ep59 美少女アンドロイド
* * *
「未来に戻った!?なんでまたいきなり!?」
「詳細は話せない。国家機密だからな」
「でもだからってなんでこんな急に......」
「何せこの任務自体がきわめて特殊なものだからな。イレギュラーは仕方ない」
「戻って来るんだよな!?」
「そう言っただろう。だから安心しろ、フミヒロ。とりあえずワタシはいるしな」
「わかった......」
がっくりと肩を落とした。
トラエはそんな俺の背中を安心させるようにポンポンとやさしく叩いた。
俺は自部屋に戻るとベッドにばふんと倒れこむ。
「ネーコ......」
ネーコがいなくなってしまった。
もちろん戻ってくる前提ではあるが。
でもいつ戻ってくるかはわからない。
「......」
俺は一人っ子で不登校で母さんは仕事漬けの毎日。
だから孤独には慣れているつもりだった。
いや、まだトラエがいてくれるから今は孤独ではない。
けど、ネーコが来てからは、ネーコといるのが当たり前になっていて、ネーコと触れ合うのが当たり前になっていた。
「クソッ、ネーコのやつ......」
だんだんネーコに振り回されていることに腹が立ってきた。
俺を振り回しているネーコにも、自分自身にも。
「ああ!クソッ!外の空気を吸ってくる!」
バッと跳ね起きる。
それからバンと部屋を飛び出してドタドタと階段を降りると、玄関に行って乱暴に靴を履き荒々しくドアを開けた。
すると、高さ九十センチ程のダンボールの箱が目に入る。
「ん?置き配?母さん、なんか注文してたのかな?家電かなんかよくわからんが、やけにデカいな......」
と今までなら思っていた。
しかし、今となっては即座に既視感が襲ってくる。
「発送元、未来の俺って......これ、絶対そうだよな......」
向かい合うダンボールと俺。
じ〜っと見つめて数秒後......。
スボボッ!
いきなりダンボールを突き破る音が聞こえたと同時に、何者かの姿がぬっと現れた。
「し、小学生の、女の子!?」
おさげをふたつ結んだピンク色の長髪。
ネーコやトラエと同様の白い肌。
小学生の女の子のような可愛らしい白いワンピースにピンク色の上着。
ネーコたちよりずっと低いミニサイズの身長。
「井藤フミヒロは、あなた?」
まだあどけない顔をしたその少女は、俺を見るなり口をひらいた。
「そ、そうだけど。あの、ひょっとして君は、未来から来たアンドロイド??」
「うん。ウサは未来から来た愛国美少女アンドロイド、田網羽沙穂」
「たあみ...ということは、ネーコの妹なの?」
「そうだよ。そして井藤フミヒロ。ウサはあなたの妹でもあるの」
「え?俺の妹?どういうこと?」
「ウサはSPをやりにきたの」
「エスピー?ま、まさかセクシー...」
「ちがうよ。それじゃない」
「じゃあストロング...」
「それもちがう。ウサがやるのは〔シスタープログラム〕」
「シスタープログラム??」
「そう。今日からウサは、あなたの妹になるの!」
「えええ??」
※設定イメージ(画像のみAI)
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