅鴉の生活をしていると、どうしても危険に遭遇する機会も多くなりましてね。必然的にスキルも伸びているようで、隠れん坊は大の得意になりましたよ。今回だって、臭い消しや誤魔化しに、気を遣ってはいるんですよ?」


こんな辺鄙な所じゃ、助けなんか期待できないですからねと笑って言う。


「狼っぽい足跡や馬車の轍が新しいのに争う音がしなかったので、どちらにしろ襲撃は終わっていると様子を見てきたんですよ。そしたら、その二つがまさか同じ群れとは思いませんでしたよ」


この行商さん、しれっと死体漁りする気満々でしたって自白した様なもんだろ、今の。笑顔の割に結構エゲツないな。嫌な気配が微塵もない。リサイクル精神とか勿体無い精神が極まってるぜ。


今の俺は、生家の村の近くを流れていた河を遡る形で旅をしてる。大河じゃ無ければそのうち山だって見えてくるだろ。山なら燃料と鉱石が採れるだろ、っていう皮算用で旅してる。


そんな俺の村が既に辺鄙な場所なのに、そこから山の方へ行くのだから、辺境度合いは上がるわな。ただ、切り出した木材を流してはいたので、上流に人がいる事は確実なので、取り敢えずの目標をそこに設定してる。そこから情報を仕入れて、山に行こうかなって。


ここで辺境を回る行商さんに巡り会えた幸運を活かし、情報収集でもするとしますか。


行商さんと交す有意義な会話と共、夜は更けていった。

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