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サクラのキセツ 陽  作者: 斎藤桜
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「だって、心配掛けちゃうしさ。勿論、咲希ちゃんや野乃花ちゃんとは一緒にいたいけどね」

 その言葉に咲希も頷きはする。しかしそれでも悲しそうな表情であった。そんな咲希を見ていると、和輝も悲しくなっていった。

 何があっても、絶対に咲希を手放したくない! ずっと一緒にいたい! 強くそう想った。

「ノンは変態となんか一緒にいたくないです。だから追い払う為に、調べてあげるんですよ」

 吐き捨てるように野乃花はそう言ったが、和輝はそれも気に留めない。そんな和輝の態度に、野乃花は自分の常識を否定されているように感じた。

 城に辿り着き野乃花は、迷わず書庫の方向へ進んでいく。これ以上和輝と一緒にいても、自分は失礼な奴になってしまう。常識力が衰えていってしまう。そう感じ、逃げるように書庫へ向かった。

「咲希様達を、案内してあげて下さい」

 そこをたまたま歩いていた女中に頼み、さっさと走り去ってしまう。

「……え? はい」

 驚きながらも、野乃花の命令なのだから聞くしかない。それに、自分のせいで咲希に不快な思いをさせでもしたら大変だから。

「あの、変態に質問がある。変態の世界に帰る方法が見つかったとしたら。でも帰ってしまったら私のとこに戻って来れないとしたら……。変態は、どうする?」

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