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Sランクモンスターの《ベヒーモス》だけど、猫と間違われてエルフ娘の騎士(ペット)として暮らしてます  作者: 銀翼のぞみ
第六章

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208話 武装開発

 その日の深夜――

 我輩はまたもやこっそりと家を抜け出し《飛翔》スキルで大空へと舞い上がる。


 ステラには勘づかれたが「我は好きな男の全部を詮索しようとはしない良い女なのだ」と、またも成長を見せてくれたので安心して抜け出してこれた。


 大丈夫だとは思うが、孤島にいるリンドヴルムの様子を見に行ってやらねば。


 ふむ、海面が月明かりに照らされて幻想的な光を放っておる。

 夜の散歩コースの定番にするのもありだな。


 相変わらず普通に飛んでいる分には孤島の姿は確認できぬが……


 よし、この辺だな。

 この位置で上から見下ろすとやはり昨日と同じく孤島の姿が。


 さっそく着陸。


「我が神――ではなく、タマ様! まさかこんなにも早く会いにきてくださるとは……!」


 興奮しておるな、リンドヴルムよ。

 なぜか悩ましげに太ももをモジモジとさせておるが……

 見なかったことにしよう。


「あんっ♡ その素っ気なさもたまらないです……っ♡」


 ――あえてツッコまなかったのに変なところで興奮するな!


「むしろ突っ込んでくださいっっ♡」


 ――何を!?


「ナニをっっ♡♡」


 もうイヤなのであるこのどすけべシスター……


 それはさておき。


 ――リンドヴルムよ、一日経ったが変わりはないか?


「はい、問題なく過ごせています。それと……もう少し量が採れてからご報告しようと思っておりましたが、やはりこの孤島には稀少な鉱石が存在しておりました」


 そう言って、リンドヴルムが何もない空間から輝く鉱石の数々を取り出してくる。


 こいつ、我輩と同じく《収納》スキルの類が使えるのか。

 改めてとんでもない存在である。


 それはそうと……


 ――ふむ、これはオリハルコンにミスリルか。それにヴィブラウムまであるとは。


「どれも特殊な武具の素材となる鉱石ばかりです。そして、昨夜言っていたヒヒイロカネなのですが……」


 ――お、どうなったのだ? 流石に気になるところだ。


「それが……申し訳ありません。それらしき反応は察知できているのですが、どうにも掘り当てられずにいます」


 ――ふむ、さすがは伝説級の鉱石。一筋縄ではいかぬか。


「ところでタマ様、今日はどういったご用件で?」


 ――うむ、まずはお前が問題なくやれているか見にきた。それとあと二つほど目的がある。


「二つの目的、どのようなものですか?」


 ――まず一つ。実はな、大魔導士殿にとある武装に関する知識を賜って、それをどうにか作成できぬかお前に相談しにきたのだ。


「とある武装……それもあの魔神ノ黄昏の英雄――大魔導士から授けられた知識ですか。身震いしますね……!」


 ふむ、大魔導士殿に関する知識も持っていたか。

 しかしこいつ――リンドヴルムほどの強者であっても、大魔導士の名は震えるほどのものなのだな。


 まさかそのような存在と関わるようになるとは……

 転生してからというもの激動の日々なのである。


「ところでタマ様、その武装というのはどのようなものなのでしょうか?」


 ――ふむ、どう伝えたものか?


 例の宝石でバトルデバイスを使えるようにすると同時に、設計図のようなものの情報がいくつも脳内に送り込まれてきたのだが……


「それでしたら、このまま念話を繋いだままその情報を脳内に浮かべてください。わたくしの方でそれらの情報を正確に受信、解析して製造可能かどうかを確認させていただきます」


 ……!?


 こ、こいつ、そのようなことまでできるのか!

 魔族アモンよ、とんでもない存在を生み出したものだ。


 ――それなら頼むとしよう、まずはこの設計図から……


「これは……なるほど、わたくしに備わった知識の中はない武装ですね。そもそもこの世界に事態に存在しているのか、存在していたとしても相当に稀少な武具ですね」


 ――ふむ、やはりそうであるか。


 設計図の情報とともに使い方まで知識として流れてきたが……

 転生前、騎士として長年戦場に身を置いていた我輩ですら知らぬ武装であったからな。


 ――どうだ、作れそうか? さすがに厳しいとは思うが……


「なるほど、装填機構、発射機構、対反動機構、それに射出物そのものの作成ですか――ふむ、かなりの時間を要するかと思われますが……製造可能です」


 ――何!? それは本当か!


「はい、あなた様という神に仕える者として必ずやお役に立ってみせます。お仕えすることをお許しいただいただけではなく、こうして役目まで与えてくださり感謝に絶えません」


 大仰なことを……

 というか、我輩に役目を与えられて本気で喜んでおるのだな。


 あと、またもや頬を赤らめて悩ましげに身じろぎしておるのだが……

 いや、触れるのはやめておこう。


 ――それはそうと……


「あんっ♡ やっぱりわたくしの体の火照りを無視するのですね! それはそれで興奮していまします……っ♡」


 もう本当にイヤなのだ、この魔皇シスター……

 我輩は本当にこんなのに苦戦を強いられたのか?


「単純な戦闘力ではわたくしの方が上、それでもあなた様という神に絶対服従しているというシチュエーションにも興奮します♡」


 ええい! 聞いとらんわ!!


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