20話 世界と自身と
そこまで言われノボルも理解する
「関われば、情が沸く・・・そうすると・・・ああ~見捨てられなくなるか・・・」
するとカナメは
「別に見捨てても良いと思う。自分たちの都合で俺たちを攫ったんだから。」
「でもな・・・」
「はぁ、だからそれをするにも強さがいる。それにこれは強制ではない。断るにも力は居る。協力するにもね。」
その言葉を聞いてレイカはカナメの思惑をなんとなく掴んだように口を開く
「もしかしてカナメ君はこの世界に残るつもり?」
その言葉にノボルもミコトも驚きの表情を見せる
「へ~どうしてそう思うんだい?」
「なんとなく・・・」
その言葉と共にレイカはミコトへ視線を送る。それを察したカナメは
「・・・聞いたんだ・・・まあいいけどね・・・」
するとミコトが頭を下げ
「ごめんなさい。」
「俺は良いと言ったよ? まぁじいちゃんとばあちゃんには悪いかなって思うけど・・・」
「なるほど、カナメは残る方をもう選んでるのか・・・俺はどうなんだろう・・・」
「まぁゆっくりと考えなよ。まずそれには強さがいるけどね?」
「わかった。分かりました。でも俺はお前とは違うんだから無茶な訓練は・・・」
「死ぬとしてもか?」
カナメ達の話に作業を終えたウインガーが割り込んできた。
「あっウインガー終わったんだ。」
「ハッ! 終わりました。次に行きましょう。」
「おい! ウインガーさん、さっきのはどういう意味だよ。」
ノボルがいらだちを見せながらウインガーに問う
「先ほどの意味か? この世界の情勢は理解しているか?」
「勿論。」
ノボルの返事にウインガーは
「分かってないな。世界の大半を魔王軍に占領されている。更にこの聖王国は結界に守られている。その状態で勇者は【オーク・キング】に負けた。さらに言えば砦の戦いで貴様は【オーク・ジェネラル】勝てたのか? 勝てると思うか? 無理だろう。世界は貴様らが強くなるのを待ってはくれないぞ? 多分先に他国へ向かった者たちを基準に考え対応するはずだ。貴様は彼らに勝てるのか? 結界の無い場所で戦って強くなっている者たちに追いつけるのかと聞いている。」
ノボルやミコトは何も言えなくなる
「・・・だから理解しているのか・・・か、そうだね。理解が足りなかったみたいだ。それにそんな状態で帰る方法を探す・・・うん。無謀だね。」
レイカはそう呟きカナメを見据える
「今はまだ何とも言えないけどこの世界に残るかもしれない・・・うんん、違うね。残る可能性の方が高いって事か・・・何をすれば良いカナメ君!」




