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工藤博士にところに来た研修生は、2mの大男だった。

「お母さん、タンバ国からの研修生を受け入れることになりました。」

「タンバ国、どこかで、聞いたことがあるような名前の国ですね。アフリカ小国で、コンピュータがあるとは思えませんが、大丈夫でしょうか?」

「タンバ国は、コンピュータ立国を目指している国で、アフリカの優等生を呼ばれています。」

----

「うあ。大巨人が現れた?たいへんだ、タンヘンダ。この世のおわりだ。」

工藤博士に後ろには、2mはあると思われる黒人の青年が白い歯をみせて立っていた。オサム君はあまりのことにびっくりしている。ここは、出番とばかり、ハル君が前に出て、勇気をだして、立ちはだかっているが、工藤博士とお母さんは、ニコニコしていた。


彼がなにかをいった。「×△■%&$#」

すると、スマホが、「初めまして。タンバ国からきたアランです」と言った。

おかあさんが、「アラン、よく来ましたね。中にお入りなさい。お寿司を用意してありますよ。」

アランの頭の中は、真っ白になった。まさか、今日、お寿司が食べられるとは思わなかった。どうも、ロジャー校長のメールの最後に、アランはお寿司が食べたいと言っていることを、冗談交じりに書いたのを、工藤博士がちゃんと覚えていたのだった。

この後の会話は、アランがお寿司を5人前、平らげるまで、会話はなりたたなかった。しかし、おかあさんも超能力者だったのかもしれない。ちゃんと、アランが満足する量のお寿司を事前に用意していたのは、驚きだった。もしかすると、アランのお腹は、まだ、十分入る余地はあったのだが、5人前で、一応、今日は終わりにしたに過ぎないのかもしれない。

2mの身長があり、ひょろりとしたアランが、2mの身長のハンプティダンプティのようになるのは、時間の問題かもしれない。きっと、出国時は、あまりの人相の変化で、パスポートを作り変えなければならないかもしれなかったが、日本には、まだ、タンバ国の大使館がないので、これから、いろいろ問題が起きるかもしれなかった。


オサム君もだんだん、アランに慣れてきて、ようやく口を開いた。「アランって、カッコいい名前だね」

スマホは、ちゃんと翻訳すると、アランが、「ありがとう」と日本語で言った。オサム君はびっくりして、アランにいろいろ話しかけていた。

アランの本当の名前は、「ンゲロ、モモンベナ」というらしいが、日本人には、とても覚えてもらえないということで、1ヶ月の研修中に、呼び名を考えて、アランにしたとのことだ。


アランは、人口知能の研究にために、日本に来たのだから、工藤博士の研究室で、アダムス4世の研究を手伝うことになった。でも、目下のところ、最大の問題は、洋服のサイズと靴のサイズかもしれなかった。かっこいい研修生になるには、いろいろ、東京中を探し回る必要がありそうだった。でも、洋服や靴や探し出す前に、きっと、食べ物屋に行ってしまうにちがいなかった。







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