少年期22
「馬です!外で捕まえました!」
「クソガキ!おまえ!またやったな!」
チィース、隊長。アルスでーす。
守備兵に詰問されたけど、隊長(真)の名前を出しながら、問題無いアピールをする。口の前に手を持って行っても噛まれないし、後ろに立っても蹴られない。ただ、ゴル◯みたいな変顔はされた。舌出して目を見開いた状態で、首ブンブンしてやがった。1番最後まで抵抗してた奴ね。おまえ、名前をゴ◯シにすんぞ?
どう見ても馬の魔物にしか見えない巨馬を複数引き連れた少年が呼んでると言われた隊長。心当たりがあり過ぎて、慌てて駆けつけたらしい。
「畑拡げるのに農耕馬欲しかったんですけど、まさか野生馬がこんな所にいるなんて…なんて幸運なんだ!神に感謝します!」
「野生馬はこんなムキムキの巨体してねーんだよ!」
「新種?」
「無理があり過ぎる言い訳だろが!」
隊長(真)の切れ味は今日も絶好調だね!街の門前でそんなやり取りしてんだから目立っちゃうよね。色んな人に見られてますわ。あぁ、どうもどうも、コイツら大人しい悪い馬じゃないんあですよ?ほら、手を口元に持って行っても……クッソ涎まみれにされたわ。
うまぁ…めっちゃ煽り顔するじゃねぇかぁ…馬刺しにすんぞゴラァ!
街には入れないって突っぱねられた。
馬具とか注文しようと思ったのに。村でなんとか工夫するか。仕方ないので、伯父さんを呼んでもらうことにする。
伯父さんが来るまで、隊長と駄弁ってる。どうやったんだとか尋問を受けてるけど、「草原に居たお馬さんと仲良くなって、ウチの子にした」って説明しといた。絶対信じてない。
それは、そう!
伯父さんも来て、当然の様に馬にビビる。街に入れないみたいなんで、一足先に村に帰る事を伝えると微妙な顔をしてた。俺もクララちゃんにお別れの挨拶くらいはしたかったけどしょうがない。
村へのお土産と清算、荷馬車の運搬はネロ兄にお願いする。俺はこのクソデカいお馬さんにライドオンして帰りまーす。
俺の荷物を店から持ってきて貰ってたら、ネロ兄、ステラさんとクララちゃんが来た。帰りの食い物と多少の路銀を貰って、しっかりとお別れ出来た。クララちゃんがデカ馬に怯えず尻尾で遊ばれてた。ほっこりするね。子供好きとかやっぱりおまえ、ゴルだろ。
帰る準備もいよいよ済んだので出発!ネロ兄、あと宜しくねー。
唐突で手短になってしまったけど、コレで今回の俺の遠出は終わりだな。
予想以上に収穫が大きかったし、良い出会いもあった。拾い物もあった。
遠足は帰るまでが遠足ってね!さぁ帰るぞ!




