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サクラのキセツ 陽  作者: 斎藤桜
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お姫様

「楓雅って奴がどんなに強いのかは知らないけど、多分咲希ちゃんの方がずっと強いと思うよ! だから大丈夫だよ」

 その空気の中、和輝はなぜか自信満々にそう言った。彼は自分で感じていたのだ。笑顔に出来なかったら、自分に何が出来るのかと。だから頑張っていた。

「た、確かに……。ジュッキーの言う通り、深雪も咲希は強いと思う。でも楓雅はホントに、咲希みたいな優しさがないからな。あと咲希はこんなんでも、一応はお姫様だしさ」

 和輝の意図を読み取ってか、深雪はしっかり乗ってくれる。チラチラと咲希の方を見ながら、楽しそうな笑顔で深雪はそう言った。

「どうゆう意味だ?」

 二人の想いを無駄にしたくない。そう思って咲希は、二人を交互に見てそう返した。漫画だったら、背景に『ゴゴゴゴ』とか出そうな姿をしている。

「いや、俺は違います! そ、そのそうゆう意味じゃ……」

 その姿を見て、和輝は速攻で避難した。

「ちょっ、ジュッキー! 卑怯だぞ! さ、咲希……取り敢えず、落ち着こうか」

 残された深雪は、咲希を宥めようとする。この場面だけを見れば、ただの戯れる子供にしか見えないだろう。

「私は十分冷静だ」

 咲希はむぅっと頬を膨らませ、腕を組んだ。その仕草がとても可愛らしく、避難していた和輝が跳び戻って来た。

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