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竜の庵の聖語使い  作者: 風結
学園生活
29/54

中庭と校舎裏  イオリの探検と約束

 暗くてよくわかりませんでしたが、昇っているのでイオリは元気よく歌を歌いました。

 ティノの気配を感じたので、地面までもうすぐのようです。


「おー?」

「どうやって洞窟から這い上がってきたのかしら?」


 ずぼっと、イオリは地面の中から引っこ抜かれてしまいました。

 「逆さ竜」の服は、アリスが強化しているので傷一つありません。

 汚れも彼女が「浄化」で綺麗にしてくれます。


 今日は探検日和だったので、朝食を作ったあと学園の敷地内に飛びだしました。

 一星巡りの間に、学園内の探検は終わっています。

 次はどこへ行こうか考えてたとき、アリスが遣って来たのです。


「それで、成果はあったの?」

「ひっひ~、ひっひ~、ずぼずぼ、ひっひ~」


 首根っこをつかまれた、宙ぶらりんのイオリが「ずぼら歌」を歌い始めたので、アリスは「へんて仔」竜を地面に下ろしました。

 あと、誰かが落ちたら危ないので、イオリを引き抜いた際にできた穴を方術で塞いでおきます。


「おー! おてのもの~、さらしもの~、りゅーのもの~」

「どれどれ?」


 イオリは、アリスからお願いされていた「魔石」を服の中から取りだしました。

 三つの「魔石」。

 両手の上に乗せ、「晒し者」にされた「魔石」を見て、アリスは唸りました。


「……『へんて仔』でも地竜ということかしらね。まさか三つとも『八竜石』なんて」

「このいし~、なんか~、おいしそーなにおいがした~」


 アリスはイオリの頭を撫でながら、最高級の魔石ーー「八竜石」を鑑定しました。

 目的を果たすのに、十分な代物と言えるでしょう。


 「聖域(テト・ラーナ)」の地下ーーエーレアリステシアゥナの、炎竜の(ねぐら)

 アリスは新しい探検場所までイオリを案内してくれたのです。

 彼女はイオリを褒めてくれるし、色々な場所に連れていってくれます。


 ティノと一緒にいると、好きな人が増えてゆきます。

 イオリは、それが堪らなく嬉しいのです。

 やっぱりティノは凄い。

 そう思った瞬間、胸の辺りがぽっかぽかになって。

 今すぐティノに逢いたくなってしまいました。


「さて、何か良い『媒介』はないかしら?」

「ティ~ノ~、ティ~ノ~、ティノティノティ~ノ~」


 イオリがティノを捜していると、アリスも一緒になって周辺を見回していました。

 そんなとき、ジャラジャラとポケットから音がしたので、もう一つの「お宝」のことをイオリは思いだしました。


「これ~、ごろんごろんしてたから~、もってきた~」

「コレ、(わたくし)の『竜の雫』じゃない。どうやって最下層まで行ったのよ? というか、最下層まで到達して、どうやってこの短時間で戻ってきたの?」


 イオリが取りだした「竜玉」を見て、アリスは呆れ顔で尋ねました。

 アリスが聞いてきたので、イオリは「大冒険」の話を彼女にしてあげました。


「おー! ころんで~、すべって~、おっこちた~! ひっひ~の~、たまたま~、たくさんあって~、たまたまつかんだら~、うえにうごいて~、のってきた~!」

「……ほんと、わからないわね。どうして私の『結界』に引っかからなかったのかしら? ーーまぁ、いいわ。今は時間がないから詮索はあと。さっさとやってしまいましょう」


 イオリの掌から「竜の雫」を一つ摘み上げると、アリスは「八竜石」を握り潰しました。

 事前に方術の準備をしておいたので、あっけなく完了。

 魔力の注入は終わりました。

 アリスは手短にイオリに説明します。


「属性に傾いている竜の魔力より、魔石の魔力のほうが向いているの。この『竜の雫』をティノに渡しなさい。これを持っていれば魔力操作の鍛錬に役立つから。ーー間違えずに渡すのよ」

「あ~ん」


 両手の上に、「竜玉」を乗せているイオリ。

 他の「竜玉」と混同しないように、イオリのポケットに特製の「竜の雫」を入れようとしたところで。

 イオリのでっかいお口。

 アリスの手がとまりました。


「……食べないわよね?」

「ふおー! ヒィノにわあわあ~、ヒオイにあかへお~!」


 どうしたものでしょう。

 「八竜石」の魔力を使った「竜玉」は、竜であるアリスから見ても貴重な代物です。

 イオリに食べられ、魔力に還元されたら目も当てられません。


「ティノが関係しているのだから、大丈夫でしょう……たぶん」


 色々と諦めてから、アリスはイオリのお口に「竜玉」を入れました。

 あむっと口を閉じてから、イオリはアリスに聞きました。


「ひっひ~は~、おいそぎ~、おさぼり~、おのぼり~?」

「二つ目は違うわよ。『八創家』に経過報告に行くから、今日は抜き打ちの試験にしたの。だから、西に『おのぼり』してくるわ。遅れるとまた、あいつらグチグチ言ってくるから、もう行くわね」


 口早に言うと、アリスは「飛翔」ですっ飛んでゆきました。

 同時に。

 地面に下りる音がしました。


「学園長が出発したようだ。『会議』に間に合えば良いが」

「すなお~、すなお~、おでおで、すなお~」


 3階の準備室から飛び下りてきたベズを、イオリはクルクル回ってお出迎えします。

 アリスは「結界」を解いていったので、会話を聞かれないようにベズは「結界」を張り直します。


 「すなおー」。

 「砂男」は嫌なので、ベズは「砂王」だと思うことにしています。

 心の健康の為に、真偽のほどは確かめていません。


「もしや、それは学園長のーーエーレアリステシアゥナの『竜玉』?」

「ひっひ~の~、たまたま~、おいしーたまたま~」

「この『竜玉』。私がもらっても構わないだろうか?」

「おー? すなおー、ほしー? じゃー、あげる~」


 イオリは、掌の上の「竜の雫」をぜんぶベズにあげました。

 これまでもそうでしたが、イオリは見つけた「お宝」に執着することはないようです。


「対等に戦えるーーそう(うそぶ)いてはみたが、実際には私のほうが劣勢だ。この『竜玉』を研究すれば、差を縮めることができる。学園の教師を引き受けた理由の一つだ。二周期、学園長の傍にいれば、彼女よりも私のほうに利となる。その期間で、万に一つを、十に一つまで持っていってみせる」

「おー! すなおー、がんばりゅ~、がんばりゅ~、がんばりゅ~!」

「ーーイオリは。学園長ではなく、私を応援するのか?」


 珍しく、感情を宿し、ベズが尋ねてきました。

 アリスよりもつき合いが短いので、ベズがそう考えるのも当然のことです。


 忘れっぽい。

 イオリは自覚していませんが、実は()()()()を忘れてしまっていたのです。

 そう、忘れてしまったことというのは。

 スグリのことです。

 困ったことに。

 イオリは自分の力を奪ったのはアリスだと、今でも思っているのです。


 アリスのことは好きですが、同時に、倒さなければいけない「敵」でもあるのです。

 ベズはティノに力を貸してくれる。

 それなら、イオリがベズを応援しない理由など一つもありません。


「おー! すなおー、ひっひ~を~、ぶっとばせ~!」

「私を応援するのは、同属性の地竜だからだろうか。ーーイオラングリディアに応援されるというのは微妙だが、イオリに応援されるのであれば、ありがたく受け取っておこう」


 ベズはイオリの頭を優しく撫ぜました。

 それから。

 中庭に下りてきた本旨(ほんし)をイオリに伝えます。


「試験に合格しなかった者には、先ず範囲の復習からやってもらう。それを指示したあとに時間がある。イオリに時間があるのなら、竜棋(りゅうぎ)をやろう」

「おー! わかった~、おやくそくそく~、おやつもさいそく~?」

「では、暇があったら来てくれ」


 イオリが忘れっぽいことを知っているベズは、そう言い残し、3階まで「飛翔」で戻ってゆきました。

 そんなわけで、イオリは中庭から校舎裏に移動しました。


 校舎裏に移動したのは。

 「お宝」を埋める為です。

 校舎裏に5本ある大きな樹の、真ん中の樹の下に「お宝」を隠しています。


 校舎の角を曲がったところで。

 イオリは気がつきました。


「『おたから』~、ないない~、バイバイ~、からから~」


 隠すべき「お宝」を持っていないのです。

 お口の中の「お宝」は、ティノに渡す物なので埋めるわけにはいきません。

 大好きなティノに関係することなので、口の中で「竜玉」をコロコロさせながらイオリはがんばって思いだしました。


「あっ、イオリちゃん!」

「おー? フィー?」


 イオリの姿を見たフィフェスが走ってくるので、イオリも駆けだしました。

 それを見た彼女は、更に加速します。


「ぱや?」

「ふ~、間に合いました」


 イオリが転ぶ前に、フィフェスは抱き留めることに成功しました。

 フィフェスはティノと似た匂いがするので、イオリは彼女の胸に顔を擦りつけます。


「ごめんなさい、イオリちゃん。今日のお昼休みは一緒に遊ぼうと約束したのに、試験があったの。それで、高つ音から『中央』に、班ででかけることになっているの」

「おー? わかった~、みんなでおたのしみ~、フィーもおよろこび~」

「イオリちゃん!?」


 フィフェスと約束していたことを思いだしたイオリは。

 ティノの気配を感じ取ったので、それ以外のことがすっ飛んでしまいました。


 イオリに核心を衝かれたフィフェスは、誤魔化すようにイオリをぎゅっと抱き締めますが。

 校舎の角から頭が三つ()()()いたので、混乱した彼女はイオリを抱き上げ、逃走を図りました。


「む。トロそうな外見の割に、意外に速い。炎竜メイリーン、頭を使わない、その単純明快な攻撃力でフィフェスを捕縛」

「はぁ~。氷竜ソニア、頭しか使わない、その単純明快な運動音痴で、ティノの邪魔をしておいて」


 炎竜にも氷竜にも失礼なことを言い合った二人は、同時に行動に移りました。

 ソニアはティノにくっつき、一石二竜。

 フィフェスをティノが捕縛すると問題があるので、メイリーンは自分で彼女を追いました。


「にげお~、にげお~、くわれる、にげお~」

「こらっ、イオリ! 騙されちゃ駄目よ! 食べようとしてるのは、フィフェスのほうよ! 美味しそうなイオリは、ぱっくんって食べられちゃうのよ!」

「そっ、そのようなことはしません!」


 振り返って、律儀に言い返したフィフェスは。

 まんまとメイリーンの単純な作戦にはまってしまい、早々に追いつかれてしまいます。

 そして、メイリーンは追いつくだけで何もしませんでした。


 メイリーンは、走っている人間に手をだすことの危険性を知っています。

 そういうわけで、フィフェスが自分から速度を緩めるのを待ちます。


「その、私は子供の頃から活動的というか、体を動かすのは好きでした。メイリーンほどではなくても、『か弱い』と見られないくらいの体型になりたかったです」


 とまったフィフェスは、イオリを盾に、三人の少女(?)と対峙します。

 自分で言った通り、体は鍛えているようで、息を乱すことなくフィフェスは言い訳を始めました。


 「か弱い」発言に、激しく同意するティノ。

 本来なら即座にイオリを取り戻すところですが。

 話が終わるまでは、イオリを預けておくことにしました。


「ん。次はイオリの『誘拐未遂事件』の釈明」

「うっ……」

「ゆーかい~、ゆかいに~、ききかいかい~」


 炎竜と氷竜に睨まれては、フィフェスもお手上げです。

 それに、「聖人形(ワヤン・クリ)」の保護者まで現れては、邪竜でも諦めるでしょう。

 フィフェスは、相手が同性(?)なので、この機会に彼女たちに相談しようと心の内を吐露しました。


「以前に言ったように、私は男性恐怖症のようなところがあります。ですが、『八創家』の者として、それで良いはずがありません。そこで先ず、『聖人形』であり、男の子でも女の子でもないイオリちゃんと触れ合い、慣れていこうと思いました。その次は、……ティノさんと会話し、ゆくゆくは、男性と普通に喋れるようになりたいと思っています」

「ん。それは了解。でも、それだけではない」

「うっ……」


 相談する。

 そうフィフェスは決めていましたが、どこまで打ち明けるかは決めていませんでした。

 ルッシェルが警戒していたように、ソニアは侮れない相手のようです。

 未だ迷っていたフィフェスに、男の自分が口だしするのは不味いと、これまで黙っていたティノが話しかけました。


「イオリに慣れたら、僕と会話する。それで克服できるのかもしれないのなら協力するよ。あと、僕は『お・と・こ』だから、クロウとの間も取り持ってあげる」

「うぇ…、ぶぇっ!?」

「とりとり~、もちもち~、いっしょに、はぐはぐ~」


 むずかしい話になったので、イオリは歌い始めました。

 校舎の屋上から見守っていたマルは。

 出遅れたので、そのまま昼寝を続行しました。


「ん。ティノは容赦がない。急所を直撃」

「さすがに酷いって、ティノ。少しは言葉を濁さないと」


 直撃弾を食らわせたので、メイリーンとソニアが(いさ)めますが。

 残念ながら、ティノには伝わらなかったようで、更にフィフェスを追い込んでしまいます。


「え? クロウとは幼い頃に何度か会ったことがあって、それで(いじ)められていたから、クロウのことを恨んでいるんじゃないの? クロウもそのときのことは悔いているみたいだから、必要ならクロウに言い聞かせてあげるよ」

「おいこめ~、ぶっこめ~、こめこめ、つっこめ~」


 もうどうにもならなくなって、フィフェスは沈黙しました。

 さすがティノです。

 今回も問題を解決してしまいました。

 嬉しくなったイオリは。

 脱力したフィフェスの腕から抜けでて、元気よく躍り始めました。


 入園式でフィフェスが睨んでいたのは、クロウではなく、彼の隣にいた美少女(?)。

 十周期ぶりの再会に、水竜を差し向けてしまったティノは。

 未だに自分の影響力というものに、まったく頓着していないようです。


 ティノが余計なことを言ってしまう前に、自分から言ったほうが良い。

 メイリーンとソニアが仲良く目線で訴えかけると、観念の(ほぞ)を固めたフィフェスは、ベルマ家の事情を語り始めました。


「直系であることに拘っていた父は、私を『後継者』に指名しました。父を恐れ、叔父たちは渋々それを受け容れました。ですが、一周期前、弟が生まれました。父は迷わず、弟を『後継者』に指名しました。ただ、私に対し、罪悪感もあったようで、将来を自身で決められるよう、学園に入園することを勧められました。それだけでなく、『八創家』であるなら、『夫は好きに決めて良い』とも言われました」

「ん。昔は仲が良かった。今はダナ家とベルマ家は反目し合っている。選択肢が増えた。でも、嬉しい反面、押さえつけてきた感情を上手く制御できずにいる」


 皆まで言うな。

 そう言いたくなるくらい、恋愛方面に聡いソニアは暴露してしまいます。


 ティノは、彼女たちの話をいまいち理解していないようです。

 どう収めたものか悩んでいたメイリーンは。

 そこで、はたと気づきました。


「そうよ! ティノ! ガチンコ! イオリを見っけたんだから、今すぐ勝負!!」

「おー! がちんこ~、ちんちん~、がっちんち~ん!」


 慌てたフィフェスがイオリのお口を塞ぎますが手遅れでした。

 受け流した三人と、反応してしまったフィフェス。

 彼女が真っ赤になっているのを尻目に、ソニアはメイリーンを精神的に打ち負かしました。


「ん。もう時間。残念、無念、断念、絶念。準備をして『聖礼殿(ヴィナー・ヤカ)』の前に集合」

「ふひっ!? 大丈夫よっ、すぐ終わらせるから! 一発! 一発だけやらせて!!」


 メイリーンは、邪竜を退治すべく構えますが。

 「イオリ優先」。

 ティノは、イオリを捜していた目的を達成することに注力していたので、彼女のことなど眼中にありませんでした。


「イオリ。これから『聖域』の中央に、班の皆ででかけるんだ。イオリも一緒に行こう」

「おー! ちゅーおーには~、ひっひ~とたくさん~、おでかけのかけかけ~。りゅーもりで~、たべまくった~」

「……え?」


 イオリの言葉を聞いた瞬間。

 ティノは絶望しました。


 何ということでしょう。

 イオリの「初めて」が、知らず知らずのうちに奪われていたのです。

 ティノは楽しみにしていました。

 イオリと初めてのおでかけで、ウキウキでした。


 暴食竜エーレアリステシアゥナ。

 ティノの内側ランキングで、また一つ、アリスの順位が下がってしまいました。


「ん。イオリの料理に『聖域』の料理の要素が加わった。学園長がイオリを連れ回したからと推測。あと、『イオリ玉』を『新イオリ玉』か『進化版イオリ玉』にすべく、様々な料理を食べさせたと憶測」

「おー? イオリはこれから~、すなおーとりゅーぎする~」


 イオリの何気ない一言で、ティノは撃沈しました。

 同じく撃沈されていたフィフェスは、これを機に復活しました。


「『すなおー』ですか?」

「……『すなおー』というのは、たぶん、ベズ先生のことだと思う……」

「む。暗号? わからない。考える時間を希望」

「はいはい、ほら、時間がないんでしょ? さっさと行くわよ。フィフェスも身嗜み、整える時間が必要でしょ」


 逆撃したメイリーンは、荷物よろしくソニアを運んでゆきました。

 慌ててフィフェスも二人のあとを追ってゆきます。


 口の中でころり。

 甘い魔力を味わったイオリは、お願いされていたことを思いだしました。


「ティ~ノ~、おてて~、だして~」

「え? あ、うん」


 素直にティノが手をだしたので、イオリは特製の「竜玉」をぷっと吐きだしました。

 玉の中で、舞うように色彩が躍る、鮮烈な宝石。

 見たこともない、高価そうな宝石を見て、ティノはあたふたしながらイオリに尋ねます。


「って、これっ、どうしたの!?」

「さっき~、すなおーとあった~。そのまえに~、まりょくそーさのたんれんに~、やくだつからって~、ティノにわたせっていわれた~」

「ベズ先生が……」


 ティノの内側ランキングで、ベズの好感度が上がりました。

 マルもうかうかしていられません。

 下手をすると、順位が変わってしまいます。


 そんな危機的な状況にマルは。

 どこ寝る風竜と、お昼寝中でした。


「ティ~ノ~、ティ~ノ~、ティノティノティ~ノ~」


 ティノの勘違いなど歯牙にもかけず、イオリはティノ胸に飛び込みます。

 大好きなティノ。

 幸せ満杯になったイオリは、ティノの胸に顔を擦りつけます。


 「イオリ優先」のティノは。

 しばらくイオリから離れることができず、遅刻してしまったことを班の皆から咎められてしまうのでした。

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