10話 怪力令嬢と最弱王子【終】
サーベルは息を切らせて、右手に持っている手紙をエレインに手渡す。
早速、手紙の封を開けると”シリウス・ヴァン・ヴァレンティ”と記されている。
『こんにちは、エレイン。あれから月日が経つけど、元気にしているかな?私の方は公務や訓練で慌ただしく過ごしているよ。またの機会に今度、ゆっくりお茶をしながら話がしたいな。もちろん、君が良ければだけど‥‥』
全部読み終えたかと思いきや、下の方にまだ続きがあるのに気づき読むとそこにはとんでもないことが書かれており、エレインは目を丸くしてもう一度手紙を見返した。
『ああ、あと最後に。手紙で書くのもあれだけど大事なことだから目を通してほしい。私は初めて助けてもらったあの日以来、君のことが忘れられなくて頭の中でずっと君だけを考えてた──』
「‥‥‥!」
突然、胸の鼓動が早くなる。
このときめく気持ちはいったい?
頬を赤くして、エレインは再び手紙に目を通す。
『だから、お茶会を兼ねてぜひ君のことを教えてもらいたい‥‥な』
手紙はここで終わっていた。
「あとはお前、次第だな」
「ええ。そうですね」
後ろでサーベルとコレットが嬉しそうに笑う。つまり、彼からの縁談のお誘いなのだと。
「‥‥あとは私、次第‥‥」
果たしてエレインはシリウスの縁談を受けるのか?それとも───。
そう、それを決めるのは彼女なのだから──。
怪力令嬢と最弱王子、これにて完結です!
ここまで読んでいただきありがとうございました!




