少年期49
「隊長さん、そこの罪人は既に『裁定』が下されてます。コレを覆すには相応の対価が必要です。この罪人は私の目の届く所で、死を与えます。尋問には答えたので、これ以上の苦痛を与える事なく、安らかな死を」
アルカイックスマイル浮かべて、隊長を威圧する。
「おい坊主。なんかお前、今日は変だぞ?どうしたんだ?」
「隊長さん、コレも私の顔の一つですよ。今、私は神に仕える者として話してます。そして、その罪人は神の名の元で裁きが終わっています。天秤は均衡を求めています」
聖体の天秤を前に出す。
「今、この天秤は少し傾いています。この天秤が平衡する物を乗せて下さい。そこの罪人の命の対価です。金銭でもモノでも人でも構いません。ただ一つだけ御注意を。この儀式は先程の真実を暴く様な、子供騙しの奇跡ではありません!私はこの儀式で…神を見た‼︎コレがどう裁定されるかは、私にも分かりません!さぁ皆さん、どう致しますか⁉︎皆さんが挑戦されるのか⁉︎罪人本人に挑戦させるか⁉︎私はどちらでもかまいません‼︎きっと奇跡の御技をこの目に出来る筈ですから!どうなさいます⁉︎どなたがいかれますか⁉︎」
狂喜の笑みを浮かべてる自信あります。異様な雰囲気に周りも戸惑ってる。
「隊長さん、何もされないのであれば、天秤を下げ…て良いか隊長。ちょっと、コレは力が強すぎて制御できないい……んですが。いかが致します?命か、対価を」
共鳴効果が強すぎて抵抗出来ない!塗りつぶされる様に……にげろ…
「そこの罪人、本人でも良いのか?」
俺の異様な様子に気付く隊長。逃げろ!
「えぇ構いません。運が良ければ助命されましょう。運が悪ければその願いは叶わぬかと。ニゲロ!私も初めてでして、どうなるかは予測もつきません。さぁ、罪人よ、こちらの秤に手を置きなさい。全力で逃げろ‼︎運命の天秤はどちらに傾くか⁉︎あぁ!コレが‼︎ 逃げろーー‼︎」
もう
おさえ…られ…
罪人は赦されましたか。神の御心のままに。あぁあぁ、感謝致します!その慈悲深き奇跡の御技………
聖体の天秤を丁重に仕舞い、また一段信仰の深みへ到達できた感覚に歓喜する。
聖印を切り、机に「帰る」とだけ書付を残して外へ出る。
今回は馬達も少し遠くにいた為、影響が少なかったのか意識を保ってる。
「行くぞ、ゴル。皆んなをまとめろ」
消耗し切ってる。荷台に転がり、村へ。
連日、魂を灼かれすぎて限界だ。しばらくは本気で休みたい。起きれない起きる気力が湧かない…
しなしなになりながら村に何とか帰りついたは良いけど、しばらく寝込んだ。神様容赦して…




