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魔力測定をしたら、測定器の方が先に限界を迎えた件


 翌朝、俺は王城の北塔へ向かっていた。


 昨日の決闘で全身が微妙に痛い。


 筋肉痛である。


 いや、筋肉痛というより、身体が「昨日お前は何をした」と抗議している感じだった。普段なら研究室の椅子と自販機の間を往復する程度の運動量しかない人間が、火球を避けるために床を転がったのだ。身体からすれば、ほとんど災害である。


「勇者様、大丈夫ですか?」


 隣を歩くエリシア王女が、心配そうに俺を覗き込んだ。


「大丈夫です。たぶん筋繊維が少し抗議しているだけなので」


「きんせんい」


「身体の中の細い糸みたいなものです」


「糸が抗議するのですか?」


「比喩です」


 エリシアはわかったような、わかっていないような顔で頷いた。


 彼女は今朝も王女らしい白と青のドレスを着ている。長い金髪は綺麗にまとめられており、歩くたびに小さな宝石の飾りが光を返した。


 その隣で、俺は召喚された時のままの服に、急遽貸してもらった外套を羽織っている。


 異世界に来て二日目。


 装備、現代日本の私服。


 戦闘力、大学院生。


 予定、宮廷魔術師長の研究室で魔力測定。


 冷静に考えると、状況がだいぶおかしい。


「昨日は眠れましたか?」


「少しだけ」


「やはり、慣れない場所でしたから」


「いえ、図書館で借りた本が面白くて」


「寝てください」


 王女に正論で怒られた。


 仕方ないだろう。『魔法陣はこわくない』の第三章が普通に面白かったのだ。


 魔法陣とは、術者の認識を補助し、魔力の流れを安定化させるための図形構造らしい。子供向けの本なので説明はふわっとしていたが、少なくとも回路図に近い役割を持っているように見えた。


 もし魔法陣が魔力流の境界条件を固定する装置なら、かなり重要だ。


 円。線。対称性。節点。中心。外縁。


 あれはたぶん、ただの飾りではない。


「勇者様、目が怖いです」


「すみません。魔法陣のことを考えていました」


「朝食の時も考えていましたね」


「あのスープの温度維持にも魔法陣が使われていましたよね」


「よくお気づきで」


「底の皿に小さな紋様がありました。あれ、熱が逃げる速度を抑えていますか?」


 エリシアは一瞬黙った。


「……厨房の者に聞いておきます」


「お願いします」


 そうこうしているうちに、北塔の前へ着いた。


 王城の一角にそびえる塔は、他の建物とは雰囲気が違っていた。


 白い石造りの城の中で、北塔だけが少し灰色がかっている。壁には細かな文字と図形がびっしり刻まれ、ところどころに青白い光が流れていた。窓は少なく、扉は分厚い鉄でできている。


 研究室というより、封印施設に近い。


「ここがミレーユ先生の研究室です」


「研究室というか、危険物保管庫みたいですね」


「否定はしません」


 否定してほしかった。


 エリシアが扉の横の水晶に手をかざす。


 水晶が淡く光り、重い扉が音もなく開いた。


 中に入った瞬間、俺は立ち止まった。


 広い。


 塔の中とは思えないほど、空間が広がっていた。


 壁一面に本棚。天井から吊られた無数の結晶。床に描かれた巨大な魔法陣。机の上には試験管のようなガラス器具、金属製の輪、奇妙な形の石板、羽ペン、紙束、そして正体不明の液体が入った瓶。


 研究室だ。


 間違いなく、研究室だ。


 しかも、かなり散らかっているタイプの研究室だ。


 親近感が湧いた。


「やあ、来たね」


 声がした。


 部屋の奥で、ミレーユ先生が大きな椅子に座っていた。昨日と同じ黒いローブ。眠そうな目。手元には分厚い本と、湯気の立つカップ。


「おはようございます」


「おはよう。よく眠れた?」


「少しだけ」


「本を読んでいた?」


「はい」


「いいね。研究者の悪い癖だ」


 ミレーユ先生は楽しそうに笑った。


 俺は一瞬、胸を突かれたような気がした。


 この世界に来てから、初めて自分の言葉がそのまま通じた気がしたのだ。


「それで、今日は何をするんですか?」


「君の魔力を測る」


 ミレーユ先生が指を鳴らすと、部屋の中央にある台座が淡く光った。


 台座の上には、透明な水晶球が乗っている。周囲には金属の輪が三重に浮かび、ゆっくり回転していた。


「これは魔力量測定器。正式名称は長いから省略する」


「正式名称、気になります」


「後で教える。今は測定が先」


 彼女は立ち上がり、水晶球を軽く叩いた。


「普通の魔術師なら、この水晶に手を置くだけで魔力量、属性傾向、流れの安定性、術式適性がわかる」


「便利ですね」


「ただし、あくまで王国式の測定器だ。王国式の魔力を、王国式の単位で測る」


「つまり、俺に適用できる保証はない」


「そういうこと」


 いい。


 とてもいい。


 この人はちゃんと測定器の限界を理解している。


 測定とは、ただ数字を出すことではない。何を、どの条件で、どの単位系で測っているのかを把握して初めて意味を持つ。


 俺は少し感動した。


「いい顔をするね」


「今、ちょっと嬉しかったです」


「測定器の限界を説明されて喜ぶ勇者、初めて見たよ」


「大事なので」


「大事だね」


 ミレーユ先生は頷いた。


 エリシアは横で小さく首を傾げている。たぶん会話の半分くらい置いていかれている。


「では、始めよう。水晶に右手を置いて」


 俺は台座の前に立った。


 透明な水晶球に右手を乗せる。


 ひんやりしていた。


「力を込める必要は?」


「ない。自然な状態でいい。君の魔力が水晶に触れれば、測定器が勝手に読む」


「わかりました」


 俺は肩の力を抜いた。


 水晶球が淡く光る。


 最初は青。


 次に白。


 それから、見たことのない複雑な色が混じり始めた。


 金属の輪が回転を速める。


 台座の縁に刻まれた文字が次々と点灯していく。


 ミレーユ先生が手元の紙に目を落とした。


「魔力反応、検出。属性傾向、火、水、風、土、光、闇……全部?」


「全部ですか」


「普通は二つか三つだね。全部に薄く反応がある。いや、薄いというより、判定が滑っているのか」


 水晶の色がさらに変化する。


 今度は透明に近い黒。


 黒なのに透明。


 意味がわからない。


「ミレーユ先生、これは……?」


 エリシアが不安そうに聞く。


「私にもよくわからない」


「先生にも?」


「だから面白い」


 ミレーユ先生の目が輝いていた。


 完全に研究者の目だった。


 金属の輪が高速で回り始める。ぶうん、という低い音が研究室に響いた。


「魔力量、測定中。基準値を超過。第二基準へ移行。第三基準へ移行。第四――」


 台座の文字が一斉に赤くなった。


 嫌な予感がした。


「ミレーユ先生」


「うん」


「これ、大丈夫ですか?」


「たぶん」


「たぶん」


「手を離さないで。貴重なデータが取れている」


「研究者としてはわかりますが、被験者としては不安です」


 水晶球の内部に、小さな渦のようなものが生まれた。


 俺の手のひらから何かが吸い出されている感覚はない。むしろ、水晶の方が勝手に俺の中を覗こうとして、迷子になっている感じだ。


 体内を流れる魔力が、水晶の問いかけに応答している。


 だが、その応答がこの世界の測定器の想定形式と合っていない。


 言語が違う。


 プロトコルが違う。


 そんな印象だった。


「測定値、出ます」


 ミレーユ先生が言った。


 水晶の上に、光の文字が浮かび上がる。


 魔力量:――


 属性:未定義


 安定性:不明


 術式適性:不明


 総合判定:測定不能


 俺は黙った。


 エリシアも黙った。


 ミレーユ先生だけが、楽しそうに笑っている。


「やっぱりね」


「やっぱりなんですか」


「ステータスの測定不能と同じだ。君の魔力は多いというより、分類できない」


「分類できない」


「王国式の測定器は、この世界の人間の魔力を前提に作られている。君は異界から来た。魔力の量だけでなく、性質そのものが違う可能性がある」


 なるほど。


 つまり、俺の魔力は規格外というより、規格違い。


 USB端子に謎の古代文明コネクタを刺そうとしているようなものかもしれない。


 その時だった。


 水晶球に、ぴしり、と音が走った。


 小さなヒビが入った。


「え」


 俺は固まった。


 ヒビは水晶球の表面を、蜘蛛の巣のように広がっていく。


 金属の輪が悲鳴のような音を立てた。


 台座の文字が高速で点滅する。


「ミレーユ先生」


「うん」


「手、離していいですか」


「あと三秒」


「三秒も?」


「二秒」


「カウントが雑!」


「一秒」


 次の瞬間。


 ぱきん。


 水晶球が砕けた。


 爆発ではなかった。


 ただ、透明な破片が光になってほどけるように消えていった。


 金属の輪は回転を止め、台座は沈黙した。


 研究室に静寂が落ちる。


 俺はそっと右手を持ち上げた。


 怪我はない。


 よかった。


 ただし、測定器は完全に壊れていた。


「……すみません」


 俺は謝った。


 ミレーユ先生は砕けた水晶球を見下ろしていた。


 怒っているのかと思った。


 だが違った。


 彼女は笑っていた。


「最高だ」


「最高ですか?」


「最高だよ。測定器が壊れるということは、測定器の限界がわかったということだ」


「前向きですね」


「研究者は壊れた測定器からも学ぶものだ」


 それはまあ、わかる。


 ただ、予算を管理する側は泣く。


 エリシアが恐る恐る尋ねた。


「ミレーユ先生、その測定器は……高価なものなのでは?」


「王都に三台しかない」


「三台」


「今、二台になった」


「本当にすみません」


 俺はもう一度謝った。


 ミレーユ先生は気にした様子もなく、砕けた台座の横にしゃがみ込んだ。


「謝る必要はない。むしろ謝るのはこちらだ。既存の測定器では君を測れないとわかった。次は専用の測定系を作る」


「作るんですか」


「もちろん」


 ミレーユ先生は当然のように言った。


「未知の対象が既存の装置で測れないなら、装置を作る。それだけだ」


 ああ。


 この人、やっぱり研究者だ。


 俺は少し笑ってしまった。


 異世界に来て、魔王討伐を命じられ、火球を撃たれ、測定器を壊し、何が何だかわからない。


 それでも、この言葉だけは妙に安心した。


 測れないなら、測れるようにする。


 わからないなら、わかる形にする。


 世界が違っても、研究の根っこは同じらしい。


「ところで、佐伯蓮」


「はい」


「君、自分の魔力をどんなふうに感じている?」


「どんなふうに、ですか」


「熱い? 冷たい? 重い? 軽い? 流れている? 溜まっている? 色はある?」


 俺は少し考えた。


 体の奥に意識を向ける。


 魔力。


 昨日から何度か感じていた、熱のようなもの。


 けれど、正確には熱ではない。


 流れでもある。圧力でもある。振動でもある。


 言葉にするのが難しい。


「……場、に近い気がします」


「場?」


「はい。身体の中に溜まっているというより、身体を通して周囲の何かとつながっている感じです。俺の中だけにあるというより、外にも広がっていて、その一部を動かしているような」


 ミレーユ先生の目が細くなった。


「続けて」


「火球を作る時も、自分の中からエネルギーを出しているというより、周囲にあるものの状態を変えている感覚がありました。もちろん、俺自身も消耗はします。でも、完全に体内資源だけを燃やしている感じではない」


「面白い」


 ミレーユ先生が紙に何かを書き始める。


 ものすごい速度だった。


「つまり君は、魔力を個人の内的資源ではなく、環境を含む場として感じている」


「まだ仮説です」


「仮説で十分。検証すればいい」


 その言葉に、俺は頷いた。


 エリシアが小さく手を挙げる。


「あの……つまり、どういうことでしょうか」


 ミレーユ先生が少し考えた。


「王国の魔術師は、自分の体内にある水を桶ですくって投げるように魔法を使う」


「はい」


「彼は、川の流れそのものを少し変えている可能性がある」


 エリシアの顔色が変わった。


「それは……危険なのでは?」


「危険だね」


「さらっと言わないでください」


 俺は思わず突っ込んだ。


 ミレーユ先生は肩をすくめる。


「大きな川の流れを変えれば、下流で何が起きるかわからない。だから測る。だから制御する。だから研究する」


「危険だからやめる、ではないんですね」


「危険だから理解するんだよ」


 その言葉は、静かだった。


 けれど強かった。


 俺は、昨日ミレーユ先生が言った言葉を思い出した。


 法則を知る者は、法則に殺されることもある。


 たぶん、この人はそれを本気で知っている。


「さて」


 ミレーユ先生が立ち上がった。


「次は簡単な制御実験をしよう」


「もうですか?」


「測定器は壊れたけど、君は壊れていない」


「判断基準が怖い」


「安心して。次は水晶を使わない」


「それは安心材料ですね」


「代わりに、この魔法陣を使う」


 彼女が指差したのは、床に描かれた巨大な魔法陣だった。


 直径五メートルほど。円と三角形と複雑な文字列が重なっている。中心には小さな台座があり、その周囲に八つの結晶が配置されていた。


 ぱっと見ただけでわかる。


 子供向けの本に載っていた魔法陣とは、密度が違う。


 線の一本一本に意味がある。


 対称性がある。


 節点がある。


 境界がある。


「これは?」


「魔力流可視化陣。術者の魔力の流れを光として映す。出力は低いから安全だよ」


「本当に?」


「たぶん」


「その『たぶん』をやめませんか」


 ミレーユ先生は聞いていなかった。


 彼女は床の魔法陣の中心を指差す。


「そこに立って、少しだけ魔力を流してみて」


「少しだけ、ですね」


「そう。少しだけ」


 俺は魔法陣の中心に立った。


 足元の線が淡く光る。


 今度は慎重にやる。


 測定器を壊した直後だ。これ以上、王国の貴重な設備を破壊するわけにはいかない。


 ほんの少し。


 本当に、ほんの少しだけ。


 俺は体の奥にある感覚に触れた。


 魔力を、指先ではなく足元へ。


 水面に指を入れるように。


 そっと。


 次の瞬間、魔法陣全体がまばゆく輝いた。


「うわっ」


 八つの結晶が一斉に光り、床の線が青白い炎のように走る。


 部屋中の吊り結晶が共鳴し、音を立てて震えた。


 机の上の紙が舞い上がる。


 瓶が揺れる。


 エリシアが悲鳴を上げた。


「勇者様!」


「少しだけです!」


「どこがですか!」


「俺の感覚では!」


 魔法陣から立ち上がった光が、俺の周囲に渦を巻く。


 それは昨日の火球とは違っていた。


 熱ではない。


 風でもない。


 光の線が、空間に複雑な曲面を描いている。


 まるで、見えなかった場の構造が可視化されたようだった。


 美しい。


 危ないのに、そう思ってしまった。


 ミレーユ先生が叫ぶ。


「流量を下げて!」


「下げ方がわかりません!」


「蛇口を閉める感じ!」


「蛇口なら閉められるんですけど!」


「じゃあ蛇口を想像して!」


 無茶苦茶だ。


 だが、やるしかない。


 俺は頭の中に蛇口を思い浮かべた。


 研究室の流し台にある古い蛇口。締まりが悪く、いつも少しだけ水が垂れているやつ。


 それを右に回す。


 きゅっ。


 魔法陣の光が少し弱まった。


「おお」


「そのまま! もう少し!」


 きゅっ。


 さらに弱まる。


 きゅっ。


 光はゆっくりと収束し、最後には足元の線だけが淡く残った。


 研究室に静寂が戻った。


 舞い上がった紙が、ひらひらと床に落ちる。


 俺は深く息を吐いた。


「……止まりました」


「うん」


 ミレーユ先生が頷く。


「蛇口だね」


「蛇口でした」


 エリシアが両手で顔を覆った。


「魔法の制御を、蛇口で……」


 すみません。


 でも効いた。


 ミレーユ先生は床の魔法陣を見つめていた。


 その表情から、さっきまでの軽さが消えている。


「今の光、見た?」


「はい」


「普通の魔術師なら、魔力流は体内から手足へ伸びる。枝のようにね。でも君のは違った」


「どう違いました?」


「部屋全体が、君の魔力流の一部みたいに反応していた」


 俺は黙った。


 それは、さっき自分で言った仮説に近い。


 体内の魔力ではなく、周囲を含む場。


 環境そのものとつながる魔力。


「これ、危険ですね」


 俺は言った。


 ミレーユ先生が微笑む。


「ようやく自覚した?」


「はい。少し」


「いいことだ。自分が危ないと知っている人間は、知らない人間より長生きする」


「長生きしたいです」


「なら、今日から基礎訓練だ」


 ミレーユ先生は机の上から薄い本を一冊取った。


 表紙には、かわいらしい文字でこう書かれている。


『五歳からはじめる魔力制御』


 俺は表紙を見た。


 ミレーユ先生を見た。


 もう一度、表紙を見た。


「これを俺が?」


「うん」


「五歳から、ですけど」


「君は魔法年齢ゼロ歳だからね」


 正論だった。


 反論できなかった。


 エリシアが少しだけ笑った。


 レオンだったら大笑いしていたかもしれない。いや、あいつはあいつで真面目だから、「勇者が五歳児向けの教本を」みたいな顔で固まるだけかもしれない。


 俺は本を受け取った。


 屈辱ではない。


 基礎は大事だ。


 どんな高度な理論も、最初は入門から始まる。


「わかりました。読みます」


「読むだけじゃないよ」


 ミレーユ先生が言った。


「今日中に、この本の第一課題をできるようになってもらう」


「第一課題?」


 俺は本を開いた。


 そこには、丸い文字でこう書かれていた。


『魔力で小さな光をつくってみよう!』


 かわいい。


 非常にかわいい。


 だが、俺は嫌な予感がした。


「ちなみに、これに失敗するとどうなりますか?」


「普通は何も起きない」


「普通は」


「君の場合は、部屋が光るかもしれない」


「やめませんか?」


「やるよ」


 ミレーユ先生は笑った。


 こうして、異世界二日目の俺の課題が決まった。


 魔王討伐ではない。


 禁書解読でもない。


 五歳児向け教本を使って、小さな光を作ること。


 だが、侮ってはいけない。


 基礎制御を疎かにした者は、いつか自分の火球で腕を焼く。


 俺は本を閉じ、深く頷いた。


「わかりました。まずは五歳児に追いつきます」


 エリシアが吹き出した。


 ミレーユ先生は満足そうに頷いた。


 そして俺は、異世界で初めての本格的な魔法訓練を始めることになった。


 目標は、世界を救うこと。


 その第一歩は、五歳児向けの小さな光だった。

読んでいただきありがとうございます。

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