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はじめに

あの日、何が起きたのか分からない。

そう思っているのは私、福山ふくやま杏菜あんなである。


憧れの桜桃おうとう学園たんぽぽ女子高校(通称ぼぽ女)と呼ばれている地元、広島県ひろしまけん福山市ふくやましでは由緒ある女子校ながら黄色のセーラー服にピンクのリボンは受験生の中学生だけでなく、小学生もあの学校に行きたいと言われるくらいのかわいい制服として知られている学校となる。


男の子にはピンと来ないかも知れないが、女の子は制服がかわいいというのはその学校に行きたいという1つの指標になる。所謂いわゆる制服をファッションとして捉えている子が多い。


杏菜あんなもその1人。そしてバレンタインのこの日、ぽぽ女の受験をした。結果はというと手応えとしては合格したとも不合格ともいえないくらい微妙であった。


手応えがあったならルンルンな気持ち、ダメなら項垂うなだれる気持ちになるがそのどちらにもならないため余計に複雑な気持ちでいた。


朝、杏菜あんなが家出る時は晴れていたのにテストが終わって出る時には雨がボツポツと降ってきた。最寄駅まで少し距離があり、酷くなる前に駅に付かなくてはと走る。


駅の目の前にある交差点で急に突風が吹いた。後、少しで駅に着くとその時に車にかれた杏菜あんな。あ、終わったとその時感じた。


周りが制服を着た女の子がはねられたと大騒ぎになって、救急車で運ばれた杏菜あんな。しばらく目を覚まさずにいた。


そしてしばらくして目を覚ました杏菜あんな。当の本人は受験の疲れでしばらく寝れておらず睡眠不足だったため、よく寝たという気持ちでいた。


目を覚ました時にパパとママが杏菜あんなの手を握って目を覚ましてくれてよかったと安堵あんどした表情でこう言った。


杏菜あんな、あなたは丸3日眠っていたんだよホントに目を覚ましてくれてよかった……」


そう涙ながら言われて驚きながら看護師さんと先生が杏菜あんなの目の前にやって来た。そして、意識の確認をする為なのかこう問いかけた。


「自分の名前と事故のあった日付を教えてください」


そう聞かれて答えた。

「私の名前は福山ふくやま杏菜あんなで、事故のあった日は2019年2月14日と答えた」


この2019年は杏菜あんなにとって特別な年で、入学した時は平成なのにゴールデンウィークが明けると令和になっているという不思議でインパクトがあるからだ。


そう答えるとパバとママ、そしてそこにいた看護師と先生はポカンとした顔をしている。まるで杏菜あんなが間違っているかの様な感じで。


するとママがこう答えた。

杏菜あんな、何言っているの?今は2012年だよ。急に何を言っているの?」


そうか、7年前の2012年って事は9歳に戻ったのかやったー。とはならない。いったいどこで何があってこうなったのか分からない。


手鏡をママに借りて見ると、そこには9歳の杏菜あんながいた。

この先どうなるのかなと不安を抱える杏菜あんなであった。





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