決断
「教えてくれないなら切る。君が癒してくれたら死なないでしょ?」
なんて意地悪だろう、と思いながらだまされるだろうか?と彼女を見た。
「言うわ。だからやめて。でも、言うだけよ。実行はしないわ」
「先に教えて。そしたら剣をしまうよ」
メデューサは声を落とした。
「……シアナたちが言うの。私たちの役目ももう終わりです。あなたを心から愛する者の剣によって私たちは消滅します、って」
「シアナたちを切る……」
ペルゼウスは剣をおろした。
「だめよ! 絶対にだめ!」
「でも、このままじゃ普通の生活ができないよ」
「いいの。シアナたちは私の大事な友だちなの。私の一部なの。失えないわ!」
「じゃあ、俺とシアナだったらどっちをとる?」
「……」
「どっち?」
「ごめんなさい」
「シアナなんだね」
メデューサはうなずいた。
ペルゼウスは笑った。
「そう言うと思った。切れないよ、君の一部を。俺はシアナごと君を愛するよ」
メデューサは耳を疑った。
「でも……」
「さぁ、君を母上と義父に紹介しなくちゃ」
「お義父さんて……。あなたを亡き者にしようとした人でしょ?」
「君がいれば怖くないよ。いずれ対決しなくちゃならない相手だ。さぁ、善は急げ、出発だ」
「待って。時間をちょうだい」
「いいけど……、どれくらい?」
「ペガサスが迎えに来るまで。そしたら空を駆けて行けるわ」
~ 終わり ~




