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ユグドラシル物語~未来を見る瞳  作者: あおい聖
聖王国編 第二部 ダンジョン
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23話 奪還

 カナメが相手にしていたゴブリン・キングが倒されると


 王座に居たゴブリン・キングは慌てふためき


 王座の後ろへ駆けだす



「逃がすかっ!」



 叫び声と共にカイザーが駆けだす。



「行ってください!」



 行こうか、行くまいか迷う獣士隊に後ろからカナメが叫ぶ


 ニャコが振り返り



「大丈夫かにゃ?」



 その言葉にカナメの仲間たちも頷く



「済まぬ。」



 ワンがそう言ってカイザーを追う



「無理せずに!」



 エンプレスが駆けだした。


 すると後を追う様に他の獣士隊が駆けだす



「ロード!」



「任せな!」



 ロードは駆け出しそこへカナメが飛び乗り


 獣士隊を追うように動き出すゴブリン・ジェネラルの行く手を遮る



「ここからは通行止めですわ」



 そう言いながらハクオウは【ライトアロー】を放つ


 飛びのきバランスを崩した1対に【魔闘術】を使ったコクテイの攻撃が襲い


 首が飛んだ・・・残りは4体のゴブリン・ジェネラル・・・


 コクテイを囲むように展開するゴブリン・ジェネラルはカナメの存在を失念していた。



「せぁっ!」



 繰り出された2連撃【双竜閃】によりカナメに背を向けたゴブリン・ジェネラルが切り裂かれる



「ギャギャ!?」



 視線をカナメへと集中するゴブリン・ジェネラルの隙を見逃さず


 コクテイはロードの下まで避難すると



「ギャッ!ギャッ?」



 しまったと言いたげに鳴きまた視線をカナメから外す



「こいつらバカなの? はっ! せいっ! やっ!」



 軽やかなステップを踏むように斬撃が次々と繰り出され


 残りの3体のゴブリン・ジェネラルも息を引き取る



「俺たちも追おう!」



 カナメがロードに乗ると



「当たり前ですわ!」



「うん! 行きましょう!」



「しっかり捕まりな! 飛ばすぜ!」



 ロードが駆けだす。


 王座の後ろの通路を駆け明かりが指し込む出口であろう門を抜けると



「勝どきを上げろ!」



 カイザーの叫びに獣士隊が吠える


 カイザーの足元に組敷かれたゴブリン・キングが居たが


 腹部から大量の血を流し絶命していた。


 「ふぅ~」とカナメが息を吐き


 周囲を見る余裕ができると


 背後は岩山であったがそこは平地が有り


 更にその先に砂浜、海へと続いていた


 潮風に気持ちよく当たっていると


 カナメにカイザーが近づき



「カナメ、ヌシのお蔭で我テリトリーを奪還することが出来た。礼を言う。」



「いえ、修行の一環で親し、この子達の為でもありますから」



 カナメはそう言ってハクオウとコクテイの頭を優しくなでる



「「カナメ・・・」」



 ハクオウとコクテイは微笑みカナメを見つめていると



「せや、ワイが最高の刀作っちゃるわ!」



 そう言ってスミスは口端をニヤリと上げた。

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