表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕は殺されれば殺されるほど、強くなる  作者: 三毛猫乃観魂


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/25

序章

 これから、始まります。

 “死にたくない”“死にたくない”“死にたくない”“死にたくない”“死にたくない”



 一直線に切り添えられた前髪、とっても可愛い容姿、線の細い身体つきの高校1年生、桃崎翔(ももさき しょう)

 “アイツ”は泣きながら火の着いた煙草を投げた。

 撒かれたガソリンに引火、たちまち炎は家全体に広がり、翔を家族を包み込む。

 燃え上がる業火に身を焼かれ、死が間近に迫った時、翔は思った、強く思い、強く願った。

 “死にたくない”と、ただそれだけを。



 ハッと翔が気が付くと、今までいたはずの燃え上がる家の中ではなく、荒涼とした大地のど真ん中にいた。

 物心着く前から住んでいた家も無ければ慣れ親しんだ町も無く、代わりに広がるのは見たこともない風景。

「父さんは母さんは友香は」

 何故、ここは何処と疑問を持つよりも、家族のことに思いがいたる。どこにも父親の姿も母親の姿も妹の姿も見当たらない。

 次に自分の体が無傷なことに気が付く、体のどこにも火傷の跡もなければ痛みもない、ところどころ、焼け焦げたパジャマが炎の中にいたことを教えてくれる。

「どうして、僕は死んだんじゃないの……」

 でも生きている、ピンピンしている。

 周囲を見渡し、もしかしたら死後の世界なのかと思い始めた時、下卑た笑い声が聞こえてきた。

 某世紀末を舞台にした漫画、もう世紀末は過ぎてしまったけど、その漫画に出てくる雑魚敵のような男2人に取り囲まれる。

「可愛い女の子がいるぜ」

「俺たちと楽しいことしようぜ」

 いやらしさ丸出しで舌なめずり。

「うん?」

 1人が敗れた翔のパジャマに気が付く、そこにあるのは平らな胸。

「何だよ、こいつ、男じゃねぇか」

「まぁ、これだけ可愛けりゃ、男でもいいか」

 近づいてくる男たち、身の危険を感じた翔は、とっさに近くにあった石を拾い上げ、投げた。

「うげぇ!」

 石はクリーンヒット、抑えた男の額から流れ落ちる血。

「このガキがぁぁっ!」

 流れ落ちた血とは別の血が男の頭に上り、剣を抜く。

 逃げる間なんか無かった、右肩から脇まで切り裂かれ、炎とは違った熱い痛みと吹き出す血を感じながら、翔は思った。

『やっぱり、僕は死ぬんだ……』

 それでも“死にたくない”と強く思った……。




 応援お願いします、感想を聞かせてください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ