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プロローグ
燃えさかる炎をどうしても見ることができなくて、意味もなく遠くの山を見つめた。
耳に入ってくる読経も、
誰かの啜り泣く声も、
全てが虚しく感じる。
手の先にも、足にも全てに力が入らない。
ただ、椅子に座って、意味もなく山を見続けた。
ただ流れ落ちる涙も、怒りも全てに意味などない。
落ちる涙を拭う力もなければ、
声をかけてくる言葉に返事もできない。
ただ、ずっと、山を見ながら、何も考えることのできない脳みそを、どうにか動かそうとした。
思い浮かんだのは、声だ。
「ママ!!!!」
4歳にしては小さなその体を、初めて抱きしめたのは、いつだっただろう。
たった一年だったけれど、
確かに私は、君の、
ーーーママだった。
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