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サクラのキセツ 陽  作者: 斎藤桜
49/167

正体

 そう言って和輝はニッと笑った。

「てくに? まあ、変態語はいいや。それより領主を、直接とは? そんなの、普通はできないだろ。だって私はともかく、普通は会えないぞ?」

 咲希は、和輝がいつも通りバカなだけだと判断した。しかし和輝の表情に、まだ咲希は希望を感じてしまう。

「そうだね。でも大丈夫! 俺に任せてくれれば、どんな相手もイチコロだよ」

 自信満々にウィンクする和輝。彼の自信の理由が、野乃花には分からなかった。それどころか、咲希にすら分からなかったのだ。

 和輝の戦い方、それは他の人が考えもしないもの。それは、敵すら幸せにできるもの。

「いちころって何ですか? やっぱり、変態の言語なのですか。ならば、今までの言葉も間違っているのですね。変態の中の言語ではただの変態な言葉なのですね」

 そうは言っても、野乃花はまだ首を傾げていた。和輝の策を聞いておきたかったのだ。大好きな日良の為に。

 それに、野乃花の言葉だって全部間違えている訳ではない。むしろ、殆んど正しかっただろう。

 それを見て和輝は、やはりニヤニヤしている。自分から言うつもりなど、彼には全くなかったのだ。

「あの、咲希様に質問です。変態は何者なのですか? 普通では考えられません。こんなの、滅多にいませんよ」

 他にはいない。そう言おうとしたが、野乃花は滅多にいないと言った。なぜなら、和輝以外にも思い当たる人がいたから。

「ん? 知らん。まだ新人だからさ」

 咲希の答えに対して野乃花は、素直に驚いた。日良の場合、簡単に仲間に入れない。慎重に調べ、信用に値すると判断されなければならない。

 そして日良を普通だと考える野乃花としてみれば、咲希の言葉は信じられない。だから彼女はこう考えた。自分に情報を与えまいとしているのだろう、と。

 彼女には、そう考えることしかできなかったのだ。だって日良ならそう考えるから。

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