第二話 初日から問題発生?
翌日の早朝。零夜はいつもと変わりなく、同じ時間に起床する。洗面所へ行って顔を洗い、歯を磨くと、動きやすい服に着替えるのだった。
そして、もはや日課となっている鍛錬を行うのだった。腕立て500回、腹筋500回、スクワット500回、10キロのマラソンに剣の素振り1000回を行うのだった。これを2時間で終わらすのが日課だ。
「もう、7時前か。そろそろ支度しないと、初日から遅刻する羽目になるな」
中学の時は鍛錬を優先していた事から、ほぼ毎日遅刻を繰り返していた。だが、今は寮で住んでいて学園がほぼ隣の方から7時まで鍛錬していても、余裕で間に合う距離なのだ。
零夜は寮の部屋に戻り、流した汗をシャワーで流して、学院から支給された制服に袖を通す。部屋を出ると、ぽつぽつと人の姿が見えるようになっていた。
「朝から頑張ってますな」
「ずっと、部屋から見てたんだろ?」
「ほーう、バレていたか」
「視線が気になるんだ。喋りかけても良かったんじゃねぇか?」
「だって、向かったら俺も零夜の鍛錬に無理矢理付き合わせられるだろ?僕はそう言う努力が苦手なんだ」
それから零夜と北斗は朝食を済ませるために、学園の中にある食堂に向かった。
「へぇ、豪華じゃん」
「これ全て食べれるのか」
大量の料理が目の前にある事に北斗はよだれを垂らしていた。北斗は棚には色々な種類の料理が並んでいた。それを片っ端からトレイに山盛りで乗せていく。
「お前、全部食うのか?」
朝っぱらからラーメン、チャーハン、ステーキ、お寿司、グラタン、パスタ、唐揚げ、ピザ、ポテトサラダ、シーザーサラダ、コーンスープ、林檎などがあった。
「分かるだろ?僕は健啖家なんだ」
「そうなのか」
「そんな事より君もバランスを考えた方がいいと思うぞ?流石にそれは...」
零夜のトレイの上にあったのは、ショートケーキ、チョコケーキ、ロールケーキ、カスタードプリン、いちごサンド、ココアティラミス、モンブラン、生クリーム蜂蜜パンケーキなどと言った甘い物全般が乗せられていた。
「いつ見ても胃もたれしそうだな。朝運動した事が無駄になりそうだな」
零夜は重度な甘党だった。
トレイの上にスイーツしかない事に、北斗は少し引いていたのだった。2人は席に座り大量の目の前の料理を食するのだった。2人の言動に目立っていた事に、数人の男達が集まっていく。
「お前ら一年だろ?」
「はい、そうですが?」
「一年にしちゃ、流石に目立ちすぎじゃねぇか?しかも、制服までいじってよ」
この学園の戦闘服と言える制服は学ランの様なものだった。それをカスタムする事は認められているが、一年が先輩より目立っていた事に、それを面白くないと思った先輩達が集まって来たのだ。
「えっと、先輩ですよね?何か嫌な思いをさせたのなら謝ります」
「分かれば良いんだよ。だがよ、そこの白髪の男!特にお前は目立ちすぎだ。今から黒染めしてこい」
「あの、先輩。彼の髪は地毛です。それにこの学園の頭髪は自由のはずでは?」
「うるせぇ!学園が認めても俺が認めねぇ。先輩の言う事はぜってぇだ」
「たかが早く生まれてきただけで、そんなに偉いのか?」
「あ?」
プリンを次々と口に運ぶ零夜はボソッと言葉を漏らすのだった。それを聞いた先輩は、零夜を睨みつけるのだ。
「お前、今なんつった?」
「聞こえなかったのか?頭が悪いとは思っていたが、耳まで悪いのか」
「てめぇ!」
「あちゃ〜、穏便に済ませようと思ったのに」
結局喧嘩が始まった事に北斗は頭を抑えるのだった。
零夜の嫌いな事は食事を邪魔する事。美味しく頂いてる時に邪魔する者を嫌っている。
「謝るなら今のうちにだぜ?この場所で土下座するなら、許すかもしれねぇ」
っとニヤニヤと笑う先輩。
表情からして、公共の場で土下座する事は恥晒しとなる事を分かっていた。
「悪いが馬鹿に下げる頭を持ち合わせていないんだ」
「てめぇ!さっきから!」
先輩は拳を握り零夜の頬に殴るのだった。
零夜はジッと近づいてくる拳を見つめ、そのまま喰らうのだった。
「ここからは正当防衛だぞ?恨まないでくれると嬉しいぜ」
「ガハッ」
零夜は先輩の腹に目掛けて蹴りを入れる。
先輩はその場で腹を押さえてうずくまっていた。そんな姿を見下す様に見ている。まさにその体制が土下座に近い。
「なんだ?先輩が土下座の手本でも見せてくれるのか?」
「てめぇ!」
取り巻き達が一斉に襲い掛かろうとした時。
「こらぁっ!そこで何してる?!」
異変に気付いたのか、教員達が集まる。
零夜、北斗と先輩達は別々の教員達に連れて行かれ説教されるのであった。




