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結都の暢気な観察日記Ⅰ,Ⅱ

 Ⅰ

 昼放課。私は体操服を着ていた。今日は体育の日なのだ。しかし本日は体育館でもグラウンドでもなく,「トレーニング室」と呼ばれる場所で行うことになっていた。その名の通り,トレーニング器具が置いてある部屋である。初めてのトレーニング室に胸を躍らせるわけでもなく,トレーニング室へと向かった。ドアを開けようとしたが,固くて開かない。引き戸あるあるな気がした。なんとか開けて,中で時間になるまで隅っこでくつろいでいた。気づいたころにはすこしずつ人が増えていた。するとドアの前に二人の男子が来た。私の近くに座っている男子の友達であることは知っていた。しかしその二人の男子は一向に入ってこない。結都は少し笑いを堪えていた。そして予言を心の中でした。

 (……たぶんこの二人のうちどちらかが,今私の近くに座ってるこの男子に,「おはよ~,てかこのドア引き戸かよ。」って言うな,絶対)

 そしてようやくその二人の男子はドアを開けて入ってきた。そして私の近くにいる男子のもとへ向かった。二人のうち背の高い男子がこう言う。

「おはよ~,てかこのドア引き戸かよ」

(ぶふっwwww当たったwww)

 授業開始のチャイムが鳴るまであと10分。ひとり端っこで口を押えていた。

 帰り道,電車に揺られて暢気に立っていた。電車の中には広告が貼られている。私はスマホを見ずに,ぼーっとしていた。目の前には献血についてのポスターが掲示してあった。背景は赤いポスターで,青い髪の女の人が手を差し出しているようなイラストが描いてあった。しかしそのイラストの中の,女の人の頭の上に,不自然な緑色の線があった。

(……ん?献血のポスターだろ……?なんで緑……。……あっ)

 私は納得した。「ショウリョウバッタ」がポスターに引っ付いている。

(バッタって献血すんのかな……。)

 しょうもない帰り道であった。

 

ご覧いただきありがとうございます!今回は結都に頼んで観察日記を見せてもらいました。人間観察日記かと思ったら,そんなわけなかったです。バッタについても観察してましたし。この子は一体何を考えて普段過ごしているんでしょうね…。少なくとも観察眼が鋭いのは確かかもしれませんが。そして,「Ⅰ,Ⅱ」があるということは「Ⅲ,Ⅳ」もあるということかもしれません。また結都に頼んでみますね!それではまた次回お会いしましょう。

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