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130/142

130話 魔族にとって毒物なのだ


◇◇◇◇◇



「聖なる印…そうか!…なるほど」



フィアロアの言葉で、リーンも納得する。

聖なる印…とは、所謂…神聖な御印である。


神が残した御印…

この世界にも、神への信仰が存在する。


元々本当に神が存在する世界だからこそ、

信仰は顕著であり、力がそこに根付くのだ…


この世界、それぞれの地域で信仰する神は多様に存在する。

…だが、神聖力はほぼ同じ。


それは、神が人に与えた力ではない。

信仰する心が、力となった現象だ…


リーンの前世の感覚でいうなら…

神聖魔法使い、神官…そして聖者…

といった職の者らが信仰と同時に行使できる力…

なのだが…


この、神への信仰力は、神を裏切る存在である

魔界…特に魔王に連なる存在には毒となる。


強い信仰の想いが込められた宗派ほど、

力は強くなる…



「なるほどね〜!確かに悪魔には御印は毒だよね…」



試しに、イルがその細工物に触ってみるが…

ダメージは全く無い。

寧ろ、どこかじんわりと暖かく感じた。


そんな、悪魔にとって毒である細工物に

小悪魔は恐れず再び手を伸ばす。



「…っっ!」


「やめろ、手が焼けてしまうぞ!」



リーンは小悪魔を心配して取り上げようとするが…小悪魔は離さない。


その手は火傷を負ったように、爛れていくが…

苦しみながらも耐え、布に大事そうに包み、仕舞い込む。



「本当、変わった小悪魔だなぁ?」



イルも首を傾げながら見守る。


リーンは小悪魔の焼けた手に、ドューイのアイテム、《板東エ〜イド〜君》を貼ってやる。

小悪魔は嬉しそうに、頷きながら…

地図を取り出し、次の星マークを指差すが…



「流石にもう遅い…次の探索は明日にしよう」



リーンの一声で一行は宿屋に戻るのだった。

小悪魔は仕方ないとばかりに、肩を落とす…



そんな姿を見て、呆れながらも

余程の事情を抱えているのだと…

リーン達は感じるのだった。



◇◇◇◇◇


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