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目覚めはラビットガールの膝の上  作者: あたまポンチョ


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第一話-はじめまして異世界-

「・・い」


「・ーい」

うぅーむ

うるさいな、お母さんがお越しに来たのか、でもいつもよりかわいい声、お母さんではなさそうだ、それにしても今日の枕はやけに高く、そして柔らかく、頬を当てるとスベスベだ


「おぉーい、起きてよー」


眠い目を擦りながらあけると太陽に照らされた金色の髪、白くて美しい女の子が上から覗きこんでいた


え、


何が起きているのか分からず思考が停止する

俺、部屋で寝てたよな?てかここ外、そんなことを一生懸命考えたがまずやることがあった

「ご、ごめんなさい!」


すぐさま飛び起きた、あの柔らかくスベスベな感触、そうだこれは

"膝枕"だったのだ


「あ、あ、、あなたは、一体なんなんですか」

「てかなんで膝枕!」

女の子はポカーンとしている、それもそうか、俺の方がほっぺを足にスリスリさせていた変態なのだから


慌てて聞いたが失礼だったかも、いや俺は部屋で寝ていただけだ、ただの部屋で寝ていた変態だ


「ボクの名前はシィミルだよ、キミの名前は?」

「お、俺の名前は星野将太(ほしのしょうた)です。」

「そっか!よろしくねショータ」


ウサギみたいな耳が生えており長い金色の髪に、肌は白く人形みたいでとても綺麗だ

いやいやそんな場合ではない、ここは一体どこなのか


「すみません、変なこと聞くんですけどココ、俺の部屋であってます?」

「ははは!ショータは変だね!ココはスィーピィ都市の月面観測基地だよ!」

「ボクが朝の見回りに来たらショータがここで寝てたんだよ、ねぇどうしてこんなとこで寝てたね?」


かなりグイグイ来る子だ、あまり女性と話したことのない俺からするとかなりキツい、

というかほんとにどこなんだ、スィーピィ都市とか聞いたことないぞ、


「あの、なんて国なんですか?」

「そんなこと"すら"しらないの?やっぱりショータはやっぱり変だね、あはは」


グサっとくる、俺の心臓はもたないかもしれない


「ココはキャロップ王国のスィーピィ都市!何回言わせるのかな?」


は?俺は頭はあまり良くないが世界にそんな国があるなんて聞いたことはない

てか、この女の子の耳がさっきからぴょこぴょこ動いている、もしかして


「俺!異世界きちゃったぁぁー!!!!」


ビクッとシィミルの体が跳ねる

「キミやっぱり変だよ!急に叫ぶとかおかしい!」


そんな罵倒は今の俺には聞かない、しかしショータ呼びからキミ呼びに変わったのは辛かった

あぁやばい、おかしいのはここの方だよ、落ち着け俺、異世界転移なんてアニメで何回も見たんだから

まずはそうだ、記憶をなくしたことにしよう、うん

得策だ


「どうやら俺、記憶なくなったみたいで」

シィミルが驚いている、そうだよな記憶ないなんてやつは膝枕でスリスリするほど健康ではないかもしれないから、

「えぇ!それは大変だよぉ!、ささ、こっち来てこっち」

手招きされて来たのは屋根に無数の巨大ニンジンがブッ刺さっているオレンジ色の丸い家だ、趣味が悪すぎると思う


「博士!このヒト記憶ソウシツらしいの、助けてあげよぉよ」

遠くから

「ちょい待ちちょい待ち」


軽い感じで返事をして来たのは頭にニンジンが刺さっている肌が緑色なヨボヨボのおじいさんだ、ニンジンが目立っている、家と一緒で趣味が悪い


「おぉ記憶喪失か、これまた変なのがきたの」

ホッホと笑ってやがるこのジジイ、記憶喪失の病人だぞ?てか、今日何回変と言われればいいのか、

それより最初は冷静にならなくてはいけない、いろいろと話を聞いてみたいと思う


------


かなりいい話がこのジジイから聞けた、やはりココは異世界らしく、俺は転移してきたようだ

この世界は複数の大陸からなる、地球とは全く違う世界で、魔法や魔物、ギルドなんかもあるかなり俺が想像している異世界のイメージに近いようだ

シィミルはウサギの獣人らしい、だがウサギ要素は耳とちっちゃな丸い尻尾のみみたいでコスプレに近しい感じだ、おじいさんの名前はログロージュというらしい、オークと人間の混血だそうだ、オークと人間、どちらが男か女かでかなり議論がありそうだ


「なるほど、いろいろと教えていただきありがとうございます、それでですね」

「あの、ログロージュさん、どうか記憶が戻るまでの間、ここに居させてもらえないでしょうか!このままでは行くあてもないんです」

深々と土下座をした、ほんとはこんなことしたくはないが死ぬよりはマシだ、致し方ない


「いいよ、ただし条件付きだがね」

ゴクリ、

まさかこのジジイの介護とかか!、いや一旦話を聞いてからにしよう、


「条件はたったの一つ、毎晩月を見ることじゃ」


月を見る?なんだそれは、そういえばここは月面観測基地とか言っていたような、

「具体的にはどんな、」

「ほんとにただ見るだけじゃよ?この望遠鏡をつかってな」


指差す方を見ると普通の望遠鏡があった、なんだほんとに見るだけかい


「分かりました、ではこれからよろしくお願いします」

ログロージュとシィミルに握手をして部屋に案内してもらうことになった


「ショウタの部屋はここだよ!」

案内された部屋は広いとも狭いともいえない絶妙な広さをしている普通の部屋だ、ニンジンの壁紙を除けばだが

ベッド1つに机と椅子、それとタンスがある


「ではごゆっくりー、後でまた呼ぶからそれまで待っててね」

シィミルが手を振りながらドアを閉めた、あぁあの子に膝枕されていたのか、俺も一歩前進だな


それにしても異世界転移か、家族は心配するかな、学校もいけない、そう思うと涙が滲みそうだったが、念願の異世界だぞ、アニメで見ていたあの展開を俺は体験しているのだ、楽しまずにどうする!


そう考えていると眠気が襲う、まだ太陽が顔を出しているがこんな状態だ、今寝ておかなくてな


目を閉じて寝る準備をした、意識がなくなる間際、元の世界のことを考えたが、辛いのでやめた



「おきてーショウタ!」


またあのかわいい声で起こされた、目覚ましにしたいぐらいだ、

目を開けるとベッドのよこにシィミルが立っている

膝枕ではなくてちょっと残念がっているのは隠しておこう


「いまから晩ご飯だよ、早く早く!」


手を引っ張られリビングの椅子に座らせられた

テーブルの上にはニンジン料理がたくさんならんでいる、この家の見た目だ、当たり前だったのかもしれない、


「じゃあいただきまーす!」

シィミルはがっつきながら食べている、ログロージュに関してはスープを口に運ぶのに30秒は掛かっていた


「このニンジン入り肉おいしいですね!」

「わかっちゃう?ボクの自信作なんだよね」


そんな会話も挟みつつ、話題を変えてみた


「魔法に興味があるんですけど、俺でもできますかね?」

「できると思うけどな、生き物は大体、体にマナを貯めておく器官があるんだけど、ニンゲンの場合は心臓がその役割をしているんだ」


どうやら心臓のポンプ運動で血液と一緒にマナを体に送っているらしい、他にも詳しく聞いたことで、魔法にはよくある属性魔法、まあ簡単に言うと水とか火とかを操るやつだ、他には錬金魔法や結界魔法、転移魔法などさまざまな種類があるらしい

シィミルは風魔法を使うらしく、ログロージュは光魔法らしい、不覚にもカッコいいと思ってしまった


「できればなんですが、俺に魔法を教えてください!」


沈黙が訪れた、あれ?なんかダメだったかのか

他人に魔法を教えるのは禁止されてるとか、マナー違反なのかもしれない

冷や汗が止まらない、そんな沈黙を破ったのはシィミルだった


「ごめん、ボクたちは感覚派なんだ」


なんだよそれ、どーでもよかったじゃねぇか


「じゃ、じゃあ知り合いで魔法を教えれる方とかいらっしゃらないですか?」


「一人だけならしっておるよ」

ログロージュが口を開いた

俺は前のめりになり話を聞く

「ただし、彼の訓練はかなりキツいが大丈夫かな?」

「はい!」


シィミルは不安そうにしている、記憶喪失のヤツが訓練なんてできないとでも思っていのか

まあ俺は頑張るだけだ!


明日、アルスと言う男に会いに行くことになった、はやく魔法が使いたい、そんなことで頭がいっぱいで"キツい"なんて言葉は気にも留めていなかった


その晩、約束の月の観察をした、地球から見る月となんら変わらない、それが逆に不安だった、特に何もなく観察は終了

明日のために俺は寝ることにした

目を覚ましたら元通りなんて考えながら眠りについた


膝枕から始まった俺の異世界生活、そんな1日目が幕を閉じた

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