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スケルトンはガチャスキルで強くなる  作者: 一時二滴
第一章 ダンジョン攻略
21/99

時間がない

千葉であったとあるフェスタで歩き疲れたからもう寝たい。タイトル考えるのにめっちゃ時間使った。

 このまま行けるんじゃないか!?

 だが、うかうかしている暇もなかった。

 何故ならガースは自身のスキル《自己治癒》により身体の裂け目はあっという間に治っていたのだから。


 あっちは回復手段を持っているし、こちらも時間がない。急いで決着を着けてあのデイルと戦わなければ!


 俺はそう思い、すぐさま走り出す。

 部屋に入る前では考えられなかったスピードを出していた。

 いや、俺が忘れていなかったらこの速さも攻撃力もすぐに身に着けることができたのかもしれないが。

 そんなことを考えながらガースの方へ剣を振り被りながら近づいていく。

 俺の剣は真っ直ぐガースの毒が纏われている右側の腕の肩に運ばれていく。

 これが入ればガースは片腕を失う。治癒は再生ではないため切り落としたら生えてこない!俺の勝ち同然だ!俺はそんなことを思う。

 だが、事はそう簡単に済ませてはくれなかった。

 腕を狙っているのが分かっていたのか俺の剣が来ると同時に左足を軸にして右回転し、裏拳で俺の背中を思いっ切り殴った。

 最初はこの防御力を超えられるはずがない。そう思っていた。

 だが、その裏拳は俺の防御をまるで無視しているかのように当たった瞬間、俺にダメージを与え、俺を部屋の壁際まで吹き飛ばした。


 痛ッ!防御貫通か!だが、あの脂肪の塊みたいなガースがあんな鮮やかな動きが出来るなんて絶対変だろ!


 俺はそんなことを考えながら追撃とばかりに走ってくるガースを確認し、少し焦りながらすぐさまその場から離れようとする。

 しかし、そう上手くはいかなかった。焦っていたせいか地面でつまずいてしまったのだ。

 俺は地面に向いていた顔を空に向けようとするとき、すでにガースが傍にいた。

 ガースは俺の無様な姿を見てすでに笑っていた顔の口角をさらに釣り上げる。

 そして、ガースは俺の顔面に向かって何度も何度も殴打をした。時には爪を立てながら。


 ま、まずい!このままじゃ死ぬ!


 俺はすかさずガースを蹴飛ばし、ガースの殴打から退避した。

 そしてステータスを見て驚愕した。

 

  名前  :

 種族  :スケルトルアサシン

 状態  :平常(状態異常:毒)

 ポイント:278


 LV:1/40

 HP:88/423

 MP:202/343


 攻撃:368 +80

 防御:329 +80

 俊敏:399 +80

 魔攻:163 +80

 魔防:163 +80


 スキル:《夜目》《鑑定》《投擲》《糸操作&放出》《隠密》《煙化》《瞬歩》《気配察知》《身体強化》《空庫》《鬼怒化纏》《骨部位再生》《骨増殖》《影縫い》


 ユニークスキル:《ガチャ》

         《運試し》

         《叡智(改)》


 もう88しかない!それに毒状態になってるし!だが、1000分の1ずつダメージだから全然減らないのか?でも俺の昔やったゲームの内容とかだと効果値より自分のステータスが低い場合はその効果値の最大値と自身のステータスが同じにされていた。要するに1000分の1が自身のステータスに合わせられて423分の1ずつダメージを与えるような仕様だったんだけどこの世界ではどうなんだ?叡智!


『効果値はMAX値と同一化されるため、先の説明通りだと』


 やっぱり!これはヤバイ!あと880秒で俺死ぬ!破者の剣もほとんど侵食されてもう真っ黒だし、鬼怒化纏の時間ももう2分もない。このまま長引くとステータスが下がるし、デイルのやつに勝つ方法が皆無になる。早くけりをつけなければ!


 俺はそう考えるや否や間髪入れずに身体を動かし、ガースのもとへ向かう。

 ガースが俺の足音に気付き、後ろに振りかえる。

 俺はそれを確認した瞬間、凄まじい速さでガースの背後に回り剣を縦に振るう。

 剣は線をなぞるようにガースの右腕へと伸びて行く。

 ザシュッ!と音を立てながらガースの右腕は綺麗な断面を残し、その場からポトンと地面に真っ直ぐ落ちる。


「グギャぁァぁァぁ!!」


 ガースは右腕を失ったことで叫び、残った左腕で背後にいた俺を追い払った。


 危なッ!当たったらまた吹っ飛ぶことになったかもしれん。早く倒してデイルを倒さなければ。


 俺は先程と全く同じ手順でガースの方へ向かって行き、こちらを向いた瞬間に背後に回り、同じ要領で残りの腕を切り落とそうとした。

 するとガースの背中がいきなり閃光を放ち始めた。


 これはガースの背中が輝いている様に見える。誰かにあこがれた人は皆こんな感じに見えたのだろうか。

 いや、今はふざけてる場合じゃない!なんか嫌な予感がする!早く離れなければ!


 俺は地面を蹴ってその場から離れた。思いっ切り蹴ったため地面は少々抉れてしまった。

 俺がその場から離れて1秒もしないうちに閃光を放ち始めたガースの背中が爆発し、ガースの背後に少々大きなクレーターができていた。当然地面にあった冒険者の死体は吹っ飛んでたり、四肢がばらばらになったりしてしまった。


 やっば。逃げなかったら死んでたかもしれん。


 俺は自分の勘への信頼度がぐぐーんと上昇した。

HPがほとんどないのにデイルに勝てるかもしれないと思っている主人公は冷静な判断ができていない+バカと思っていてください。

面白かったらブックマークお願します。

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