喜び
綴る
15歳の杏菜へ
まずは目指していたたんぽぽ女子中学校の入学おめでとうございます。受験は受験でもまさかスポーツ推薦で行くとは思ってもいなかったよね。
高校受験をしたあの日、帰りにまさか車に轢かれた時は驚いたよね。夢に見ていたたんぽぽ女子高校の受験後に遭遇して結果を知らずに入院するとは思ってもいないよね。
そして目が覚めたら15歳の杏菜がまさか小学生に戻っているとは本人もパパやママも相当驚いて、最初は何言っても信じてもらえなかったよ。でもせっかく小学生に戻ったのならばまたたんぽぽ女子高校を受験しようとその時から決めてたよ。
小学生に戻った杏菜は怒涛の生活を送っていたよ。学力や運動能力は中学生のままだったから,授業やテストで満点を取るべきか考えたり、その年に何が起きているか知っているからこそ伝えるべきか?言わないべきか?色々と苦労をしていたよ。
それにしても未だに出張授業でスーパーの商品開発をしたのは全く記憶にないけど、杏菜の考えた「福山ゾウちゃんスタープリン」は好評みたいで発売初日には杏菜もスーパーに行って手売り販売したのは普段経験が出来ない事をさせてもらったよ。
そうそう、経験と言えばだけどある日、スーパーに行ってから近くを散策していたらバッティングセンターがあったから立ち寄ってピンクのリストバンドがかわいいという理由で付けてやってみたらビギナーズラックでポンポン打ててそこで福山Phoenixリトルの水瀬監督にスカウトされて野球に無知だったのにリトルリーグに入団するとは思わなかったね。ここが杏菜の分岐点だったかなと思うよ。
最初はへたっぴだったけど、練習していくうちに楽しくて練習試合にも出させてもらって気がついたらチームの主力として同じ学校で同じ科学部の宏斗君や将希君と3本柱として、チームを牽引してチーム初の決勝戦に進めたのは今でも感動するよ。
だけど、決勝戦の日に痴漢された女の子を助けたら警察署に連れてかれて決勝戦に出れるか心配してたけど、婦警さんに説明をしたら逃がしてくれてそのまま球場に行って何の準備もしないまま打席に入ってタイムリーを打ってサヨナラ勝ちで全国に行けたのは嬉しいけど、何だか相手チームに申し訳ない気もするよ。
全国大会で虹恋ちゃんと対戦して、同じ女の子として負けるつもりはなかったけど完敗でチーム全員が三振で完全試合を食らった時は悔しいというよりも恥ずかしさが勝ったかな。でもこれはこれで今思えばよかったかなと思うよ。
その虹恋ちゃんが転勤で福山Phoenixリトルに加入するとは思っても居なかった。この虹恋ちゃんが絵に描いたみたいに才色兼備なのに常に謙虚で、周りが巫山戯ていたら注意するのに、ハロウィンパーティーをした時には「カボチャ戦隊パンプキンマン」と言ってみたり、クラスの男の子に「ツインテールクルクルニコニコアタック」ってしてたりするからよく分からないよね。
でも虹恋ちゃんと出会えて、共に小学校生活を送れてホントに楽しかったなと思うな。野球でも勉強でも杏菜よりも1枚、上手の虹恋ちゃん。まさか同じ境遇で、たんぽぽ女子高校を受験して机でも歩いているのも後ろで全く同じ出来事になっているとは思わないよね。
勉強では高校数学や大学の経済学を分かるという話でトンデモない子で、野球でもピッチャーとしてもバッターとしてもスゴくてサインを決める時に「超シュートちゃんニコニコ」っていう決め球があると言っていたけど、ブルペンでも試合でも1球も見ていないからまだベールに包まれたままだよ。
そしてそして、最後の夏には全国大会で優勝してそのまま日本代表として世界大会で凡ゆる国の猛者達と戦ってアメリカ代表を破って世界の頂点に立ったのは思い出すだけで鳥肌が立つくらい興奮するよ。世界の料理、世界の国々の子達と異文化交流みたいに英語で喋ったり、分からない時はキッズスマホの翻訳で会話したりしてとてつもない経験が出来てよかったなって思っているよ。
簡単に振り返ってみたけれど、紆余曲折というか波乱万丈な小学生生活だったなって感じるよ。もし、15歳の杏菜が何かやってみたいとか始めてみたいと躊躇しているなら絶対にやってみた方がいいよ。出来なくて悔しかったり、どうしようかと悩むかも知れないけどそれはやってみた結果。まずは始めてみた結果を褒めてあげてね。
そして15歳になった杏菜はどんな感じになっているのかな?虹恋ちゃんは大人っぽく今よりもかわいくなっているのかな?きっとそうだよね。中学生になっても秋になったら「カボチャ戦隊パンプキンマン」であったり、挨拶代わりに「ツインテールクルクルニコニコアタック」ってやっているのかな?何となく中学生になってもやってそうな気がする。
長くなったけど、最後にもう1回伝えさせて。
たんぽぽ女子中学校の入学おめでとうございます。中学校の制服は黄色のセーラー服に白色のリボンだよ。もし、どうしてリトルからシニアではなくて中学校の野球部に入ろうと思ったかと聞かれたらそれはユニフォームがかわいいから。だって杏菜も女の子だもん。これからの福山杏菜を誰よりも見守っています。
12歳の福山杏菜より。




