表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/93

#城中の男子、#リコッタ、#メロメロ

リコッタの快進撃は続く。

我が昼頃に目覚め、カフェオレとクロワッサンでこじゃれたブランチをしている間に、国王や側近だけでなく、城中の男を魅了していたようだ。


「入るぞ」


作戦会議ために国王の部屋に行くと、国王をはじめとする、グッドルッキングガイをはべらかせたリコッタが、長椅子に横たわり優雅にくつろいでいた。

ガイたちは、甲斐甲斐しく巨大な扇でリコッタをあおぎ、グラスに高級そうなワインを注いでいる。サイドテーブルにはフルーツやらスイーツが山のように積まれていた。



「すごいな。国王を操れればいいと思っていたが、まさか城の男全員言いなりにするとは……」



 目の前の光景に圧倒されている我に、リコッタはワイングラスを回しながら答えた。



「男は全員、私のことを好きじゃないとイヤなの」



 さすが、ヒエラルキーの頂点にいらっしゃる方は言うことが違う。

人払いをお願いすると、リコッタは左手を数回振った。男たちは一礼して、ズラズラと部屋を後にした。


「おい、オタク。リコッタ様によからぬことをしたら、ただじゃおかないぞ!」


なぜか、退出途中のグッドルッキングガイにすごまれた。


「すごいな。魅了の魔術って、どんな男にも効くものなの?」



関心しながら話しを続ける。


「そうね。男に僅かでも下心や隙があったら魅了できると思う。でも、強い信念や信仰を持っていると効きにくいかな」


リコッタの差し出したグラスに、ガイが高級ワインのロマネコンティを注ぐ。


「まぁでも、男だったら、たいてい私の言いなりよ」


 そう言うとワインを口に含み、舌舐めずりしながら妖艶に笑った。

非常に恐ろしい女だが、味方ならこんなに心強いことはない。

今回の計画の要はお前だ。遺憾なく実力を発揮してくれたまえ。


「あ、そうそう。大臣が城からいなくなってた。ショックで出て行っちゃったのかもね」


 リコッタがケラケラと笑った。

想像はしていたが、やはりそうなったか。ちょっぴり心が痛んだが、同情している場合ではない。

今回は運が悪かったとして諦めてくれたまえ。



勇者到着まであと2日。

呼び寄せた『ブラッディ』の連中も続々と到着している。



決戦ムードが高まってきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ