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37.ジャンキーの誕生です!

異世界あるあるネタですよねコレも・・・(;・∀・)

かくゆう作者も大好きですコレ(笑)

「ああっ! 申し訳ございません! 申し訳ございません! 愚かな私を罰して下さい女神チョコリーナ様!」


 皆様こんにちわ。リビングの床で打ちひしがれるリアたんを呆然と見つめているルティアです。

 絶賛只今リアたんがおかしくなっております。うん怖い。

 え? 何故リアたんがおかしいのかって?

 それは少し前の事です―――




「例のお菓子をスキルでゴー! はいっ、あっという間に出来上がり♪」


 鼻歌交じりでとある菓子を作っていたルゥたんです。例の加工をゴレムさん達が【空間農園】に工場まで建設して出来上がったそれを使って作った菓子です。いつの間に工場なんか建てやがったんだ!? 働きすぎですゴレムさん! ウチはブラックちゃうから! お願い、まったりして下さい!


「うふふふふ。出来た……出来ちゃったよ……チョコレート!!」


 皆様ご存知チョコレート! 美味しい美味しいチョコレート。死境でカカオを見つけた時は「これマジ?」と疑いましたからね。だって青かったの……異世界のカカオは青かった……。【万能鑑定】でも見たけどカカオでした。でもあーおーいー! 色がマジで青いからチョコも青いのかと疑うくらい青かった。でも鑑定で食用可な上に栽培可能とも出たら……即採取・即農園で栽培でしょ! 試しに人力宜しくゴレムさん力でチョコレートにしたらルゥたんも知ってるチョコレートになりました。青いチョコでなくてよかった……。

 しかしチョコレートってみんなが知ってるチョコレートになるまでが大変なんだよね。面倒くさいたらありゃしない。そこでゴレムさん達にお願いしてたら工場まで作ってたんだよ。どっかの映画のチョコレート工場かよっ!

 そして今そのチョコレートを使用して可愛らしいチョコレートへ変身させたのだ。お店で売ってるお高いチョコレート感がスゴイ! いや〜前世で女子力皆無なルゥたんが作れるようになるとはチートスゴいね!

 ご機嫌気分で出来上がったチョコレートを堪能していたら、自室から出てきたリアたんがショックを受けていた。


「(あ……これ、スイーツ女子なリアたんがロックオンかっ!?)」


 だがルゥたんの予想とは裏腹に彼女は違う反応を示したのだ。


「ルゥさんが……ルゥさんが泥を……泥団子を食べています!」

「はぁ〜?」


 違う……違いますよリアさん! これ泥ちゃう! チョコレート! 魅惑のお菓子チョコレートです! おかしい……甘い匂いがするはずなのに?


「私が、私がスイーツを沢山おねだりするから、ルゥさんが泥を食べるまでストレスを……」

「違うから! 違うからね! これお菓子!」

「いいんですよ……甘い匂いしますけど泥に砂糖を入れてまで……うっ!」


 口元を抑えて涙ぐむリアたん。え〜! どうしてこうなる!?


「ちゃうから! これ何度も言うが泥じゃありません! ”チョコレート”というお菓子です!」

「・・・・・・」

「ああっ! まだ疑ってるね! もういいからこっちきて食べてみなさい!!」


 ノロノロと近づいてきた彼女へチョコレートを差し出す。


「ほら、食べてみて」

「……確かに匂いはいいですけど……本当にこれ食べ物ですか?」

「いつもならスイーツ関連は迷わず食べるリアたんがそんな反応なのにルゥたんのが驚きやわ」


 指で一粒摘み、訝しげに眺めている。いいから早く食べなさい。溶けるわ。


「じゃ、じゃあいただきますね」


 パクリ


「ね? 泥じゃないでしょ?」

「・・・・・・」

「あれ? リアたん?」

「・・・・・・」


 彼女が無反応である。いつもなら美味しかったら物凄い勢いで食べるのに? チョコレートは苦手な部類だったのかな?


「あ、あの〜リアたん?」

「も…」

「”も”?」

「申し訳ございません〜〜〜〜!!」

「リアたんっ!?」




 そして冒頭へと至る。


「申し訳ございません! 申し訳ございません! こんな素晴らしい菓子を泥だなんて! これはもう至高の作品ですよっ!! ああっ! 私はこのお菓子に出会うために導かれたのですね!」


 違います。チミは冤罪で追放された子です。


「女神チョコリーナ様に似た名前の菓子! これは女神様が天より授けた神の産物! いえ女神への供物として捧げられていたものなのですね!!」


 ちゃいます。女神様(あれ)はただのドジッ子です。名前も似てるだけです。


「こんな素晴らしい菓子に巡り会えた事を感謝致します! ああ、口の中に入れたら何ともいえないこの風味! どう表現したらよいか分かりません! これぞ正しくスイーツ・オブ・ザ・クイーン! 女王ですよ、女王!!」


 あ〜そこまで感動せんでもいいかと。カカオがあるって事はこの世界にもチョコレートあるんじゃ?


「何言ってるのですか! ルゥさんが言うブルーカカオは確かにありましたよ! 食用とおっしゃいましたが南の方でマズイって言われていて廃棄されているのですよ! 今ではほぼないんです!」


 おっふ! なんて勿体ない!! 無くなるくらいまで処分したのかいっ!? まぁ知らないというのもあるけど、加工がなぁ〜メンドくさいからね。


「あああ! なんて罪深いのでしょうか! こんな素晴らしい菓子を今まで知らなかったなんて! どうか女神様、私を罰して下さい!」


 うん…リアたんがぶっ壊れた(笑) これはいけない、暫くチョコレートは封印だな。


「え?」


 あ、声に出てたか?


 シュパン! モグモグ……


「おっふ! リアたん動きが速い!」


 試作として作ったものだから元々数はなかった。残りの2粒を迷わず口に入れたリアたん。ゴクンを飲み込みそして―――


「ルゥさん……」

「ダメ……かわいくおねだりしてもダメ」

「もっと食べたいです……」

「目がいつものキラキラでなく血走ってるからね! 怖いわっ!」

「いやぁぁぁぁ! チョコレート食べたいです! 食べたいです! もっと食べたいです!」

「ええっ! あのリアたんがダダこねてるだとぉぉぉ!?」


 床をバシバシと叩く彼女にかなり引きながら後ずさりする。え、ナニコレ? チョコレート中毒者(ジャンキー)かっ!? まだ隠しておくべきだったか!?


「チョォ〜コ〜レィ〜トォォォォ!!」

「ひいぃぃぃぃぃぃ!! だ、ダメでしゅ! まだ数少ないし! が、ガマンしなさいっ!」


 ルゥたんはなんて恐ろしいモノを作ってしまったのだろうか……。ホントは大量に作られた板チョコがあるけど決して口に出してはいけないと固く心に誓うのでした。ゴレムさんも震えてるしね。



 その後、チョコレート食べたさにゴレムさんにお願いするリアたんを度々見るようになりましたとさ。


「ゴレムさん! ルゥさんに内緒でチョコレート下さい!」

『ダメデス。チョコ絡む、リア様キケン! アウト』

「そ、そんなぁぁぁぁぁ!」


読者の皆様へ

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