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173/179

173話 ドワーフは悲鳴を上げる


◇◇◇◇◇



翌日、リーン達は教会地下、

ドワーフ族の隠れ集落へ来ていた。


今回の事件と悪魔討伐の経緯をドワーフ代表に伝える為だ。



「ああ…この教会の……

厳粛たる、神の威光が心地良い…」



教会の中へ入ると、オーフェンはウットリと

女神像へ祈る。

ドューイのアイテムを使い、本体へ顕現してから教会へ入っている徹底振りだ。



実は、奇しくもこの教会は…

リーンを主神として密かに祀っているらしい。



「ドワーフ族が町長ですから…

何かしら、ドューイの息がかかっていたのかもしれませんね…」


「あ、そっかぁ…だがらあの聖印、見覚えあると思ったんだ!リーン様が身につけてるチャームに似てたんだ」


「はい!私も細工物を見て、直感したのですよ」



イルの言葉にニッコリと頷くオーフェンは、

細工物の形にいち早く気付いていたらしい。


そもそも…リーンを主神として祀るのは…

オーフェンが始めた宗派なのだが…



「人の衣服のチャームを聖印として使っていたとはな…」



リーンは胡乱気な目でため息を吐く。


しかし、そんなリーンの様子なぞ、気にせず

…白銀の悪魔は聖なる空間に若干ダメージを喰らいながらも、祈る喜びを噛み締めていた。



「さぁ、オーフェン?アイテムの効果が切れる前に早く進むぞ?」



リーンに呼ばれ、オーフェンは祈りを終え地下へ向かう。



「おおお…!リーン様方!

なんと…アーティファクトを狙っていた悪魔共を討伐してくだすったのか!」



ドワーフ達は歓声を上げてリーン達を迎えた。



「本当にありがとうございました!

これで、我らもドューイ様に顔向けができます」



祝杯を…と、ドワーフ達は、一旦は遠慮したリーン達を強引に引き留め、宴の席を作る。


そこで、ドワーフ代表はふと…

リーンの隣りにいる、

見知らぬ長身の、白銀色の髪の青年に気付く。



「おや?…こちらは、お初の従者さんで?」



ドワーフは、オーフェンへ目を向ける。


えらい、冷徹な美貌の男だな…と、ドワーフはそんな印象を持っているようだったが…



「あ…いや、こ奴はな」



リーンが言いかけた直後、その青年の姿は

突如変化した。


…醜く小さな悪魔へと。



「ぎゃあぁぁぁ⁈」



ドワーフ代表はうっかり悲鳴を上げる。

悪魔は討伐されたと安心した後に、悪魔を見たのだから仕方ないのだが…



「いやいや、落ち着いてくれ!

以前も会っただろう?この小悪魔に?」



リーンが顔を引き攣らせながら、ドワーフ代表を宥めると…ようやく落ち着いたドワーフ代表は、理解する。



「おお…そうでした…

あの時の小悪魔…でしたね?

…はて?では、先ほど居た…白銀の青年は?」



首を傾げるドワーフ代表だった。



◇◇◇◇◇


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