第三十七話「異変」
「リンド、あの白いドラゴンの言うことを聞いていたほうが正解だった気がするが」
「は?グレまでそんなことをいうのか」
ブルは心配そうな顔をしつつグレだけが意見を言った。
「俺達はまだ子供だ。大人の言うことを聞くべき時とそうでないことは理解できるだろ?」
「じゃあ何だ?お前たちはあの白いドラゴンが言ってること本当だと思ってるのか?」
コクリとブルとグレは頷いた。
「そんなことあるわけないだろ。あれはただの芝居だ」
「リンドにぃ、信じようよ」
「ふん、誰が信じるものか、そういうこと言うのならお前たちだけ生きていけばいいだろ?俺は母さんが育ててくれたこの土地を悪いと言うのが許せないんだ」
リンドは母親と暮らしてきたこの山を悪い場所だと思いたくなかったのだ。
だが、白いドラゴンの言う通りその土地は邪悪な邪気を張っていた。
「しかも、病気で弱ってる母さんを追い出そうとしてるんだぞ。あの白いドラゴンの言う通りここを離れたら母さんは死んでしまう」
「確かに母さんは歩くことすら困難だ、人間に力を借りよう。何か移動できる乗り物を貸してくれるはずだ」
そうグレは言うとリンドは納得いかない感じであった。
何か反論しようと口を開こうとしたがリンドはぐっと堪えたのだ。
母親が助かるのなら兄弟の言うことは少しでも聞いておこう。
そう、リンドは許した。
そしてグレとブルはリンドに会話することなく2頭で人間から力を借り大きい車を譲ってもらった。
馬車のように先頭にドラゴンが引っ張り後車で荷物を引っ張る感じだ。
後車は少し狭いスペースだがドラゴン1頭はくつろげる感じだった。
それからすぐにリンド達は母親を乗り物に乗せ山を少しずつ離れていった。
だが、病気で弱ってる母親は山を離れた途端気を失ってしまった。
何が悪かったのか、リンドはやはり山を離れたのが原因だと頭をよぎった。
あの白いドラゴンの言うことを聞かなければ母親は少しでも長く助かったはず。
リンド達は急いで育ってきた山に戻ったが何も治療出来なかったため母親はその山で死んでしまった。
悲しみとそして白いドラゴンに対して恨みを持ちながらリンド達は今ここに至る。
カリマと小味はクラクス村で未だ消火活動を手伝っていた。
時折上空で旋回してる白いドラゴンを見つめる。
「あのドラゴン時々山をチラ見している」
「何か異変でもあるのかな?」
「まさかっ」
そうカリマは気付き小味に言った。
「背中に乗るんだ、山まで飛ぶぞ!」
「え、え」
訳も分からず小味はカリマの背中に乗った。
上空で旋回してた白いドラゴンもカリマの行動に気づき同じ場所へと羽ばたく。
カリマと白いドラゴンが気にしていた異変は山の頂上でそれは起きていたのであった。
お久しぶりです。
早く新しいカリマと小味の旅物語が書きたい。
でも今のお話を頑張って終わらせるため書きました。
謎が深まっていくばかり、次回も楽しんでいただけたら幸いです。
それでは。




