少年期31
屋根は藁葺きだってさ。知ってた。
ただ、将来を見越して瓦葺きに対応出来るように柱の増設を依頼したら渋られた。追加料金は払うからと交渉して契約の見直しをする。帰りの足で、レンガ職人の元に。
レンガ職人の所で、モルタルっぽい接着剤の在庫を確認してみたけど、有るにはあるが、全然足りなそう。そりゃレンガ造りの建物なんて、こんな村じゃ無いからな。教会の一部がそうだけど、家を建てるのに使う奴なんか村長ですらしてない。やっぱり仕入れに出掛けなきゃだな。街の城壁とかには確実に使われてたから、街には有るだろ。
さて小屋に帰って、バカでかい独楽を石で作る。中心に丸太を挿して留められる穴を空け、丸太と独楽を連結する棒を差し込める穴も独楽の側面と丸太に開ける。これで、巨大で歪な独楽が完成だ。丸太の頂上部には後程T字になる様に更に丸太を括り付ける。ここが馬力の心臓部。
そして、さきほどの独楽の円錐形上部に溝を掘る。山の部分がある程度大きい数字の素数…ここでは73くらにして、動力部が完成。歯車は「互いに素」であるのが望ましいって、風車だったか水車だったかで聞いた事がある。
この歪なでかい独楽を立たせる為に、地下に回転空間を設ける。地上と地下を隔てる地面に丸太とほぼ同じ直径の穴を開け、軸にズレがあまり出ないようにする。将来的には鉄板で丸太と地面との摩擦部分を覆いたいけど、いまはそのまま。それよりも、独楽の先端と尖りを受け止める地面両方を金属化したい。ここまでやって次は駆動部へ。
縦軸の回転を横軸の回転に変換するため、独楽の溝に噛み合う歯車を特大〜小まで何セットか用意。
動力部屋の隣に駆動部屋を用意。
動力部の独楽の溝に歯車を大→小とセット。あえて厚めにした壁に、軸とほぼ同じ直径の穴を空ける。軸が暴れない様動力を伝えれば、駆動部屋にある物体は高速回転している。そうすれば簡単に高速で糸が紡げる様になる、はず。
理屈はこんな感じで、石爺に独楽とか歯車用円盤の製造をお願い。お手製のコンパスとかで円を描いたり山形の線を墨付けしたりして、加工してもらう。
実験を何度かして、不具合を修正して。実験をして、改良して、ここで歯車同士を連結してを更に咬ませれば距離が…
あぁ、こうすれば脱穀とかにも使えそう…あぁこうすれば旋盤…あぁぁ縦をそのままでロクロ…あぁ…あぁぁぁぁぁぁっぁぁ!手に入れた!神の真理の一端を!回転だ‼︎回転こそがぁぁぁああ!
軸と歯車に取り憑かれていたら、かなり時間が過ぎてた。
あ、あれ?普通に系紡ぎ出来たんじゃね?




