後編
夜の仕事と言っても、色っぽく着飾って男の人にお酒を飲ませたりするやつじゃない。
天華は雪女だから、男を手玉に取るのはお手の物だし、はじめはそれでも良いかな、と思ったのだけど。
大事な客をいちいちふぬけにされちゃかなわねえと親分に言われてしまったから、天華がやっているのは夜のお掃除係だ。
「冷気を操る」というのは意外と融通が利くから、殺さずに捕まえることもできて重宝だ、とこれまた親分に言われたので、悪さをしすぎる妖たちを捕まえて、お灸の代わりに氷を据えるのが天華の仕事になった。
何せ天華は美女であるから、相手も油断してくれたりしてけっこう繁盛しているのだが。
「むーん、失敗した」
まだ夜の気配のする朝方、天華はだいぶ小さくなってしまった体を重く引きずりながら、自宅の小さなマンションの一室に帰っていた。
今日の相手は、胡麻模様の羽に赤い頬の鳥の姿をした、ヒザマだった。
空の瓶の入れ物に宿っては火をつける妖怪で、最近色んな所で火事を起こしていたのだ。
火を操る妖は、雪女である天華とはひどく相性が悪い。
何とか追いつめて、どこぞの給水塔の水全部を凍らせて作ったつぶてで、全方位からフルボッコにしてやってようやく捕まえた。
土下座で謝ってきたヒザマで作った氷漬けの彫像は、親分の手下たちにつれてかれた。
一応羽は綺麗だから、反省させるために溶けるまでどっかのお店に飾られるのだろう。
だけど、それまでにたくさん冷気を使い、最後の抵抗で炎に包まれたヒザマに体当たりされたせいで、体はかろうじて歩けるくらいの幼児体型にまで戻ってしまった。
でも、全部天華が悪い。
今回の相手が火の妖怪だと確認せずに、仕事を受けたことだったり。
やめても良いって言われたのに、やるって言い切ったのだったり。
気持ちがふわふわしていて何となく調子が悪いのを、無視していたり。
でもしょうがないじゃないか。
だんだん、行動圏があの富士見湯に近づいていたのだから。
空の容器もたくさんあるし、あそこは薪で湯を沸かしているからきっとすぐに燃え広がる。
一度火を出してしまえば営業停止だ。あいつや透也が守っている、銭湯が。
滝川のおばあちゃんや、朝永のくそじじいが集まってわらいあう、大事な場所がなくなってしまうかもしれない。
そう思った天華は超頑張って、今日の夜更けに何とか片づけたわけだけど。
そういえばこの騒動にかかりきりで、かれこれ一週間くらい富士見湯に行ってない。
頑張ったごほうびに、行ってみようかな。
さすがに今お湯に挑戦したら、消えちゃうけれども。
水風呂にだけとっぷり浸かって、みんながわいわいお風呂で幸せそうな顔をするのを眺めるのだ。
それだけでも結構楽しい。
と、思ったところで、今日が定休日だと思い出して、がっくりする。
しょうがない。しょうがない。
あきらめるって決めたのに、行ってみようなんて考えたせいだ。
あーあ、温泉、浸ってみたかったなあ。
何で温泉って熱いんだよばかやろう。
愚痴りつつ、ちいさい手でリモコンを握り、クーラーのスイッチを何とか入れた。
つらかった部屋の温度が、だんだん下がっていく。
ゆるんだ帯を投げ出して、今は長すぎる浴衣の裾をずりずり引いて、天華は寝床の中に入り込んだ。
水色地に白の雪華模様の浴衣はお気に入りだったのだけれども、盛大に焼けこげてしまった。
残念だけど二度と着られないだろう。
山を下りると言ったときも、ずいぶん変な娘扱いされたが、確かにそうなのかもしれないな、快適な布団の中で天華はふとおもう。
雪女が一番快適なのは涼しい気候だ。単純に言ってしまえば真冬の雪山。
その快適な場所からどうして離れるのかと仲間はみんな不思議がっていた。
確かに寒いのは居心地が良い。
でも、居心地が良いけど、寂しいのだ。
今は休もうそうしようと、天華は真っ暗な中で目を閉じる。
あーあ。透也の顔がみたいなあ……。
まぶしさにぱちりと目をあけると、女の子みたいにきれいな透也の顔があった。
思わずぱちぱちと瞬きしていると、透也はなんだか疲れたようなひどく安心したような表情で、ほうっとため息をついた。
「生きて、ましたか……」
「うん、生きているけれども」
「なんて所で寝てるんですか」
「なにって、真夏でも真冬の環境を再現できる、すばらしい文明の利器の中だけれども」
たっぷりお気に入りの枕と布団を敷き詰めた、業務用の冷凍庫の中からとりあえず身を起こした天華は、手をぐっぱーと動かして確認する。
おお、中学生くらいには戻ったな。さすがは我が寝床。優秀だ。
にんまりとする天華だったが、ぶるりとふるえた透也を見て、ちょっと慌てて冷凍庫から出てふたを閉めた。
クーラーもいい仕事をしてくれているようだ。
完全復活にはもうちょっとかかりそうだが、ずっと調子がいい。
んーとのびをしたところで、透也が真っ赤な顔になった。
そう言えば、ひもは全部ゆるんでいた。
「前っ! 前を締めましょうっ!」
「ああ、すまんすまん、適当なところに座っててくれ」
にしても、ぱんつも下着もちゃんとつけているのに、何で恥ずかしがるんだか。
透也が背を向けている間に、とりあえず着崩れを整えたが、あれ?と思った。
「そういえば、なんで透也がここにいるんだ?」
「不法侵入をした僕も悪いですが、それ、一番最初に問いかけるところでしょう……」
透也少年はげんなりと言った感じで、またため息をついた。
まだ14歳なのに気苦労が多いな、と同情したら恨めしげににらまれた。
「今日父が連続放火犯が捕まったらしい、って話を聞き込んできたので。前から、人間業ではないという噂がありましたから。最近銭湯に来なかったのは、そのせいかと思って」
「もしかして心配して、来てくれたのか?」
「様子を見に来たんです! そうしたら、インターホンならしても出ないし、なのに鍵は開いているしでまさかと思ったんですからね!」
否定しつつも明らかに心配してくれた風の透也に、天華はにへらと口元がほころぶのが分かる。
透也には前に、天華の「仕事」について大まかに話したことがある。
割のいい仕事なのだと、だいたいの稼ぎを言ったら目を丸くしてたけど、危険と隣り合わせというのは気に入らないみたいだった。
天華が、人や妖を平気で傷つけられるのが怖いのだろうと、思っていたけれども。
どうやらそうじゃないみたいだ。
そっか、嬉しいなあ。
「平気だよ。ぐっすり寝たらほら、こんな感じで元に戻ったし」
「……それって、眠る前はもっと小さかったってことですか」
透也の座った目に天華はしまったと思い、慌てて話柄を変えた。
「い、いやにしても、残念だなあ。せっかく久し振りに銭湯行こうと思ったのに今日休みだろう。頑張ったご褒美で水風呂にでも入ろうかと思ったのに、明日までお預けか」
天華としては具体的な返事は期待していなかったのだが。
「今でも入りたいですか。温泉」
「え、そりゃ、まあね」
唐突な問いかけに、天華は思わずうなずいた。
一週間前はああ言ったが、入れるものなら、入ってみたいし。
それに透也の表情があんまりにも真剣だったもので、つい肯定してしまったが、付け足した。
「だが、さすがに今日は厳しいかなあ。あつあつの湯のそばでは溶けてしまいそうだ」
「大丈夫です。貴方でも入れる温泉を用意しますから」
今からうちに来ませんか?
透也のまっすぐな瞳に気圧されて、天華はただただうなずいた。
準備があるからと透也が先に行くのを見送った後、天華もぱたぱたと新しい浴衣に着替え、いつものお風呂セットを握って外に出ると、もうとっぷり日が暮れていた。
おおう丸半日くらい眠っていたのか。
やっぱり肌に粘り着くような熱さだったけれども、日がないぶんだけ歩きやすい。
白地に藍の菊唐草模様が染められた浴衣に、紺の帯を締めた天華は、白木の下駄をからころと鳴らす。
行ってもいいのか迷いつつも黙々と歩いて、たどり着いた富士見湯は案の定真っ暗だった。
たった一週間こなかっただけなのに妙に懐かしいけれども、「休館日」の立て札は明らかに拒絶の雰囲気を醸し出している。
やっぱり帰ってしまおうか。
悩んでいるうちに、中から透也が出てきて扉を開けられた。
「いらっしゃいませ」
「えと、おじゃまします」
何となく不安になった天華は、ぎゅっと風呂敷包みを前で抱き込みつつ、透也の後ろをついて行く。
「お金は?」
「いりません。僕のわがままですから」
よく分からない理由だったけれども、有無をいわせない迫力に天華は黙った。なんか、ちょっぴり怖いのだ。
「先に、湯船見てください。貴方でも入れるかどうか」
「う、うん」
促されるまま、透也と一緒に女湯の暖簾をくぐり、浴衣を着たまま浴場の扉を開けたのだが。
いつも湯煙が立ちこめている大浴槽には湯の一滴もたまっていなかった。天華がいつも入る水風呂にもだ。
「ええと……」
「今日は向こうです」
困惑気味に傍らの透也を見下ろしたのだが、彼はさっさと浴場を突っ切り、一番奥の曇りガラスのはまった引き戸にたどり着く。
天華ももちろんそこが何か知っていた。
天華の最終目標である、露天風呂。
今までのお風呂に入れた最高記録は太股あたりなので、挑戦するにはまだ早いと、扉を開けたこともなかった。
いや、そうじゃない。
露天風呂に入ってなにも感じられなかったら、落胆してしまったらと思うと、怖くてあけられなかったのだ。
天華がためらいためらい近づくと、透也はいともあっさり引き戸を開けた。
「うわあ」
天華は、思わず声を上げた。
正直、敷地としてはあんまり広くなかった。
けれども黒々とした石を敷き詰められ、片隅には小さいながらも笹や羊歯を植えられた庭が色を添ていて、なんとも落ち着く空間だった。
高い塀に囲まれていて、ちょっぴり圧迫感があったけれども、上を見れば、ちらりちらりと星が瞬いている。
大きな石を組み合わせて形作られた浴槽には、白い煙がふわりとたゆたっていた。
こぽりこぽりと音が立つたびに、白い煙は生まれ、天華の足下にまではってくる。
でも、ぜんぜん熱くない。つらくもない。
「手、入れられますか」
透也に聞かれた天華はしゃがみ込んで、おそるおそる白い煙のたまる浴槽へ手を突っ込んだ。
いつものお湯とは違う、心地よい冷たさが腕を包み込んだ。
びっくりして何も言えないでいる天華の後ろで、透也が説明してくれた。
「うちのは温泉と言っても冷水泉なんです。30度とかそれくらいの。だからいつもは加温……一度わかしているんですよ。今回は父に頼んで汲み上げた温泉そのまま使わせてもらってます」
だから、温泉でも薪を使って沸かしてたのか、と今更なことに気づいた。
「でも、なんで湯気が出てるのに冷たいんだい……?」
「ためた温泉にドライアイス入れてるんですよ。意外と高かったですが。せめてもの雰囲気作りです。あなたが望んでいるものとは、少し違うでしょうが、これなら気分を味わえるんじゃないですか」
早口で言った透也はそこでひたりと天華を見つめて続けた。
「だから、あきらめたりしないでくださいよ。たかが風呂に入れないくらいで山に帰る、とか言わないでください」
その懇願する透也に、天華はぱちくりと目を瞬かせた。
「わたしが、いつ帰るって言ったかい?」
「え? ですが、以前温泉に入る為に都会に来たって……」
そう言えばそんなことも言っていたような。
「確かに温泉に入るのはあきらめようかな、と思ったけども。
わたしはこの街が気に入っているし、やっぱり足を伸ばせるのは嬉しいから、今まで通り富士見湯には水風呂に浸かりにこようと思ってたよ?」
天華が言えば、透也はぐったりとその場にしゃがみ込んで頭を抱えた。
「あんのくそおやじ、妙ににやけ顔が多いと思ったら気づいてたな……」
ぶつぶつとつぶやく声は天華にはよく聞こえなかったけれども。どうでも良い。
この温泉なら、天華は溶けない。そうしたら、うずうずしてたまらなくなった。
「なあ、入っても良いかい?」
「……お好きにどうぞ」
「なあ、透也も一緒に入らないか?」
「そんなこと言う暇があったらとっとと入ってください!」
「ええ、良いじゃないかー!」
とたん声を荒げる透也との言い合いの末、全身浸かったら絶対に危ないと言う主張を受け入れ、天華がバスタオルを巻き付ければ、透也は足湯でつきあうという譲歩を引き出せた。
やった。
るんるん気分で脱衣所で浴衣を脱いで戻る。
急いできゅっと髪を結い上げて、黄色いケロリンおけに水をためて体を洗い、バスタオルを巻き付けた天華は、引き戸の向こうで待っている透也を呼んだ。
「今回が特別なんですからね……」
「わかってる、わかってる。だって一人はつまらなかったんだ」
渋々といった感じでズボンの裾をまくりはじめる透也に言い返した天華は、はやる気持ちを抑えつつ、そっと足先を温泉に浸けた。
いつもならば、焼けるような痛みを覚えるけれど、今日の温泉はしびれるような冷たさで、ぜんぜんつらくない。
もう片方も入れて、そっと体を沈み込ませれば、たちまち心地よい冷たさに包み込まれた。
「はふう……」
思わずため息をついて、空を見上げれば、夜空には星がぽつりぽつりと瞬いている。
ああ、ここは外なのだ。
「天華さん、ドライアイス、ちょっとよけてください」
「ああ、わかった」
手を伸ばしてちょいちょいとのぞけば、ドライアイスの白い冷気が渦巻いた。
そうして見えた水面に、ズボンの裾をまくり上げた透也が、岩の一つに腰掛けて足を浸ける。
ぶるりと体を震わせた透也はちょっぴり顔をしかめていた。
「やっぱり僕には冷たいですね……」
「無理は、しなくて良いよ」
「大したことじゃありません。夜でも暑いですから、足だけ浸すのならちょうど良いくらいです」
その言葉が本当なのを表すように、ふうと気持ちよさそうに息をついた透也が、こちらを向いた。
「で、どうですか。わかりましたか」
「うーん、どうだろう」
透也の方へドライアイスが行かないように気をつけつつ、天華は水をすくって体にかけてみる。
かすかに硫黄のにおいがして、確かにこれが温泉だとわかる。
このドライアイスで冷えた水は、きっと、この銭湯でいつもじいさまやばあさまたちが楽しんでいるものとも、ましてやあの時の透也の父が味わっていたものとも違うのだろう。
でも。
自然に息が深くなって、顔がほころんで、ゆったりとした気分になる。
頭上を見上げれば、星空が広がり、夜風がそよそよと片隅に植わる笹を揺らす。
隣にはちょっと無愛想だけれども、話し相手になる透也がいる。
これは、まさに。
「極楽、だあぁ~~」
「それは、よかったです」
肩まで浸かって声を上げれば、透也の口元が、ほころぶのが見えた。
天華はおおうと目を丸くする。とても貴重なものをみた気がした。
なんか良い、すごく良い。
いつもと違う表情をみれるなんて、やっぱり温泉はすごい。
透也が用意してくれたんだよなあ。頑張って、ドライアイス準備して、父親と交渉して、湯船に水を張って。
それは全部天華のためだ。
そう考えたら胸の奥にじんわりと生まれる何か。
冷たいはずのこの心に、しびれるような、でも心地よいもの。
ああ、これが、温もりか。
無性にうれしくなった天華のくちから、ほろりとこぼれた。
「なあ、透也、わたしを嫁にする気はないか?」
足を揺らめかせていた透也は、ばしゃりと足の滴をとばして床に転がった。
目に見えて狼狽える透也の顔はほの暗い中でも真っ赤になってた。
天華は岩に手を突いて身を乗り出した。
「きゅ、急になにを言い出すんですか!?」
「なんかなあ、透也の顔をずっと見ていたくなったんだ。どうだ?」
「っと言うか、順当に行けばこの場合父に行くんじゃないんですか!?」
「いや、でも口説きたいのは透也だし」
「っ!? で、ですが僕が誰かにあなたの話をすれば、ここを去らなきゃいけないんじゃないんですか? そもそも僕にあっさり正体あかしてますけどいいんですか!?」
「あくまで『雪女』であるわたしの話をすれば、だからな。わたしから正体を話す分にはぜんぜん問題がないし、君の父親はわたしが妖怪だとわかってないから、意味がない」
「父の単純ぶりを喜んでいいのか悪いのか……!」
透也の悲鳴のような叫びには天華も同意する。
こんなケース初めてだもんで、普通に手紙が送られてきたときには時代も変わったもんだと長殿に笑い転げられた。
まあそれはともかく、と水滴をとばして、水からあがった天華は、石に腰掛けて迫ってみた。
ドライアイスと温泉のおかげで、久しぶりの大人のおねーさんもーどである。
透也も男の子だ。後ずさってはいるけれども、胸の谷間から目が離せていない。
「なあ、透也。わたしの稼ぎは良いぞ。いつまでも若くて美人なまんまだぞ。雪女という以外は結構優良物件だと思うのだが」
「……っ!」
むふふ、あともうちょっとだな。
そう思った天華がにじりよろうとしたところで、はらりと、タオルが落ちてしまった。
今日はすっぽんぽんである。これはさすがに間が抜けている。
あわあわと天華が押さえている間に、透也は乱暴に立ち上がった。
「ふざけるならもうおしまいですっ! とっとと出ますよ!! まったく未成年を口説かないでくださいっ」
声を荒上げて去って行ってしまった透也に、天華はしょんぼりとする。
残念。失敗してしまった。
ちょっぴりからかいを含んでいたのも事実だけれど、本気ではあったし、怒らせるつもりはなかったのだが。
しおれた天華が、ドライアイスの煙がなくなりかけてる水面をぱしゃりと蹴り飛ばしてると、乱暴に引き戸が開けられて、また透也がむっすりとした顔で現れる。
「着替えたら掃除、手伝ってくださいよ!」
「……もちろんだっ!」
そういって透也はすぐ引っ込んで行ってしまったが、その顔が耳まで真っ赤になってるのを天華は見逃さなかった。
良かった、まだ嫌われてはいないようだ。
今日はちょっと焦りすぎた。
反省した天華は、でもとわくわく笑みこぼれる。
さっきの透也の言葉、きっと無意識だろうけど。
「未成年、じゃなければいいのだね?」
なら、これからちょっとずつ口説いていこう。
天華の時間は、たっぷりあるのだから。
うれしくなった天華はぱっと立ち上がると、しっかりタオルを巻き付け直して後を追ったのだった。
月一度の富士見湯名物、冷水温泉には、銭湯好きな雪女が浸かりにくるらしい。
おしまい
ありがとうございました。