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鳥獣戯詩  作者: 妻戸裕次


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33/44

第32話--寒暁(かんぎょう)のゴミ出しとアライグマ夫妻--

寒い朝のゴミ出し

寒ッ、寒ッ、

骨までキンキン


アッ! アッ!

出たな、アライグマ

しかも二匹、仲良く並んで

夫婦か? 夫婦春秋か!!


ついて来いとは言うてへん

なのに黙って後ろから

俺が二十で おまえが十九

……演歌の世界か!!


それともただならぬ仲

愛の逃避行?

雪のソウルか

韓国ドラマか!!


小柄な方が、やけに寒そう

アライグマ しんまで冷えて

小さな石鹸 カタカタ鳴った


あらい髪や!

神田川か!!


ふと目が合う

じっと、じっと

見つめ合う二匹と一人


その瞬間――

恋の始まりか!!


どうする俺

どうする

死んだフリか?

クマちゃうわ!!

アライグマや(笑)


目をそらしたら負け

メンチ切り合戦か!!


あれこれ考えてる間に

二匹は興味なさげに

隣の空き家へ

すーっと消えた


寒ッ!

置き去りにされた現実


また一段

冷気が走った朝

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