コルデー回想21
「決めた、わたし、話す。そうして、守ってもらえるように頼もう。」
白雪の正面でじっと目を見つめて決意を口にする。
「少年院に行くことになるけど、でも、そうしないとみんな巻き込んじゃう。白雪のお父さんも来ているんでしょ?おじい、おばあ、いっぺんに話す。」
不安気に視線を外すので、早く家に戻ろうと自ら手を強く引いた。朝の凍えた空気の中でも、じわりと汗が染み出している。
戻ると、おじいもおばあもいつもの場所にいた。引き戸の前に二人して突っ立っていたかが、白雪に親を呼んできて、と話しかけている最中、大きな声が会話を遮った。
「生活設計は安心ですか?」
背後で吐き捨てるような大きな声がする。わたしたちは飛び上がった。さっと横にズレてみると、若い男が黒いスーツを着崩してポケットに両手を入れて大股を開いて立っている。
躊躇なく、屋内に入り込む。
「生活で困ることはないぞ。」
「とちらさんですか?」
耳の聞こえないおばあがニコニコと立ち上がる。
まずい、もう来てしまった。
見つかっていた。
どうしよう。
鼓動が早くなりすぎて苦しくなり、荒い呼吸を肩でした。
きっと、もう逃げられない。
やさぐれでいる整った顔立ちの男は土間の中央にいる。
ひとりで乗り込んできたからには強いのだろう。




