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Sランクモンスターの《ベヒーモス》だけど、猫と間違われてエルフ娘の騎士(ペット)として暮らしてます  作者: 銀翼のぞみ
第六章

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209話 眷属召喚

「そういえば……タマ様、もう一つここに来た目的があるとおっしゃってましたが?」


 ――ああ、そうであった。少し試したいことがあってな。


 先の戦いで我輩のステータスに新たなスキルが芽生えた。

 今日はそれを試しにきたのだ。


 最初は迷宮で試そうと思ったが……

 スキルの名前からしてなんとなくここで試した方が良いと踏んだのだ。


「新たなスキルですか、ぜひわたくしも見てみたいです!」


 ――ふむ、それではいくとしよう。発動! 《眷属召喚》!


 地面に四つの魔法陣が展開。

 その中から四つの影が現れる。


「お初にお目にかかります。我が主人(あるじ)よ……」


 ――うお!? 喋った!


 四つの影……

 それはそれぞれ緋色、蒼色、翠色、黄金色の髪、それと猫耳を持つ獣人の幼女だった。


「まずは自己紹介を。我は炎の眷属!」

「ふふっ、やっと召喚してくれましたわね。わたくしは水の眷属ですわ!」

「にゃ〜、会えて嬉しい〜! 私は風の眷属、よろしくお願いしますね〜?」

「拙者は地の眷属でござる! 殿とともに戦えること、光栄に思うでござる!」


 なんと、それぞれが属性を持つ眷属で――って、うお!?

 自己紹介をするや否や『にゃ〜!!』と声を上げながら我輩を持ち上げるとすりすりもふもふと!

 これは……召喚主である我輩に甘えているのか??


 何やらリンドヴルムが「くっ! なんて羨ましい……!」と声を漏らしておる。


 というか、こいつら全員喋れるのか。我輩は第二形態にならぬと言葉を発することができぬというのに……

 あ、そもそも我輩はこいつらと意思の疎通は取れるのだろうか?


「それなら問題はありませぬ、我が主人よ」

「わたくしたちの心とあなた様の心はリンクしているので、そこのリンドヴルムと同じく自然に会話できますわ!」


 な、なるほど……

 そういうことであるか。


 というか炎と水の眷属よ、見た目は幼女なのに随分と大人びた口調を。それでいてどこか舌足らずな喋り方なので脳がバグりそうだ。

 対し、風の眷属はおっとり、地の眷属はござる口調のおかげもあってか見た目通り幼な子といった感じである。


 しかし、参ったな。


「どうされた、我が主人よ?」


 ――炎の眷属よ、我輩はてっきり戦闘に適した猛獣でも召喚されるのかと思っていたのだ。


 それがこのような幼女たちでは戦わせるわけにも……


「にゃ〜、それなら大丈夫〜」

「拙者たちは戦えるでござる!」


 ――む、どういうことだ? 風と地の眷属よ?


 どうみてもこいつらは幼女。

 スキルを発動した時に大したマナは消費しなかったので、こやつら自身が保有しているマナも少ないはず。

 であればロクに戦闘力なぞ……


「我が主人よ、ご覧にいれましょう! 《エンチャント・イフリート》!!」


 うお!? 炎の眷属が凄まじい勢いの炎を纏ったぞ!

 それに……どうやらこの炎は膨大なマナによって形成されているようだ。


 ……? む??

 何やら違和感が……

 これは……微量ながら我輩のマナが消費されている?


「ご名答です。我が主人よ。我らはあなた様のマナを消費し属性を纏う。それなりのマナを消費しているはずだが……さすがは我が主人、全くと言っていいほどに消耗している様子はないようだ」


 なるほど、我ながらさすがはベヒーモスの体である。


 それにこれは素晴らしい能力なのではないか?

 高位の魔族や特定のモンスターはマナの量や流れを察知してこちらの攻撃を捌いてくることがる。


 対し、こいつらは我輩のマナを消費してスキルを発動する。

 つまりマナ保有量・流れで攻撃を察知されずに済むというわけだ。


 む? 待てよ……?

 ――眷属たちよ、お前たちは属性を纏ってどう戦うのであるか?


「もちろん!」

「肉弾戦ですわ!」

「今から敵を嬲るのが楽しみ〜」

「滾ってくるでござる!」


 に、肉弾戦だと……!?

 そのような幼女の体では……


「ふむ、これは無理ですね」


 リンドヴルムが眷属たちの体をペタペタしながらそんなことを。


 やはりそうか。

 我輩も体はまだ幼体。

 だからこそスキルで補っているわけである。


 しかしこいつら――眷属たちは属性を纏うことしかできない様子。

 属性自体に高い殺傷能力はあるだろうが、肉弾戦となると筋力と防御力にかなりの不安が……


「い、言われてみれば……!」

「わたくしたちに肉弾戦は厳しいのかもしれませんわ……」

「これは盲点〜……」

「不覚でござる……」


 眷属たちよ、意気消沈といった様子だな。


 もしかしたら我輩が成長、あるいは第二形態や第三形態に進化すれば、こやつらの身体能力も強化されるかもしれぬが……今のままでは危なっかしくて戦場に出すことなどできん。


「そういうことであれば……わたくしに考えがあります。タマ様、この子たちをわたくしに預けてはいただけないでしょうか?」


 ……む? どういうことだ、リンドヴルムよ。


「朧げにですが……とある構想が浮かびました。例の兵装開発、及びその活用法、それをこの子たちの存在を前提にアレンジするのです」


 ――お前、まさかこいつらを素材にしようというわけでは……


「滅相もございません! タマ様の眷属に対しそのようなことをしようはずがありません!」


 ――ふむ、であれば任せてみるとしよう。


「……! 詳細をお聞きにならないのですか?」


 ――ああ、お前を信用しよう。


 それに、その構想とやらも色々と試してみないとできるかどうかわからぬのであろうし。


「ありがたき幸せ、そしてその通りです。必ずやこの構想をものにしてご覧に入れます!」


 ふむ、リンドヴルムめ。

 魂を燃やしておる様子だな。

 我を誘惑することを忘れあれこれとぶつぶつ言いながら考えに耽り始めたぞ。


「何やら主人の役に立つ方法があるようだ!」

「ふふっ、どうなることかと焦ったけど……」

「なんとかなりそうな予感〜」

「拙者たちも何かお手伝いするでござる!」


 うむ、眷属幼女たちも俄然やる気といった様子だな。


 別に強くならなくてもいい。

 命を与えられた以上、リンドヴルムと同じように様々な経験を積んで成長すればそれでいいのだ。


本日(6月25日)、TVアニメ版ベヒ猫のBlu-ray BOXが発売となります!

ぜひお手に取っていただけると嬉しいです!

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