冒険者イース
2話目です。
主人公登場です。
ご都合主義です。
駄文ですが、それでも良かったらどうぞ。
穏やかな風が吹く街道を1人の青年が歩いていた。
少し大きめのザックを背負い鼻歌を歌いながら。
黒髪黒目に両腕には手甲。皮の胸あてにローブ。
軽い足取りと共に、その表情には軽い笑み。
青年は軽快だった足を止め、横の茂みに目を向けた。
じっと見詰め腕を組み悩み始める。
少しして、彼は首肯してからガサガサと茂みを掻き分け、奥へと踏み込んで行った。
木漏れ日がこぼれる木々の間を、危なげなく進んでいく。
程なく進むと少し開けた場所に出た。
彼は、下を向き慎重に進んでいく。
探している目当ての物を見つけ彼は笑みを浮かべた。
そっと近づきしゃがみこむ。
彼が見つけたのは月光草という植物だった。
月の光を一定以上浴び続けなければ月光草は出来ない。
この浴び続ける、と言うのは文字通り一瞬でも月の光が遮られると月光草にはならない。
其れも満月の光でなければならず、浴びている最中に獣が横切ったり、
吹いた風によって他の木の枝や葉などの影により遮られてしまったりしても駄目だ。
そして、月光草となってから一晩経ってしまっても月光草でなくなってしまう。
満月の光により月光草となってから、夜が明けたその日1日の内に収穫しなければならない。
その為非常に高価な薬草となっている。
劣化版の月影草と違い効果も高く万病の薬の元、とも呼ばれ市場での取引では最低金貨3枚はする。
どれ位の価値かというと、金貨1枚で平均的な庶民4人家族が贅沢して一ヶ月暮らせる、と言えばその価値は窺い知れるだろう。
最も飽くまで庶民、という枠組みである為、王侯貴族に取っては大した金額ではないかも知れない。
故に、これから作り出される薬は大変高価なものになる。
また、大量に魔力を含むため、老化防止にも役立つと言われている。
昔は不老不死の薬の材料の一つと思われており乱獲が相次いだ為、貴重価値も高い。
今となっては不老不死の薬など、眉唾モノと思われているが。
これ等を使った薬は、まず庶民が手に入れる事は難しい。高価な上においそれと出回らない。
すぐに王侯貴族達が買い上げてしまう。
故にこの月光草を見つけられたのは彼に取って幸運だった。
彼の足元には、この月光草が5株もあった。これだけで一財産になる。
ホクホク顔で慎重に採集し始める。
残り一株になった時、彼はピタッと動きを止めた。
立ち上がり警戒する。
少しして正面の茂みから、軽戦士風のエルフの女性が飛び出してきた。
整えられた綺麗な金髪のショートカットに、気の強そうな碧眼の大きな瞳。凛とした雰囲気を持つ女性だった。
イースの姿にギョッとして立ち止まり、彼の足元にある月光草を見つけ眉根を寄せた。
イースは片足を引き軽く構えた。二人の間に緊張感が漂う。しかし先に口を開いたのはエルフの女性だった。
「驚かせてすまない。こちらに敵意はない」
イースは構えを解かずにいた。油断なく見つめる。
その様子にエルフの女性は苦笑した。
「本当に敵意はない。信じてほしい」
エルフの女性はそう言ってイースに視線を合わせ真摯に見つめた。
イースは、警戒を怠らずに構えだけを解いた。
「不躾で申し訳ないが……その足元にあるのは月光草ではないだろうか?
そうであれば譲ってはもらえないだろうか?
勿論、謝礼はさせていただく。頼む」
そう言って頭を下げた。
イースは思案した。冒険者だということは格好から推測できたがどう見ても薬を扱う職業には見えない。
クエストで必要であるならば、こういったことはモラル的に相応しくない。
こういった採集の依頼は、言ってみれば見つけたもん勝ちである。
イースが依頼をされているわけではないが、それでも変わらない。
声を掛けてきて、譲ってくれ、と頼み込むと言うのは、良識があると判断できる。
だが、良識ある冒険者であるなら、初めて会った冒険者に言うべきことではない。
「何故、と聞いても?」
エルフの女性は眉根を寄せ嘆息した。
どうやら聞かれたくなかったらしい。
「言わなければ譲っては貰えない、ということだろうか?謝礼は嘘ではない。
言い値とはいかないが、貴方の損にはならない程度の事はさせて頂くつもりだ」
「お金に困っている訳ではないので。月光草は希少価値の高い薬草。
おいそれと生えてる訳ではないのはご存知のはず。それを譲れ、と?」
その後、『薬師でもあるので』と、言外に譲る事を否定する。
エルフの女性はイライラした様子で早口にまくし立てた。
「どうしたら、譲ってもらえるだろうか?何分急いでいるので。
金銭でないと言うならば、何をお望みか?」
「どうやら、何か事情がある様子。それを話していただく事は?」
「訳を話せば譲ってもらえるのだな?」
エルフの女性は念を押した。
イースは『良からぬ事に使うのでなければ』と事情を促した。
エルフの女性は一瞬思案した後、口を開いた。
「私は、シェラフィータという。見てのとおりエルフで冒険者をしている。
旅の途中にとても世話になった村の人が病にかかった。どうやら月光草が必要だと言う。
世話になったお礼に何とか月光草を持ち帰りたい。そういった訳だ」
一息に話すと、さぁ、譲ってくれ、と言わんばかりに手を差し出した。
嘘を言っている様には見えなかった。
イースは一株なら……と思い、その申し出を受け入れた。
「事情は分かった。まだ採集していない一株でいいなら」
イースはそう言って足元の一株から退いた。
「感謝する。これは御礼だ」
そう言って金貨を差し出して、押し付けるように握らせた。金貨1枚。相場の三分の一の金額だ。
「失礼だが、月光草の相場は知っているか……?あぁ、もっと寄越せと言うつもりではない」
「……詳しくは知らないが、金貨1枚もあれば、足りるだろう?
すまないが、手持ちで渡せるのがそれでギリギリなんだ」
そう言って首をかしげ、月光草を採集しはじめた。
「……金貨3枚だが?相場」
ボソッと呟いた。
それを聞き、採集していた手がピタッと止まる。
「3枚?金貨で?」
そう言ってダラダラと冷や汗を流し始めた。
「ああ。相場で最低金貨3枚」
『最低』と言うところに力を込める。
シェラフィータは酷く狼狽した。
「す、すまない。本当に持ち合わせがそれしかないんだ。
事情は話した!譲ってくれると言ったよなぁ?!なぁ!」
採集した月光草を抱え、返さんぞ!とばかりに後ずさる。
「先ほど、金に困ってる訳ではない、と言った。足りないと言うつもりはない」
「ま、まさか身体が目的か!?くっ!最初からそれが目的か!卑怯者め!
やはり人間だな!だが簡単に私をどうこう出来ると思うな!」
そう言って睨み付けた。イースは肩を落とし
「勝手に勘違いするな。ただ、相場を教えたに過ぎない。
それよりも、急いでいるのではないか?」
憮然とした様子のイースに
「……侮辱した。すまない。この恩は忘れない。何時かこの仮は必ず返す。急いでいるので失礼する」
そう言って走り去ろうとするシェラフィータに、イースは声をかけた。
「忘れ物」
そう言って、受け取った金貨1枚を投げて返した。
その行動にシェラフィータは目を見開いた。
「いいのか?ただで譲って貰っても?」
「別にアンタの為じゃない。自分の為……ただの自己満足だ。気にすることじゃない」
「ありがとう!貴方の自己満足はとても気持ちのいいモノだな!」
そう言って満面の笑みを浮かべた。
「これで、恩を返せる。彼女の黒手病も治せる!世話になった」
その台詞にイースの表情は凍りついた。
黒手病。体内の魔力が減衰していき体内での魔力生成及び保持ができなくなる病気。
原因は定かではないが、一説によると不摂生、栄養不足、過労が引き金になって起こる病と定義されている。
病の進行が進むと手が徐々に黒く染まっていき、全身を徐々に染めていきいずれは死に至る。
初期段階では、倦怠感、微熱などの軽い流行病と似ている部分があり、自覚症状に気付きにくい。
中期に差し掛かる頃に症状が顕著に現れる。そこで初めて気付くケースが多い。
この中期に差し掛かってからの進行が、初期段階に比べて段違いに速い。
有効な回復手段は、初期段階では、安静ときちんとした栄養摂取が必要。
中期では神官による祈祷、もしくは薬での治療。
末期になると神官による奇跡の施行、又は、月光草の材料を筆頭に一角馬の血液、毒草でもあるムラサキマダラという植物の根、等の多種多様な薬草、毒草、魔獣の血液や部位を 調合した薬が必要になる。
材料も高価であると共に、調合には神経を使う。おいそれと出来る薬ではない。
彼女は世話になった村の、と言った。村に奇跡を施行出来る神官がいるとは思えない。
また、薬師にも同じことが言える。これだけ、ある意味デリケートな材料を扱える薬師はそうそういない。
シェラフィータは月光草を欲した。つまりは末期かそれに近い状態と言う事。一刻の猶予もない可能性が高い。
イースは、慌ててシェラフィータを呼び止めた。
イースの話を聞き、見る見る青ざめていく。
「ど、どうすればいいんだ!これがあれば、助かると村の長が言っていたんだ!嘘を付く様な人ではない!」
シェラフィータは激高した。つられてイースも声を荒げた。
「誰も嘘を付いているとは言ってない!その人物は薬師としての知識、技術があるのか、と聞いているんだ!」
「……それは分からない。でも、これが必要なのも事実なのだろう?ならば持っていく事に間違いはないはずだ!」
イースは思案した。その‘長’と言うのが作るのであればそれに越した事はない。
だが、もし間違った知識なら?技術がなかったら?他の材料が無かったら?
自分なら……作れる。間違いなく作れる。それほどの知識と技術は持ち合わせている。イースには自信があった。
「案内を……付いていく」
その言葉にシェラフィータは息を呑んだ。
イースには言ってなかったが、その村には問題があった。
正確には、村に問題がある訳ではない。そこに住んでいる人達が、イースにとって問題なのだ。
そこは獣人の村だった。
獣人にとって、人間は恐怖の対象と共に憎悪すべき種族である。
人間は、獣人を差別の対象としてきた。
古き昔に獣と交わりし穢れた人々の末裔。愚かな人の成れの果て、そう言って。
勿論そんな事がある訳ではない。
ただ、人間の差別意識は無くなる訳でもなく。
昔ほど顕著ではないが未だ根強く残っている事も事実であり、人によっては非常に顕著に現れる事も変えようの無い純然たる事実であった。
故に獣人は、人間と一緒に暮らす事は少ない。集落を作りそこに住まう。
時折、獣人を蔑む者達により奴隷目的の誘拐が行われる事もある。
そうやってさらわれた者達は裏取引により、歪んだ者達の元へ売られてゆく。
この様な事はどの国でも法で禁止されているが、国によっては大した調査も行わずに放置されてしまう国もある。
勿論、獣人達も無抵抗でその様な事を受け入れているわけではない。
身体能力的に獣人のほうが優れているので抵抗はする。
しかし、国が人によって統治されている以上、全てが人間よりになってしまう事はこの世界の常識であった。
この世界には、獣の民獣人、森の民エルフ、地の民ドワーフ、空の民翼人……など多種多様な人種が存在する。
それ以外にも、古き獣と呼ばれる魔獣も存在する。
それぞれに特徴はあるが、最も数が多い種族が人間である。
そして人間は世界の民、と呼ばれている。いやそう呼ばせているが正しい。
傲慢であれど、この世界ではこれが通常である。
数はそれだけで暴力。真理ではある。
それが世界の常識である以上、シェラフィータに取っては懸念事項であった。
森の民エルフに取って人間は獣人程、険悪ではない。友好的とも言えないが。
見目麗しいエルフは、人間にとって差別対象にはならない。と言っても別の問題の方が悩ましい。
エルフに取っての人間は、色々といやらしい視線と共に近づいて来る油断ならない種族といった所が正しい。
その様な視線や言動は見受けられなかったイースだが、シェラフィータに取って100%信用するには時間が足らなさ過ぎた。
シェラフィータは迷った。全てを打ち明けるか。
イースの言っている事に矛盾は感じない。だからと言って信用できるか、と言われれば素直に首肯できない。
シェラフィータはもどかしかった。こうしている間にも、病は刻一刻と進行しているのだから。
シェラフィータは決意した。
「一つ約束をして欲しい。今から向かう所では嫌な思いをするかも知れないが、決して村の皆には何もしないでくれ。
守ってくれるなら、私は一つ貴方の言うことを何でも聞く」
もし、世話になった村の人々に害成す事があれば、命を賭けてイースを止めよう、と。
もし、約束を守った暁には、求められれば、この身を一度だけ好きにさせる事も厭わない、と。
シェラフィータは、恩人が住まう村の為に固く、固く決意した。
イースは、その固い決意の篭った瞳に息を呑んだ。
何が彼女をそこまで決意させるのか。
イースは首肯しシェラフィータと共に駆け出した。
程なくしてその村に付いた。村と言うよりは集落に近い。
いかに、獣人達の生活が苦しいかを如実に表していた。
入り口に差し掛かると、獣人の子供が二人駆けてきた。
兄妹だろうか。兄と思われる子は10才にも見たない狼らしき耳の生えた獣人。
妹の方は幼く5~6才に見える。
その兄妹は、シェラフィータの横にいる人間の青年━━━イースを見て怯えた。
イースは横のシェラフィータを見た。
シェラフィータは、イースの対応を見極めていた。
シェラフィータは、ゆっくりイースに頭を下げた。
イースは、苦笑をし子供達にゆっくり近づいた。
ビクッと身体を震わせ、後ずさる子供。
イースはしゃがんで目線を合わせると声を掛けた。
「君達二人だけかな?」
兄の方がゆっくり頷いた。
「大人の人を呼んできてもらえるかな?僕は彼女の知り合いなんだ。
月光草を届けに来たんだ」
獣人の子供たちはシェラフィータを見上げた。シェラフィータは微笑んで頷いた。
「……じゃ、お、お母さん……助かるの……?大丈夫なの……?」
兄の方が眼に涙を浮かべながら問いかけた。
シェラフィータは一瞬、返答に躊躇した。
イースから話を聞いていた為に、躊躇してしまった。
その躊躇に子供二人は不安になってしまう。
「お母さんはどんな様子?」
イースが問いかけた。
「……苦しそうなの……手が黒くなってるの……」
妹の方が、兄の影に隠れながら小さな声で告げた。
「……お父さんとゼノン様が……月光草があればって……探しにいこうとしたら……
シェラフィータさんが変わりにに行くって……危ないからって……ほ、本当にみつかったの……?」
そこまで言って耐え切れなくなったのか泣き出した。
釣られて、妹の方まで泣き出した。
「事情は分かった。僕は薬師でもあるんだ。お母さんの所に案内して貰えるかな?」
「……助けてくれるの?……お母さん助かるの?」
「ああ。大丈夫だよ。きっと助かるよ」
力強く請け負った。それを聞き子供達は緊張が解けたのか、さらに泣き出した。
イースは二人を優しく抱きしめて頭をなでた。
一しきり泣かせた後、イースは懐から二つの小さい飴玉を取り出した。
子供達は不思議そうに受け取り口にする。
「あまーい!お兄ちゃん!すごくあまいよ!」
「うん!甘くておいしい!」
二人は笑顔になった。イースは立ち上がり案内を促した。
それを見ていたシェラフィータは驚愕していた。
人間は獣人を蔑んでいなかったか?
こんな対応を今まで見た事があったか?
シェラフィータは、この青年が自分の知っている、他の人間とは大分違う事を認識し始めていた。
案内された家はお世辞にも立派とはいえなかった。
子供たちは、凄い勢いで入っていく。
苦笑と共にシェラフィータと中へ入ったイースが見たものは、貧しい暮らしが伺える室内と、若い獣人と老いた獣人だった。
二人はシェラフィータを見て会釈をし、その後イースを見て驚愕する。
その視線には、驚愕、畏怖、そして憎悪と怒り。色々な感情が読み取れた。
若い獣人の方が勢いよく立ち上がった。
「人間!何をしに来た!私達の村にお前等人間が欲するものなど何もない!即刻立ち去れ!!」
かなりの剣幕でまくし立てた。
その反応に最初に反応したのは獣人の子供達だった。
「やめてよ!お父さん!この人シェラフィータさんの知り合いって言ってた!
お母さん治してくれるって!そう言ってたもん!」
「そうだよ!お父さん。甘いお菓子もくれたもん!いい人だよ!」
二人の子供は父に縋り必死に庇った。
その様子に二人の獣人は困惑した。
困惑している二人にシェラフィータは経緯を話した。
話を聞き、未だ信じられない様子の二人に子供達が必死にイースの人柄を訴えた。
「先ずは失礼を詫びさせて頂きますじゃ。ここの長のゼノンと申しますじゃ。
人間のお方よ。先程彼女が申した事は本当の事か信じてよろしいか?」
嘘は許さない、とその目が語っていた。
「お気になさらず。冒険者のイースといいます。
信じるかは貴方達次第。嘘偽りなど言って何か得があるとでも?」
「人間のお方よ。長き事、わし等獣人と人間との間に確執があるのは承知のはず。
人の言葉を素直に鵜呑みに出来る程、わし等は馬鹿でも弱き者でもないですじゃ。」
鋭い眼光を向けるゼノン。老いたとは言え獣人としての誇りを捨てているわけでは無かった。
「先程も言ったが、信じる信じないはそちらの自由。ただ薬師としての意見に過ぎない。
他意はない。信じられないのであれば即刻立ち去ろう。この月光草は彼女に譲ったもの。
返せとは言わないし、見返りを要求するつもりもない」
イースはゼノンにきっぱりと宣言し席を立った。
イースに子供達は縋った。
その様子に、先程激高した子供達の父親はイースに土下座をし懇願した。
「人間のお方よ!先程の無礼は謝る。どうか……どうかマージを……妻を助けて頂けないだろうか!
獣人を助けるのは嫌かも知れない!だが!どうかそこを一つ曲げて頂けないか!
金なら一生掛かって返す!獣人のプライドに掛けて誓う!だから……どうか……どうか!」
それに合わせて、子供達も見真似で懇願した。
イースは慌てて親子を立たせた。
「解りました。お引き受けしましょう」
いいか?と言う視線をゼノンに送った。ゼノンは深々と頭を下げた。
その後軽く自己紹介を済ませ、診察の為に部屋への案内を促す。
父親がカミル、兄がジル、妹がユルと言った。
未だ不安そうな子供達に、イースは荷物から取り出した飴の入ったビンを渡す。
「仲良く分けるように。全部食べないで、お母さんの分も取っておくんだ」
そう言って二人の頭を撫でた。
子供達はたちまち笑顔になり、自分達の部屋へ掛けて行った。
その様子を見たカミルとゼノンは目を見開いた。
「よろしいので?」
「かまいません。子供達まで不安になる事はないですよ」
そう言って微笑んだ。
「すまない。イース殿。だが申し訳ないが……この様な高価な物のお金は……」
「そんな事よりも、早く案内を。予想が正しければ一刻を争います」
イースは取り合わずに案内された部屋に入って行く。
獣人二人は顔を見合わせ、次にシェラフィータを見た。
シェラフィータは首を横に振るしか出来なかった。
有難う御座いました。
誤字脱字があったらすみません。




