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信じているから
そんな咲希を、和輝は励ましたいと思う。だから和輝は変態丸出しでニヤリと笑い、咲希の小さな手を掴んだ。
「ねぇ咲希ちゃん、もっと頼ってよ。咲希ちゃん本当は、俺のこと信じてくれてないよね? 全然、信じてなんかないよね」
和輝は咲希を励ましたいと思っている。それでも悲しみが溢れて来て、励ましとは程遠い言葉を口にしてしまう。彼だって言いたくはなかったけれど、咲希を信じているからこそ寂しさに負けてしまった。
そんな悲しげな瞳をする和輝を、咲希は見ることが出来なかった。和輝の言葉は咲希の胸に刺さる。それは鋭く突き刺さり、その傷は咲希の胸をズキズキと痛ませた。
「信じてはいる、信じてはいるんだ。お前は裏切ったりしない、分かってるよ」
涙を堪え、咲希は和輝に訴え掛ける。先程の言動により、和輝の信頼を失ってしまったのではないか。急に不安になり、和輝の大きな手を力強く握った。
「だから私に、従ってくれよ……。頼む、私はお前を失いたくないから言ってんだよ。悲しんで欲しくないんだよ、誰にも……誰にも……!」
咲希のその叫びは、やはり和輝が気に入らないものであった。なぜならその言葉は、咲希が一人で背負い込むことを示すような言葉であるから。だから和輝は悲しくなってしまう。




