第104話 フルーツ牛乳も手作り
お風呂上がりには、コーヒー牛乳一択だと思っていたんだけど。
せっかく、フルーツも少し増えたから……たまには、と、あの甘い飲み物が欲しくなったのがきっかけ。
そう、フルーツ牛乳を!!
「ニーニンとシェルンの実を使うの」
「……飲み物にするのにか?」
「セルシスも好きになると思うわよ?」
「なら、手伝おう」
美味しいものには目がないんだから。基本無表情だけど、この素直さは可愛いと思うのよね?
と言っても、手順は簡単。
ふたつの果肉をピューレ状にして、ミルクと混ぜ合わせる。
甘みがいまいちだったら、ティーテウの果汁で整えれば出来上がり。
『へぇ? 色が変わったミルク?』
レシアムには小皿に入れてあげたから、ぺろって舐めてくれたんだけど……尻尾ぷるぷるからの、感動をもらえたわ。これは期待大の出来かもしれない。
「アルマリン、おかわりを!!」
既に味見したというのに、セルシスはもう一杯飲み切ったみたいね?
それだけ美味しいと言うんなら、と、私もひと口。
マンゴーのようなニーニン。
いちごのようなシェルンの味わい。
ふたつとミルクが合わさって、まろやかな口当たりでとても飲み易い。
ひと口と言わず、腰に手を当ててコップの中身を一気に飲んでしまうくらいよ!! これはセルシスの反応も頷ける!!
「予想以上の味ね! これは、お風呂上りが楽しみだわ!!」
『コーヒーのもいいけど、ぼくもこれ好き~~』
「……まだ、日は高いが」
「別にお風呂は昼間に入ってもいいのよ??」
と言うことで、朝風呂ならぬ昼風呂の決行!! 私はせっかくだからチロルちゃんと入りたいなってことで、レシアムにザクロさんたちを呼んでもらった。ザクロさんには、水浴び用に飲めるように別でフルーツ牛乳を渡したわ。
『そんな素敵な飲み物なのねん? チロルちゃ~ん。マリンちゃんの言うこと聞いて、ご褒美にもらいなさ~い?』
『うん。いい子にしてる~』
仲良し親子? ううん、姉妹のようにも見えるわね? 微笑ましいから下手なツッコミは入れないけど、お預かりするからちゃんとお世話はするわよ?
先にセルシスとレシアムが入り、十分ちょっとしてからお風呂から出てきたんだけど……フルーツ牛乳を堪能している様子が実に可愛らしく見えた。セルシスが腰に手を当てながら一気する様子は、様になっていると言うかなんというか。レシアムも皿じゃなくて、コップをコントロールで動かして、ごきゅごきゅ飲んでいくのが可愛らしい……。
だったら、私も試さなくちゃ!と、チロルちゃんとお風呂に入ることにした。
「は~~。昼からお風呂って、気持ちいい~~」
『マリン~~。さっきのって、そんなに美味しいの??』
「甘くて美味しいわよ。前に飲んだのと違って、苦くないの」
『! 楽しみ』
ごしごしとクルリの塩で洗ってから……乾燥もしっかりしてスタンバイ。
コップにフルーツ牛乳を入れて、さあひと口!と意気込んでみれば!!
『「美味しい~~!!」』
湯上りって特別感がさらにフルーツ牛乳を美味しく感じさせてくれているのか。
甘くてちょっととろりとしていて、そこにミルクのまろやかさがすべてを包み込んでくれて……水分補給にも最適って飲み物と化していた。
おかわりしたくなるんだけど……私たちの分で、もう終わりだったのよね?
だけど毎回だとコーヒー牛乳の特別感が減るから、交互ってくらいに仕込みはしたわ。ザクロさんも気に入ってくれたらしいけど、甲乙つけがたいって言うくらい。
たしかに、これは悩ましい結論の出し方ね?
次回はまた明日〜




