22話 更なる戦いへ
サイラスは言いよどんでいたが意を決して言葉を紡いだ
「今回の原因となった里にあるダンジョンの調査が残っています。そちらへの戦力はどのようにお考えでしょうか?」
「勇者殿達ではいかんのか?」
「今回の戦力を考えると、【神狼の迷宮】で発生したゴブリンのことも考えれば少なくともキングクラスが1体は居るかと思われます。」
「なるほど・・・それは一理あるな。」
するとカナメが
「私が行きましょうか?」
「おおカナメ殿か、それは良い。カナメ殿はゴブリン・キングにも勝っているからな。」
ベアードが相槌を打つ
「そうですわ! カナメさまならきっと成果を上げてくださいますわ! それにカナメさまは神狼さまとご契約なさっているのですから問題ありませんわ!」
レミエルも続いてカナメを推す
聖王国では神狼と契約した者は聖王に次ぐ発言権を持つ。これは歴代の聖王が神狼に選ばれた者が継いでいたからに他ならない。言うなれば次期聖王候補筆頭と言った意味合いが大きい。
ドミニオンはカナメとカナメを見るレミエルを見て
(ふむ、少なからず好意を持って居る者に嫁がせるのが良いかのぉ~)
「あい分かった。ならば契約者としてカナメ殿を扱おう。そうだな・・・カナメ殿と共に行動した者・・・隊長を騎士に昇格させカナメ殿につける。本来であれば騎士12名に魔術師6名をつけるのだが・・・今回はそんな余裕がない。よって騎士に昇格した者を含め部下たちもカナメ殿就きとする。それでよいかベアード?」
「構いません! カナメ殿には我々もというより私も共に戦いたいくらいですからな。」
その言葉にサイラスが慌てて
「それは無理があろう。ベアード殿だから西の砦を任せられるのだ。」
「ガハハハハハ、分かっておるわ。故に部下を引き抜くことを了承するのだ。」
笑い声が木霊する中ドミニオンが更に言葉を発する
「しかしながら契約者殿に騎士2名、兵士10名のみでは格好がつかぬ・・・そこでレミエルよ。」
「はい。何でしょうお爺様。」
「主をカナメ殿の補佐役として就ける。存分にその力を振るうがよい。」
するとレミエルは満面の笑みで
「はいっ! 身命を賭して生涯お仕えいたしますわ!」
その様子を見たドミニオンは目を細め微笑みながら頷き
「というわけなのでカナメ殿、レミエルをよろしく頼む。ついでに里の方もお願いする。」
あれよあれよと決まっていってしまったのでカナメはついていけず
心の中で「はぁ」とため息をついて
「・・・分かりました。精一杯頑張らせてもらいます。」




